原発事故が起き、初めて知った町や村の名前が
いくつもあります。
飯館村もそうです。
でも、村の名前を知った時は放射能の汚染された村
と言うレッテルが一分の隙間もないほど貼られている
状態だったので、原発事故以前の飯館村は知らないし
知ろうともしませんでした。
新聞に『里山夕霧蜜蜂 野生の日本蜜蜂100%
「天然はちみつ」です。福島県飯館村産。』と書いて
あり、2011年の蜂蜜製品に貼られる
ラベルが今も残っているそうです。
飯館村は自然豊かな地に在り、マツタケ・タラの芽
ウドなど様々な木の実があり、イワナが釣れ、
天然ウナギがすむ川が流れていたそうです。
村にあふれる自然の恵みが食卓に並び、日々の
暮らしを彩っていたそうです。
そして、村には「丁寧に心を込めて」を意味する
「までい」という方言が村の合言葉だったそうです。
30~50キロ先の原発とは無縁の暮らしがあった
そうです。
それらを、すべて奪われてしまったのです。
記事を読んでいて、心が痛くなります。
取材した記者が「原発事故は国内総生産を増やす
ことばかり熱心で、貨幣に換算出来ないものの価値を
無視してきた日本人に反省を迫った。
そして、目先の利益だけにとらわれない社会づくりに
取り組むきっかけに出来るはずだったが。」と
書いていました。
私たち全ての人に「までい」の精神が蘇る気づきが
与えられていたのに…
これだけ大きな犠牲をはらい、また同じ道を歩もうと
しているのでしょうか、この国は…
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