観察月日 2010、7、8 晴 30℃
観察場所 瀬谷区 瀬谷市民の森
つゆの晴れ間を縫って、コナラとクヌギを主とした雑木林へ行っ
てみた。もう50年余も木を切っていない。どの木も樹高が高くなり、
どこか元気もなく樹液の出ている木も見当たらない。だが、雑木林
を人が利用していた頃はどの木にも勢いがあり、樹液が溢れ出て、
醗酵した甘酸っぱい匂いが当たり一面に流れ、林の昆虫達が飛び廻
っていた光景が目に浮かんだ。
林の中を歩くと、辛くも僅かに樹液の浸み出しているクヌギがあ
り、カナブン、ヨツボシケシキスイ、ヤセバエの仲間がいて、穏や
かな夏らしい一駒がそこにあった。
ところが、羽音を立てて大型のスズメバチが飛来すると、その静
けさは一瞬に破られた。ハチは樹液の近くに着陸するや、大きく頑
丈そうな大顎を”カッ”と開き、カナブンに襲い掛かった。3匹いた
カナブンは退散、それでも15㎝程の距離を保って待機する。
スズメバチは樹液へと口を持っていくと、次に大顎を開き、その
間から刷毛状の口器を出し樹液を嘗め始めた。
スズメバチの口器は大顎だけでなく、他に強力な道具が隠されてい
たのだ。
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