~空からの贈りもの~

「森のこもれび」の山崎直のブログです。

朝の坐りの中で運ばれてきたこと

2020-08-05 16:37:59 | 日記

朝、坐っていると蝉の声が一段と勢いを増して

きているのを感じます。

蝉は地上に出て1週間ぐらいの寿命と

聞いていましたが、それは俗説で1か月位は

生きているようです。

それでも、私たち人間から比べたら

何と短い一生でしょう

ふと、蝉は(蝉に限りませんが)自分の寿命を

知っているのだろうかと思ったのです。

日野原先生が

『人間は自分が死ぬということを

 あらかじめはっきりと知っている

 生きものである』と、言われているので

恐らく人間以外の生きものは、

知らないのかな?という気がします。

いのち一杯鳴いている声を聴くと、自分は

いのちに限りがあることを知っているのに、

何とチカラの出し惜しみをして生きて

いるのだろうと、つくづく思います。

初女さんは、いのち一杯生きていました。

講演会の後のサイン会が、1時間では

終わることがありませんでした。

ひとり一人に、丁寧に書かれるので…

ある会場で、会館の使用時間が過ぎてしまい

初女さんは、それでもサインを続けるので

最期は、通路に移動し、私たちは

初女さんの周りをふろしきやストールで

囲んで風よけをつくり、その中で初女さんは

サインをし続けました。

何でそこまで…と思ってしまいますが

初女さんは、「本を買って下さった方に

私が返せるのは、こういうことしかないから」

と、言われてました。

自宅にいらっしゃる時も、夜中の12時を

過ぎて、やっと自分の時間になると…

どんな時も、いのち一杯生きていた

初女さんの姿が思い出されます。

初女さんは「今を真実に生きていたら

必ず道は示される」と、言われてました。

私は、この”真実に生きる”ということが

分からなくて、分からなくて…

でも、蝉の声を聴きながら初女さんを

思い浮かべていた時に、目の前のことを

一生懸命やる、あの初女さんの生き方が

”今を真実に生きる”ということでは

ないだろうかと、思ったのです。

楽と便利さ、効率の良さを追求する時代に

育った私にとって、”チカラの出し惜しみを

しないで、目の前のことを一生懸命やる”

このシンプルなことが、意識しないと

体から抜け落ちて行くようなのです。

何があっても揺るがなかった初女さん

その生き方は、

目の前のことを一生懸命やる!

それは”今を生きる”と言われていた

初女さんの生き方だったんですね。

朝の坐りの中で、そんな気づきが

運ばれてきました。

 

 

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