石巻管内では,起業活動に関心がある女性農業者を対象に,起業活動の計画策定の支援を行っています。今回は,その一環として,平成30年6月22日に栗原地域で個人で起業した経営体「織工房」と「観光農園アロエハウス白鳥」への視察研修を開催し,両施設を視察すると共に,織工房の佐々木 和子代表と観光農園アロエハウスの白鳥 未夜代表から講話をいただきました。
当日は5名の参加者が視察に参加し,それぞれの経営体代表から経営体の開設の動機や経営の苦労についての講話を聞き,見学や織物体験,アロエベラ調理体験を行いました。
高清水地区の「織リジナル工房」は,地域を元気にしたいとの思いから,さをり織りの織物体験や販売を行いながら,地域で収穫した野菜やリフォームした着物,手作り品等を販売する直売所です。直売所の中には誰でも気軽にお茶を飲めるように机といすが用意され、コミュニティの場としても地域の方々に活用されています。
また,瀬峰地区の「観光農園アロエハウス白鳥」は,元々は白鳥代表の義父母の代からアロエベラ栽培が始まり,当初は自家利用や近隣へのお裾分けが中心だったアロエベラについて,白鳥代表がより多くの人にその魅力を伝えていきたいとの思いから始められたものです。現在は予約制で栽培ハウスの見学と調理体験や販売を行いながら、近隣の直売所ホームセンターや直売所等で生食用や株で販売しています。
将来、起業を希望する参加者にとって,実際に起業をされた方の講話は関心が高く,視察中は旺盛な質問が寄せられました。特に両代表の話に共通した『起業活動は一人でできるものではなく,地域の方や家族の協力があってのもの』との講話には非常に感銘を受けたようで,参加者それぞれの経営ビジョンについて新たなイメージが沸き,意欲が刺激される研修会となったようです。
普及センターでは,女性農業者の起業活動について支援しており,今後も活動を促進する研修会を開催していきます。
<連絡先>
宮城県石巻農業改良普及センター 地域農業班
TEL:0225-95-7612 FAX:0225-95-2999