消された伝統の復権

京都大学 名誉教授 本山美彦のブログ

民営化される戦争とグローバル企業(5) 広島講演より(9月24日)

2006-10-29 18:27:09 | 世界と日本の今


3、現代版「軍産複合体」の恐ろしい構造

 ビン・ラディン一族を顧客とする父ブッシュ



私は、
911
テロは怪しいとにらんでいるのです。ペンタゴンに飛行機が突っ込んだ時にはちょっと穴が開いただけなのに、世界貿易センタービルは、飛行機がぶつかっただけで崩れるなんてことはまずありえないだろうと思っているのです。モノスゴイスピードで突入して行ったのにビルの中に機体が止まったなんて、そんな不思議なことが起こるのだろうか。普通は突き抜けて行くのと違うのだろうか。私は、「あれは陰謀だ」と勝手に捉えているのですけれども。

 その日の朝に、親父ブッシュ(ブッシュ現米大統領の父)説明下でカーライルの投資相談が行なわれていたのです。
そして、そのお客さんがビン・ラディン一族であったのです。ビン・ラディン一族はサウジアラビアの最大の事業家で大富豪です。少なくともモスク建設の
100%はビン・ラディン一族が握っています。

 我々がオサマ・ビン・ラディンと言う時に、簡単にビン・ラディンと言ってしまうのですがこれは失礼です。ビン・ラディンというのはファミリーネームのことであってオサマというのがファーストネームなのです。ほんとうはテロリストという言葉を使いたくないのですが、テロリスト「オサマ・ビン・ラディン」と言うのです。このビン・ラディン一族がそこで投資相談をブッシュ元大統領から受けていた。その時
911テロがあった。


911テロは怪しい

でも不思議なことには、あの時に即座に彼らは全部いなくなった。オサマ・ビン・ラディンが黒幕だと言われていた時、犯人の血縁者、一族郎党が集まっているのですから普通なら留め置きです。サウジアラビア人だというけれども、国籍がそうなのであって彼らのほとんどはカナダやテキサスに住んでいるのです。それがかわいそうにチャーター機でサウジアラビアのリヤドまで連れて行かれたのです。


けれども不思議なのは、飛行機テロが起こったのならば戒厳令で民間航空はすべてストップされるはずです。それなのにいち早く飛ばされて国外脱出できただけでも怪しいと思わなければいけない。事情聴取も全然していないといったことで私は陰謀説に本当に傾いています。


アイゼンハワーが警告した軍産複合体

 話があちこち飛びますが、どうしてこうなってしまったのであろうか。まず、皆さんご存知のアイゼンハワー(通称アイク)が大統領を辞めるときに、初めて「軍産複合体」(military-industrial complex)という言葉を作りました。それまでトラクターメーカーだった。そのトラクターメーカーであった会社が、アメリカが戦争に参加するようになっていつの間にか武器メーカーに変わって行った。そして多くのアメリカ人達がそういった軍需産業に雇われるようになっていった。軍需産業である限り、儲けようと思えばどこかで戦争を吹っかけてしまう。「わがアメリカは軍産複合体の儲けが大きくなるようにすることで、しなくてもいい戦争に巻き込まれる恐れがある。だからいち早くアメリカ人はそういった軍産複合体が大きくなることを阻止しなければならない。これはアメリカ市民の義務なんだ」と語り、そしてアイゼンハワー自身は原子力開発を止めるとまで言っていたのです。


 ところがベクテルの社長ジョン・マコーンがアイゼンハワーの政権にいて原子力委員長であったのです。ベクテルは世界の原子力発電の8割を設計しました。わが日本の巨大産業である三菱重工といえどもベクテルの設計図どおりに下請けしただけのことです。さらにケネディーが暗殺された時にマコーンはCIAの長官だった。私はこれも怪しいと思っています。少なくともアイゼンハワーのようなアメリカの良心がありながら、良心を持った人達は何らかの形で押さえつけられるか追放されていった、という非常に恐ろしい仕組みがアメリカの社会にビルトインされているということです。

 

(画像はすべて「ウェキペティア」から-編集者)