紫草(日本ムラサキ)の記

日本ムラサキの紫根は輸入品に頼っています。薬用また、染料として国産紫根の生産普及、流通を期待しています。

ムラサキの花1輪と種子数

2016-08-19 09:32:04 | ムラサキの栽培

 「不定形な花弁の発見」
 紫草の花は5弁の合弁花である。
 花芯の奥に雌しべが1個、確認出来る。
 純白な花びらにばかり目を取られていた。




 花1輪に1果が当然の事と考えていた。


紫草の花が咲き、花弁が落ちて1週間後には種子の膨らみを確認する事が出来る。


 処が、細い蕚片の中に2果、3果の種子を見つけて驚いた。
 儲け物とばかり、思っていた。




 過去の写真を捜して、詳しく調べてみた。
 何となく気になったのであろう。お目当ての1枚は接写で撮影してあった。
 花弁を見ると、不定形な花弁である。
 これは、何と8弁が合弁した花形である。
 この花からは3〜4個の種子が結実した事であろう。




 この花も、花弁が不均衡である。
 雌しべは2個あるように見える。多分、種子は1個ではあるまい。




 細い蕚が黄変し始めると種も熟してくる。およそ、80日間要する。


 そろそろ、種の取り時である。
 お目当ての分枝を、そっと切ってビニール袋に入れるのが無難な方法である。
 種に直接手を出すと大概、地面に幾つかは落ちて見つからなくなる。



 種は長らく枝に付いたままになっていると
 風化現象であろうか白化する種子が出てくる。




 初冬である。取り残された紫草の1本の茎は葉も落ちて
 白くなった種子が残っていた。

 蕚も落ちて、種だけが残るのも不思議だが風化した種が
 はたして、発芽する種として選別出来るかどうか怪しい気もする。

 種子の採取時期も適切な時期がある様に思える。
 浮種検査ですぐに除外される種であろう。

 種子の数が多ければ良いと云う訳でもない。
 花1輪に1果の種子は当然、丸々と大きな種になる。
 複数の分果は必然的に小さな種を実らせる事になる。

   「ゆえありて おおくのたねを いだけるや」


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 蓼藍、圧縮乾燥葉作成 | トップ | 栽培装置の紫草、生育状況(8... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ムラサキの栽培」カテゴリの最新記事