1990年代に入り、オートバイの流行りが大きく変化し始めた頃、ホンダとして「販売台数を稼ぎたい250ccモデル」において当時人気があった「VT」シリーズから、
ある種、実験的に登場したのが「VT」シリーズとしては7世代目にあたる、このホンダ「ゼビルス(MC25型)」だったりします。
まず、初期モデルの登場が1991年からで、最終モデルで1996年まで生産され、のちに8世代目になる初代の「VTR」へと移行して行くこととなります。
で、振り返りこの頃の事をお話しすると、まず1989年に6世代目として登場してた「VT250スパーダ」が、それまでの「VT」シリーズとしては期待はずれで、
いまいち「パッとしなかった」事に対して、この時代において「軽量スポーツじゃ売れないんだ!」と考えたホンダが、
次に、カワサキでそこそこ人気となってる「ZZR250」の様な「250ccスポーツツアラー」なら…と、考案し送り出されたモデルがこの「ゼビルス」だったと考えられます。
しかし、残念ながらホンダの期待とは裏腹に5年間販売した割に大して売れませんでした、いや、完全に不人気車だったと言える気がします。(笑)
とにかくこの頃って新たに登場したジャンルの「ネオクラッシック系」か、1980年代からの流れを汲む「レーサーレプリカ」がまだまだ人気だったので、
コンセプトを変えようが、何にしろ中途半端だったんですね。(笑)
でも、性能に関しては熟成されたV型2気筒エンジンが搭載されてますし、高速域でも風の抵抗を劇的に減らす新構造のハーフカウルに2人が乗っても余裕のポジションと、
どこかツーリングするにはもってこいの車両となってはいました。
ただ今と違い、この頃ってそこまでオートバイに「ツーリングを求めていない時代」だったので、そこに食い付くライダーはほとんどいなかったんですね。
また、個人的には、もしかするとスタイル(デザイン)にも問題があった気がします、ハッキリ言ってしまうと決してカッコよくは無かった…。(笑)
で、この「ゼビルス」の詳細なスペックを見てみますと、まずエンジンが水冷式4ストV型2気筒DOHC4バルブで、排気量が249cc、
最高出力は36psで、最大トルクが2.6kgとなっていました、またフレームはオーソドックスなダブルクレードル式で、積載に便利なフック関係が各所に付けられていました。
さらにフロントブレーキは片側シングルの4ポッドで、リアのサスペンションがプロリンクではなく2本サスとなっていました。
で、ガソリンタンク容量が16リットルで一般道での走行燃費が平均で約30kmとなってますので、ガソリン満タン時から480kmも走れる計算です。
いやぁ、決して素性は悪くはないのですが、登場した「時代が悪かった」気も今考えればしますね。(笑)
そんなこんなで、最後に中古市場を調べてみますと、大体安いもので20万円あたりから、高いもので50万円前後で取引されている様です、
価格差は年式と程度によるものですが、お求めやすい価格になってますし、売れなかったとは言え球数はそこそこ揃っている様で探せば直ぐに良いものが見つけられる感じです。
さて、ホンダが長年に渡り完成度を上げながら作られて来たこの「VT」シリーズの7世代目「ゼビルス」でしたが、いかがだったでしょう!(笑)
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