森男の活動報告綴

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九六式三号艦戦改造キット製作記 (その1)

2018年12月16日 | 飛行機の模型
以前製作した、1/48の九六式三号艦戦の改造用パーツ(ファインモールドの二号一型ベース)を、レジンキットにしようと思ってます。とはいえ、まずは原型の見直しからなので先は長そうです、、。

メインのパーツはこんな感じです。機首とラジエター、スピナーくらい。あと写真には入ってないのですが、キャノピー基部の機体上面パーツも準備します。
グレー色のは、以前型取りしたものの残りです。単品用なので、気泡とかは気にせずにささっと簡単に抜いて、後から個別に修正する前提だったものです。そのため、それなりの仕上がりなので、キットにするためにはもうちょっと原型を詰める必要があるんですね。

メインの機首パーツは、とりあえずパネルラインのスジ彫りからやり直そうとしました。しかし、サーフェイサーなどの塗膜が分厚くて、厚いところで0・2ミリくらいになってたので、スジ彫りをやり直そうとするとパリパリと塗膜が剥がれてどうしようもありません。なので、まずシンナーに原型を漬けて、サーフェイサーなどを溶かすところからスタートしました。
サーフェイサーが溶けて下地がでてきたら引き上げて、エポパテを盛り直してスジ彫りをやり直します。

これが大体目処が付いたところ。あんまり違いがわからないですね(笑)
これでも、かなりやり直したんですけどねえ、、。排気管の出っ張りは、どうやったら綺麗に抜けるのか考えどころですね。

スピナーは、以前製作したもので何とかなりそうです。ラジエターカバーは、原型の時点で結構歪んでたので修正しました。
というわけで、メインパーツの修正はほぼ目処が付いたのでやれやれ、といった感じです。これらを塗装して、表面を綺麗にしてから、型取り作業に入ります、、、。と言葉で書くと数十文字ですが、これまでの経験上、なんだかんだで結構かかりそうな予感がしますね(笑)。

さて、以前の三号艦戦のエントリーでちょっと書いた「日本航空機総集」(出版共同社)の各巻をちょこちょこ買い集めています。この本、ほんと凄いですね。日本で製造された、試作機を含む飛行機のほぼ全て(多分)を図面や写真を交えながら紹介しています。
80年代に改訂版がでたようで、そんなこんなで比較的安価で入手できるのもいいですね。

「三菱篇」の九六艦戦のページは、三号艦戦の3面図が掲載されています。恐らくこれが「世傑」などに掲載されている図面の大元であろうと思われます。
三号艦戦についての記述はちょっとだけです。で、その記述の直前には、二号一型の主翼にエリコンの20ミリ機銃を2丁搭載した実験機「九六式一号艦戦改(A5M1a)」があったと書かれてます。これはこれで、とても気になりますね。「やっぱメッサーみたいにガンポッド式だったのかなあ?それとも無理やり主翼に押し込んだのかなあ?いや、半埋め込み式ならなんとかなるかな?」とか、あれこれ考えてたらたまらんですね(笑)

この本のシリーズは、1950年代後半の出版です。恐らく、一次資料を基にしているので資料としての風格がハンパないですね。試作機については、ほんと知らない機体ばっかりで「えっ!こんなのあったの!」という連続です。日本機マニアなら必携の本といえるでしょう(いまさら、何を偉そうに、、、)。で、この三菱篇の巻末には、本庄季郎氏と堀越二郎氏の寄稿が並んでます。もちろん、当時両氏ともご存命だったわけで、、、。なんて凄い見開きなんだ!
「風立ちぬ」ファンとしては、たまらん光景です(笑)

漫画版の「風立ちぬ」で紹介されていた、当時の各社の試作機のこともあれこれ知ることができます。「キ5」は漫画の中でかなり可愛らしく描かれてて「いくら何でもこれは宮崎さんのディフォルメが入ってるだろう」と思ってたんですけど、「川崎篇」の図面を見たら、まんまでした(笑)。これは私が図面を参考にして描いた絵です。ほんとに、デフォルメはしてませんよ(笑)
こういう可愛らしい戦闘機が本気で作られてた時代って、なんかいいですよねえ、、、。インジェクションキットで欲しいんですけど、まあ、無理でしょうね、、。私のレジンキット事業(笑)が軌道に乗ったら、こういうのを72でキット化したいところですけど、まあ、作るのは難しいし、出来たとしても売れないでしょうねえ、、。

まあ、それはそれとして、絵としてはこんな風に、この本で紹介されてるイイ感じの機体を描いて、独立したエントリーで紹介できればなあと思ってます。

あ、話がずれてしまいました。三号艦戦のキット化の話でした。

デジタルモデリングの時代にアナログモデリング、かつ日本の試作機というマイナーアイテム、しかもベースは絶版キット、さらに個人解釈の勝手なデザイン、、、という、どう考えても発売前から売れないのは必至という困ったプロジェクトです。でもまあ、それでいいのであります。やりたいからやるのであります。3個くらい売れたらいいな、くらいのつもりでやってます(笑)。なんちゅうか、そんなこんなで日本軍らしくていいなあ、という気もしますしね(笑)

でもまあ、売れる売れないは2の次3の次、なんですよね。個人的に「できるだけキッチリしたキットにできればいいなあ」ということなんですよね。早く製品化できるよう頑張りたいです。とはいえ、なんだかんだありますので、半年から1年後くらいに発売できればいいな、という感じです。なんであれ、なにぶん素人仕事ですので、生温かく見守っていただければ幸いです。

で、製作中にどこかのメーカーがインジェクションキットで出してくれたら嬉しいなっ!とも思ってます(笑)。それが一番手っ取り早いよなあ、と(コラコラ)

それでは。

三号艦戦の製作記事はこちらです。


製作後、あれこれ考察を書き連ねたのがこちら。

というわけで、「三号艦戦サガ」(笑)はまだまだ続きます。

<2019年8月25日追記>
後日、調査の結果、以上のエントリーに書いた機首の形状については「世傑」図面が正しいらしい、という結論に達しています。お詫びの上訂正します。詳しくはこちらをご覧下さい。
<追記終わり>

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