一貫した姿勢でバイク開発にこだわりを持つ「男のカワサキ」こと、川崎重工の「カワサキ」です。
そもそも三菱やIHIなどと共に、国内の三大重工業メーカーとして君臨する巨大な財閥会社でしたが、
戦後、財閥体制から分割される形で川崎重工を設立しオートバイ部門としてバイク開発がスタートします。
その中でも目黒製作所「メグロ」を吸収することで、
あくまでバイクらしいバイク開発を主軸とした思想を持つ様になり、
バイク生産の中心を「中型・大型バイク」にあてる様になります。
また、そんな中にあって「マッハ」シリーズの存在と「Z」シリーズの存在は欠かせない物になって行きます。
70年代に起こった「カワサキ」のブランディングは大成功を納め、
国内に止まらずアメリカ、ヨーロッパでも、
その販売網を広げることに成功し、今に至っています。
今でもこの時代に作られたバイクは驚くほどのプレミアムが付いており、
多くのバイクファンに愛されている事がよくわかります。
80年代に入ると各社が一斉に多くの車種を世に送り出す様になっていくのですが、
驚いたのは「カワサキ」だけは、スクーターを作らなかったことです。
本来、一番の「稼ぎ頭」となるはずの原付スクーターをあえて作らなかった。
これは「カワサキ」を愛するファンにとって逆により「ブランド力と人気」をより深める結果となります。
また、国産として他者が精度の高いバイクを生産してる中にあって、
新車でも「当たり外れ」があるとか、作りが粗雑でマメな「整備が欠かせない」など、
本来、デメリットとなる部分もファンからすれば「男のカワサキ」を助長する方向で考えられ、
より人気を博する形となっていきます。
90年代に入るとオートバイ氷河期となってしまい、全くバイクが売れない時代を迎えることになるのですが、
「カワサキ」の場合は、ラインアップを減すことで何とかこのピンチを乗り切ります。
2000年以降、2サイクルが生産できなくなってくると、どんどん「カワサキ」が頭角を表す様になって行きます。
他社より4サイクルのノウハウを持つ「カワサキ」としては起死回生のチャンスとなった訳ですね。
現在では「ZZR-R14」や「ニンジャ1000」、「ZX-10R」や「ニンジャ250」など人気車種を多く持つ、
バイクメーカーに成長しています。
かつての様な無骨で壊れる印象はすっかりなくなり、安心して乗れるバイクへ変化していますが、
「男のカワサキ」が持つ独特のイメージは何処と無く「健在」という気がします。
国産メーカーにあってこだわりを持つ「カワサキ」。
それが多くのファンを獲得した要因となっていくんですよね。(笑)
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