「幸せってなに?」
人生の中で、人は何度この問いを自問自答する
だろう…
辛いことが多く、幸せになることを諦めてしまった
人もいるかもしれないけれど、誰もが幸せに
暮らしたいと思い生きているんじゃないかな
幸せになりたいと思っていながら、幸せについて
あまり深く考えないで…
私もそうでした。
息子が亡くなったことを知った、私の中学の
同級生が電話をくれて「僕、幸せでごめんね」と
言ったのです。
心優しい彼の精一杯に言葉だったと思います。
でも、その時私の中を「幸せってなに?
私の求めていた幸せは、一夜にして無くなって
しまうものだったの?」という言葉が直撃
したのです。
私が幸せだと思っていたことは、家族が
健康で経済的にも困らない…そんなものだったの
です。
これが幸せだったら、一瞬にして消えてしまう
ものかもしれません。
そう思った時、自分が求めていた幸せは、
自分で勝手に決めた幸せの条件だったんだと
気がついたのです。
それから、何があっても揺るぎのない幸せを
見つけたいと思いました。
だから、初女さんに初めてお会いした時、
私は「先生にとって幸せってなんですか」と
いうような質問をしたのです。
初女さんは「響きあう人に出会った時が幸せ」
と静かにおっしゃいました。
そうか、私は初女さんと出会って幸せだものと、
すごく納得しました。
でも、その時々の幸せは沢山あるけれど、
人は幸せな生活をおくりたいって思っているん
だよな~その幸せは何?と、また私の中に
疑問が生まれて来たのです。
幸せって、感情だから「あ~幸せ」って思ったら
幸せになる!これは忘れていけないこと
それは分かっているけれど…
日々の幸せは何?と思っていたら、初女さんは
ちゃんと書いて下さっていました。
長い間理解出来なかったマタイによる福音書の
「心貧しき人々は、幸いである」という言葉の意味
をシスターに尋ねたら「それは『いま』を
満足することです。」と教えて下さり、
初女さんは、長年疑問だった意味がすとんと
腑に落ちたそうです。
そして、『「いま」というのは、人それぞれの
「いま」のこと。
幸せになるためには、いまの状態に満足すれば
いいだけです。
人間の望みや欲望には際限がありません。
でも、それではいつまでたっても満足できず
不満だらけで、幸せを感じることは
できないでしょう。
自分の「いま」に満足し、そのことに「感謝」の
気持ちを持つこと。
そういうふうに考えれば、自由な気持ちに
なれるはずです。』と書かれています。
初女さんが「今を生きる」と言われていたことは
そういうことに重なっていくのですね。
幸せは、シンプルでとても深いのですね…