
令和3年12月6日に,水稲初冬直播栽培の普及を図るため古川農業試験場主催で意見交換会が開催されました。
初冬直播栽培とは,岩手大学が開発した,11月下旬から3月上旬の比較的時間や労力がある時期に行う作業分散播種技術のことです。慣行乾田直播栽培で使用している機械を利用できるため,すでに乾田直播に取り組んでいる生産者の方であれば,そのまま使用できます。
始めに,当該技術を開発した岩手大学下野教授から,初冬直播栽培について講義いただき,苗立ちを確保するための播種量やシグモイド型緩効性肥料の有効性など,ポイントや注意点について学習しました。
また,実際に管内で初冬直播を取り組んでいる生産者から事例紹介があり,経営面積の拡大や春先の天候も悪いことが多いため,初冬直播によって作業時期の幅が広がり,春先の負担が軽減されたという報告がありました。
今後,さらなる農業人口の減少が懸念されており,それに伴って経営体あたりの作付面積が増えることが想定されます。そのため,移植や慣行の乾田直播に加えて,初冬直播を組み合わせることで,作業時期を分散し,生産者の労力負担軽減の一助となることが期待されます。
初冬直播栽培に関心のある方は,普及センターまで御相談ください。
〈連絡先〉
宮城県仙台農業改良普及センター 先進技術第一班
〒981-8505 仙台市青葉区堤通雨宮町4番17号
TEL:022-275-8410
FAX:022-275-0296
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