1970年代から1980年代前半にかけては「CB700F・CB900F」など名車を輩出し勢いがあったホンダの大型バイクでしたが、
1980年代も中盤に差し掛かると中型バイクの人気とは正反対に、大型バイクはかなり「迷走時代」に突入してしまいます。
ボクと同世代(現在56歳)の方々で当時、この現象に「気がついてた」方って、いらっしゃったでしょうか!(笑)
具体的に挙げれば、角目2灯の「CBX750F」であったり、何となくビモータの様な「CBR750スーパーエアロ」であったり、
国産としては異例のエンジンを搭載した「CX650ターボ」であったり、一応「警察車両」には採用されてた「VFR750F」であったり、
まぁ、天下のホンダなのに、一般的には「思いっきりズッコケたオートバイ達」が、調べればあるある…。(笑)
そんな中でも、今日ご紹介する大失敗のオートバイは、ホンダ「CBR1000F」の初期モデルです。
先にも出て来た「CBR750スーパーエアロ」と同時期の1987年に登場したモデルで、当時としては先進的なデザインで登場します。
ただし、人気だった「CBR400F」の次に登場した、初代「CBR400R」と同じ「エアロダイナミクス的なデザイン」で登場するのですが、
唯一「CBR400系」シリーズの中で不人気者となる車両の大型モデルとなってしまいます。
もう、ボクが何を言いたいかお分かりでしょうが、売れなかった理由って明かに「デザインで失敗した」と言える訳ですね。(笑)
当時「レーサーレプリカ」が全盛期を誇っていた時代にあって、この「エアロデザイン」があまりにも中途半端だった様です。
それでも最終モデルは1995年まで生産され、次の名車となる「CBR1100XXブラックバード」へと引き継がれることとなります。
なのでいわゆる、後期モデル(1993年〜)から、ホンダの大型スポーツツアラーの先駆けとなる車両だったので、これは別と考えたいです。
で、仕様を見てみますと使われたエンジンは排気量1000ccに対して水冷式4スト並列4気筒DOHC4バルブで最高出力が93ps、
最大トルクが8.7kgで、初期モデルの時点では前後ともに18インチのホイールサイズが採用されてて、
ブレーキシステムは当時としては画期的な「前後連動式のブレーキ」が搭載されていた様です。
まぁ、何度も言いますが、この初期モデル(エアロデザイン)が不人気だったと言える車両で、
そうなると名称は同じですがエアロをまとった初期モデルにあたる、1987年から1992年までの「CBR1000F」が、
今回のターゲットとなります。(笑)
当時、なぜ「こんなデザインにしたのか?」個人的には全く「デザイナーの意図」が分からないのですが、
もし、1つだけ言えるとすれば「国内より欧州を中心とした海外」での評判を狙って作られたオートバイだったんじゃないかって事です。
ただ、この説でちょっと引っかかるのは、国内販売で失敗した同一のデザインを持つ初代の「CBR400R」の存在です。
そうなるとこの時点では、今後流行るデザインは「こんな感じ」って思ったんでしょうかね。(笑)
まぁ、結果的には失敗に終わってしまいますが、これがホンダの車両だった事は残念でならないですね。
当時は今以上に、ダントツで「世界第一位のオートバイメーカー」でしたからね。
で、最後に中古市場見てみますと、球数は少ないのですが安いもので30万円あたりから高くても60万円以内で購入可能です。
現在では「非力な大型スポーツツアラー」と言う位置付けになってますが、人と被らない事を考えれば良いかもしれないですね!(笑)
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