足立直義の丹沢・大山山麓だより

生き物との出会いを楽しみに今日も山麓を歩いています

No.1243 ~ ナミテントウ 斑紋の不思議 ~

2014年06月09日 | 昆虫

観 察 月 日  2014.6.9.晴 28℃

観 察 場 所  瀬谷区 瀬谷

葉のちじれた オオマツヨイグサ

茎の先端 花芽が成長する個所に アリマキがびっしり

どこからかテントウムシ が 集まった。

2紋型のナミテントウ

4紋型のナミテントウ

赤地型のナミテントウ

これは ご存知 ナナホシテントウ

ナミテントウの幼虫 せっせと アリマキを食べる。

 60年余り自然の状態で花を咲かせて来たオオマツヨイグサに、

びっしりとアブラムシが付き、葉がちじれてしまった。「これでは夏

が来ても、日暮れになっても、花を開かないだろう」とみじめなオオ

マツヨイグサの株を見ると、茎の先端の葉にテントウムシがいる。

いつの間にかアブラムシを食べに飛んで来たのだ。

 それも、赤地に黒い星を散りばめたテントウムシ、黒地に赤い紋を

2個置いたテントウムシ、同じく4個置いたテントウムシが、それぞれ

の茎の頂上で休んだり、アブラムシを捕食したりしている。

 「なによ!それは全部ナミテントウじゃあないの!」と、言われる事だ

ろうが、解っている様で解っていない事がある。むかしは、異なるテン

トウムシだと考えていたに違いないのだ。

 以前からテントウムシの集団遺伝の研究が行われてきた。赤地に黒

の星は[赤地型]、黒地に赤い紋が2個(2紋型)、黒地に赤い紋が4個

(4紋型)ほかに(まだら型)等が、変異として出現する事が解り、その出

現率も出ている。

 赤地型は20.9%、まだら型は3.6%、4紋型は12.3%、2紋型は

62.2%、他は1%、(インセクタリゥム、1974.テントウムシの集団遺伝より)

今回のオオマツヨイグサのナミテントウを見ても、2紋型が一番多く、

次が4紋型で、赤地型は1匹、まだら型は見られなかった。

 ナミテントウについても,などと言わず、不思議を探し出して見たい。