名取市花卉生産組合のカーネーション生産者は、化学合成農薬だけに頼らず天敵を活用するなど、様々な技術を併用して病害虫の発生を抑制するIPM(総合的病害虫管理)の実証に取り組んでいます。
令和5年9月11日に国や東北各県の試験研究機関の担当者らによる現地視察(東北農業試験研究推進会議生産環境推進部会病害虫研究会)があり、普及センターも実証農家や農業・園芸総合研究所とともに、現地で実証内容の説明を行いました。
ハダニ類対策の天敵活用、アザミウマ類対策の赤色防虫ネットの設置で得られた結果や、光反射資材のマルチ利用等、今回新たに追加した取組を紹介しました。
取組効果や栽培管理に関する出席者からの質問に対し、害虫防除の効果やコストを含めた総合的な評価の必要性等、実証農家からの回答があり、技術の普及による成果と課題を関係者間で再確認する有意義な機会になりました。
花き類のIPMの取組はまだ事例が少なく、地域への定着や技術の発展が期待されるものであることから、普及センターでは関係機関と連携して今後も支援を行っていきます。
<連絡先>
宮城県亘理農業改良普及センター 先進技術班
TEL:0223-34-1141 FAX:0223-34-1143