足立直義の丹沢・大山山麓だより

生き物との出会いを楽しみに今日も山麓を歩いています

No.1244 ~ ニホンカモシカ に見つけられて ~

2014年06月11日 | 野生動物

観 察 月 日  2014.6.10 晴 28℃

観 察 場 所  山北町 玄倉

沢を埋めるウツギの白い花に見とれていたら。

沢の砂防堤の上に ニホンカモシカがこちらを見つめていた。

無防備の様に見えるが 周囲には気を配っているのだろう。そう見えないのが カモシカ流。

耳をピンと立てている、目を細めたり、反芻をしたり。(左の角が欠けている。)

大きな耳は 集音機。時折回しては周囲の情報を集める。

 今、西丹沢の林道を歩くと、暑いと言うのに斜面が雪を置いた様な

真っ白な光景に出会う。ウツギが花盛りなのだ。

 林道際まで迫る幾つものガレ場を埋める白いウツギの花、それに

カメラを向けていると、「カモシカがいますよ!」とRさんから合い図を

送って来た。

 隣の沢を見上げると、砂防堤の上にニホンカモシカがこちらを見つ

めて立ていた。「沢を埋めるウツギの花に見とれていたら、カモシカが

いて」とRさん。こちらが気付いた時には、カモシカがじっと見下ろして

いたのだ。

 私達より先にカモシカの方が気付き、高みから「あいつ達、何しに来

ているんだ」とけげんに思っていたのかも知れない。

 それにしても、ウツギの白い花に囲まれたカモシカ。すばらしいロケイ

ションだ。

 そのウツギの花に、突然アサギマダラが飛来したので、それを撮影し

ようと、沢を1段上がってみた。カモシカにも少し近づいたが、平然とし

ている。

 依然として立ち止まったまま、周りには無関心の様子だが、良く見てい

ると耳を横や後ろに動かしたり、目を細めたりする所を見ると、周囲には

気を配っているらしい。又、時々顎を横に動かす。ウシ科の動物らしく

、反芻を楽しんでいるのだろうか

 結局、8分余り見つめ合っていたが、カモシカが動く気配が無いので

「カモシカさん又会おうね」と呟いて、こちらが移動する事にした。