~空からの贈りもの~

「森のこもれび」の山崎直のブログです。

大人ってずるいと言われないために

2013-05-03 10:59:31 | 日記
今日は憲法記念日、朝からテレビでは憲法改正の96条についての

討論会などが放映されていました。

こんな憲法記念日は今までなかったことです。

改憲の「衆参両院のそれぞれ3分の2以上の議員の賛成で国会が

改正を発議し、国民に提案する。

国民投票で過半数が賛成する」という96条の3分の2以上を過半数に

緩和しようというものです。

アベノミクスの勢いに乗り、首相が長年の悲願だった憲法改正に

完全に舵をきり、手段を選ばず突き進もうとしているのが

この96条の改正です。

これには、さすがの改憲派の憲法学者の小林節氏も反対しています。

9条は空想的だといい、自衛戦争や軍隊の存在を認めるべきだと

訴え、自民党の勉強会の指南役を努めて来た小林氏も、

96条を改正することは間違っていると言っています。

「権力者も人間、堕落し、時のムードに乗っかって勝手な事を

やり始める恐れは常にある。その歯止めになるのが憲法。

つまり国民が権力者を縛る為の道具なんだ。

それが立憲主義、近代国家の原則。

だからこそモノのはずみのような多数決で決められない様

96条であえてがっちり固めている、それなのに…」と、小林氏は

言っています。

日本の改憲要件は他国に比べ厳し過ぎるというのも、間違って

いると、「米国では連邦議会上下両院の3分の2以上の賛成で

提案され、全米50州のうちの4分の3の議会の批准が必要で

日本より厳しい。それでも改正されてきた。

諸外国で、憲法要件を変えるための憲法改正がなされた例は

記憶にない。『やりたいことができないから』と改正ルールの

緩和を言い出すなんて本末転倒」と言われています。

ハードルを下げてまで、憲法改正しようという動きを

子供達が知ったら「大人ってずるい!」と、言われそうです。

そして、後世の人達から私たちはなんと言われるでしょう…

本当に改正するならば、96条をいじらず96条に従って

やるべきだと思うのです。

この問題について、世論調査では半数近くの人が解らないと

言っています。

解らないでは、いけないのです。一人ひとりが自分の意見を

もっていないと、「多数派の民意がいつも正しいわけではない

日中関係などで危機感をあおれば、国民投票だって通ってしまう

だからこそ、議会の3分の2だったのですが…」と日弁連の

憲法委員会副委員長の伊藤真氏は言っています。

 11年前に亡くなった私の父は、戦前の日本と同じになって

きたと、亡くなる寸前までこの国のゆくへを心配してました。

先日、主人が小学2年と年長になる私の甥っ子達にあった時、

この子達が大きくなる頃には、日本も徴兵制になって

いるだろうなと、呟いていました。

今、私たちの国は大きく舵を切り進もうとしています。

子供達に、後世の人達に顔向けできる判断をひとり一人が

していかなければと思った憲法記念日でした。
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2 コメント

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憲法記念日 (mari)
2013-05-03 14:55:24
GW、でもお勤めもしてない介護生活で、遠出の予定もないし、、なんて思っていたけど、今日は憲法記念日なんですね。
先日伊集院静さんの「お父やんとおじさん」という小説を読んで、朝鮮戦争の厳しい状況が背景に描かれていて、
いま戦争のない日本に生きていられるってそれだけで幸せなんだな、と思いました。
日頃、自分の暮しのグチばかりで、のほほんと暮らしているけど、それもいまの憲法が守ってくれているからこそなのかもしれません。

時に骨っぽいコメントをなさる、直さん、いいな、と思います。
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言わずにはおれない時が… (山崎 すなお)
2013-05-04 12:27:04
mariさんお元気でしたか。
そうなんです、ブログにはあまり政治のことは書くまいと思っているのですが、言わずにはおれない時があり、今回の96条の改正には、黙ってられないと思ったので、書いてしまいました。

3分の2というのは、世界的にみても決して高いものではないそうです。リンカーンの時も3分の2だったと聞いています。
憲法は権力へのしばりでもあるのに、そのしばりをゆるめ低いものにして、改憲にもっていこうとするその姿勢は、本当に正しいことなんでしょうか。

初女先生は、決して「終戦」とは言わず、「敗戦」と言われます。私はそこに先生の思いをすごく感じます。

今回の96条のことは、黙ってられませんでした。
ちょっと、ドキドキしたんですよ。
でも、mariさんのコメントに勇気をもらいました。
嬉しかったです!
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