
今日のオートバイでこの「不人気車」企画は最後としたいと思いますし、最後に「相応しい珍車」をご紹介します。
それは、登場して直ぐに「変なオートバイ」と誰もが思ったスズキが放った渾身の駄作!「SW-1」です。(笑)
1970年代以降、数ある国産バイクでも、多分これに勝る珍車は他にないですね!
相当の際物しかその魅力を知る事がない変わったフォルムをした、ある意味「かなり有名な不人気車」です。
個人的にも当時「お坊さんが乗るバイクかな?」って思うぐらい見た瞬間から笑ってしまいました。
実はこの「SW-1」ですが1989年の東京モーターサイクルショーで、まずスズキのコンセプトカーとして登場します。
その後、1992年に実用化された形で生産開始、しかしたった1年足らずで直ぐに生産中止となります。
なので、当初ボクは「限定車」で登場したのかと勘違いしてました。(笑)
それぐらい販売期間は短かったんですよね、また、もちろんその後の後継モデルは登場していません。(笑)
調べてみると、そのコンセプトは、50年代から60年代に浜松で何十社もオートバイメーカーがあった時代に、
これに近いデザインのオートバイが存在してて、そのリバイバル車として登場させた「超レトロ・コンセプト」の
オートバイだったという事の様です。
確かに1990年代の初頭といえばカワサキ「ゼファー」シリーズの登場でネオクラッシックモデルがウケてはいました。
多分ですが、そこにあやかりつつ、当時の時代を知る年齢層にウケると思ったんでしょう。
ただ結果をみると、世間はそこまで甘くなかったって事ですね。(笑)
一応スペックをご紹介しますが、エンジンは空冷式・油冷4スト単気筒SOHC4バルブで排気量が250cc。
最高出力が20psで最大トルクは2.1kg。
ガソリンタンク容量が10リットルで市街地での平均燃費が約40km。
計算すると満タンからの航続距離が400km、片道の最大距離で200kmと言う事になります。
見た目を置いておけば、少ないタンク容量の割に燃費が良く経済的ではある様ですね。
で、面白いのはギアの仕組みでMTながら、N→1→2→3→4→5と並べられたシーソー式となっています。
また、一般的なチェーン方式ではなくベルト方式を使って駆動を伝えています。
さらにタンクはダミーで収納スペースとなってて、サイドの物入れを含めればそこそこ荷物を載せるとも可能です。
当時は「相当の際物バイク」とされていましたが、多様化が進む今日、これはこれで受け入れられる気もします。
中古市場を見ると球数は少ないですが、安いもので50万円あたりから程度の良いものになると100万円近い価格が付いています。
結構お高いって事の様です。
やはり時代が変わり、このデザインが「ダサカッコイイ」と見られる様になった事を物語ってる気もしますね。
今日でボクが思う「不人気社シリーズ」も終わりとしますが、これら以外にも多くの失敗作は存在します。
特に1980年代から1990年代のメーカー「模索の時代」には実験的に作ったオートバイも多かったので、
ご紹介しきれません。(笑)
と言う事でいかがだったでしょう。面白かったでしょうか!(笑)
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