紫草(日本ムラサキ)の記

日本ムラサキの紫根は輸入品に頼っています。薬用また、染料として国産紫根の生産普及、流通を期待しています。

紫根収穫2017.8.24

2017-08-25 16:19:20 | ムラサキの栽培
 「2年目の日本ムラサキ、紫根収穫」
筒型栽培で2年目を迎えた日本ムラサキ、葉が黄ばみ始め種を採取する様になる。このままにして置いても生育は当てにならない。雨が多く、高温である。紫根の傷みの方が気にる。雨の日の晴れ間を見て紫根収穫となった。


昨年、生育不十分で花を着ける事が出来なかった株である。収穫できずに厳しい冬を越した。今春、いち早く芽を出して生育を始め期待が膨らんだ。分枝も多く出て安心して見ていたが大事な事を忘れて、その生育を見ていただけであった。冬を越した褒美を添える事に、思い至らなかったのである。


筒型栽培では生育に必要な用土が限られている。根は養分を求めて横に張り出す事が出来ない。追肥を施す事など全く脳裏をかすめなかった。前年度の未成熟な筒内にはそれなりの肥料があるとばかり思い込んでいた。肥料不足が紫根の生育を抑えた様である。
手前の1本は心配した通り、高温と多雨によりすっかり腐敗してしまった。



細根の多さは、生育の養分を求めるサインの様にも見えるのは思い過ごしだろうか。畑で畝を建てて栽培すれば、根は自由に養分を求めて這い太る事が出来たのではと思う。畝を外れて根が伸びて、収穫時に切ってしまう事がたびたびあった。
太く黒ずんでいる根は昨年の根の生育で、赤く細目の根が今年新たに生育した紫根である。




肥料不足で期待したサイズには程遠い紫根収穫であった。不順な天候もこの時期の収穫を急かされた。しかし、染料としての紫根は太さを必要としていない事を考えると、この細目の紫根は申し分ないサイズでもある。極細の根さえ赤みを持っていれば染料としては多いに役立つのである。



ちなみに、サイズを計測して見た。45cmは筒の高さと同じである。スケールの目盛りで筒の高さに満たない紫根が手前に2本ある。1本は短い割に株元が太く黒い紫根がある。これは筒での栽培ではなく、庭先露地で春先芽を出して茎は3本立ちで生育した株である。太い箇所は1.5cmもある。庭先で他の草花と花を楽しんだのだが、紫根を掘り出してみた。掘り出しは大変かと躊躇していたが、ついに意を決してスコップを入れてみた。その割には苦労無く掘り出す事が出来た。黒味が強いが処によっては強い赤みも有り、太い株元に興味をもった。


  「しこんほり かくもてがるに つつひらき」
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