~空からの贈りもの~

「森のこもれび」の山崎直のブログです。

谷川俊太郎の詩

2021-04-28 22:36:48 | 日記
今朝、ふと手にした詩集を開くと
谷川俊太郎の出発点でもある
『二十億光年の孤独』が出てきました。
このコロナ禍にこの詩を読んでみると
今までとは違う響き方が心に来ます。
やっぱり谷川俊太郎という詩人は凄い!

   二十億光年の孤独
            
 人類は小さな球の上で
 眠り起きそして働き
 ときどき火星に仲間を
 欲しがったりする 
 
 火星人は小さい球の上で
 何をしてるか 僕は知らない
 (或いはネリリし キルルし
  ハララしているか)
 しかしときどき地球に仲間を
 欲しがったりする
 それはまったくたしかなことだ

 万有引力とは
 ひき合う孤独の力である

 宇宙はひずんでいる
 それ故みんなもとめ合う

 宇宙はどんどん膨らんでゆく
 それ故みんなは不安である

 二十億光年の孤独に
 僕は思わずくしゃみをした
    
           谷川俊太郎
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