1990年代に入ってボクより若い10代の峠ライダーを多く見かける様になった頃、登場した4スト400ccクラスのレーサーレプリカにこのスズキ「GSX-R400R」
がありました。初期モデルが登場したのって、ちょうど1990年からで上級モデルに「SP/SPll」がありました。当時ボクはヤマハ「FZR400R」に乗っていたの
ですが「GSX-R400R」のスタイルに魅了されていた事を思い出します(笑)。特にヨシムラ譲りのアルミ製フレームの形状や、傾斜がキツくなったフロントカ
ウルのデザインなんかがとても良かったんですよね。また新設計されたエンジンは吸排気の交換とセッティングで簡単に最高出力53psから70ps以上まで上げる
事が可能となってて、車格が大きかった割に車重が190kgと比較的軽い車体と合わせ素性に優れたモデルとなっていた所も魅力でした。懐かしいですが、一時期、
このマシンとカワサキの「ZXR400(初期型)」のどちらかが欲しいと思っていたのですが、世間的には徐々にですが峠ブームも過ぎ去りつつあったこともあり、
モチベーションの低下と共に断念した気がするんですよね(笑)。ただ今改めて見ても当時の気持ちが蘇り「欲しいなぁ」って思う事があります。ただ当時注目
を集めていたにしては新車であまり売れなかった事もあり、中古市場での球数は決して多くないんですよね。もしあったら安いもので70万円あたりから高いもの
ともなると180万円前後で取引されてる感じです。他の同系列モデル同様、類にもれず年々市場でも高騰してる傾向で、手に入れるには困難だったりします。ち
なみに最終となるモデルが一応1999年までとなっており、モデルチェンジ自体は1995年までとなります。一度だけ試乗した事があるのですが「FZR400R」と
比較してとにかくシートが硬いってのが印象的でした。これは2ストマシンの「RGV-250ガンマ」にも共通して言えるところでとてもじゃないけどロングツーリ
ングには不向きな車両だったと感じていました。もっと言えばシートからハンドルの位置までが遠くに設定されてる関係から前傾姿勢も酷く首もやられてしまう
恐れがある状況だったんですよね。もちろん峠を攻める事のみに特化して乗れば戦闘力が高いマシンだったので、十分に楽しめたモデルといえますけどね(笑)。
ちなみにスペックを見てみますと、まずエンジンは水冷式4スト並列4気筒DOHC4バルブで、正式な排気量が398cc、最高出力は制限付きで53ps、最大トルクが
3.8kg、車重は190kgで、駆動方式がチェーン式、トランスミッションは6速MTで、キャブレターは機械式、フレームはアルミ製のダブルクレードル式で、スイ
ングアームも強固なアルミ製のものが採用されていました。また2眼式のヘッドライトに、フロントフォークが倒立式、リアにも高品質なサスペンションが装備さ
れていました。更にガソリンタンク容量が16リットルで、市街地での平均燃費が大体20kmと言った感じでした。またホイールサイズは前後ともに17インチ、タ
イヤは標準でラジアルタイヤを装備、オプションでシングルシート仕様も用意されていた感じです。さて懐かしい4スト400ccクラスのレーサーレプリカ終焉に
登場したこの「GSX-R400R」ですが、わざわざ大型排気量のスポーツ系を選ばなくても十分に速さを堪能出来る車両であるといえそうなんですよね!(笑)