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minga日記

minga、東京ミュージックシーンで活動する女サックス吹きの日記

ブエノスアイレスで初めてのお使い

2012年05月23日 | 環境
やはり時差ぼけで夫婦そろって朝の8時くらいに起き出して(日本ではありえないw!)、散歩がてらスーパーマーケットを探しに出かけた。

「初めてのお使いだから、ハムとチーズを買って来て。がんばってね!」

と偉そうに息子に送り出される父と母。外は霧雨のようなものが降ったり止んだり。でもこちらの国の人は殆どが傘を持たずに歩いている。そのあたりはヨーロッパ人のようだ。薄手のコート一枚でとりあえず大丈夫な季節。でも3日間くらいこの天気が続くのはめずらしいそうな。日本の裏側では私って雨女か??私たちも傘を持たずにがんばって・・・殆ど濡れることなくてくてくと散歩できた。それにしてもブエノスアイレスの青空が見たいよぉ!!

今住んでいるアパートはサンテルモ地区のLezama(レサマ)公園が目の前にあるのだが、この前の通り(Defensa通り)をずんずん歩く。お店のおばちゃんにちょっと覚えたてのスペイン語を使って話しかけたら10倍のおしゃべりが返ってくるがさっぱりわからん。とほほ。

それでもとにかく「スーパーマーケットはどこですか?」と聞きまくってようやくたどりついたのが、市場のようなところだった。
外国に到着して(たいていアパート借りて生活が始まる)一番始めにやることはスーパーの買い出し。その国ごとにどんなものがどのくらいの値段で置いてあるのかを調べながら買い物をするのが楽しい。



市場の入り口

お肉屋さん

八百屋さんは新鮮だけど値段が書いてないのでさっぱり。全て量り売り。

あ、大好きな<いちぢく>も発見!(日本のものより甘く無いらしい。買わなくてよかった)

そして、市場の向こうに・・・ようやくスーパーマーケットを発見!!



元酒屋だけあって、ワインを選ぶ目がある、と自負している利樹はさっそくワインを選ぶ。ワインはスーパーで買うに限る、とTご夫妻に教えていただいた通り23ペソ(400円くらい)のワインだけど大正解。


ここのスーパーマーケットはNYほど大きくて品数が豊富という事はなかったが、Rioに「肉やでハム買ったりするの、難しいからね。薄く切ってもらうんだよ。」と言われていたのだが、日本のように予め切ったパックのものがあったからそれを購入。だって、肉やにはそんなハムが見当たらなかったんだも~~ん。



サラミだけは吊るしてある市場の肉屋で購入。ソフトサラミ、美味し~。

ぐるぐると探しまわってたどりつき、帰りは?と思っていたらなんと自分たちの家の前の通りだった。なんだ、まっすぐに来れば早かったのねw。

野菜サラダやハム、サラミをパンにはさんで大満足の食事を終えると隣りの部屋からギターの音色が。フラメンコ、クラシック、なんでもいける感じで上手い。サックスと違って弦楽器って練習を聴いていても美しく邪魔にならないから羨ましいな~。

それを聴きながらトシキはシエスタ、私はサックスの点検しつつ練習・・・の予定だったが、急遽息子のお世話になったカンポーロ家の次男坊ダニエルが来宅。大学に行く前に立ち寄ってくれたのだ。

ダニエルはRioの1歳年上。優しくて慎重でまじめで、とRioがとても信頼していた一番の友人、というか兄弟なのだ。彼はRioが帰った年に大学生になり、ブエノスアイレスで一人で大学生活を送っているのだった。将来はスポ-ツマッサージ師の資格をとってガジェゴスに戻るそうだ。

「僕は都会よりもリオ・ガジェゴスの青い空が大好きなんだ!」ときらきらした目で語ってくれた。空手もブエノスアイレスの道場で一番強いらしい。

再会を果たした私(といってもSKYPEでしか会った事がなかったけれど)、ダニエルは我が息子のような気分。ひしと抱き合って、日本茶、昨日の残りのアサドを使った牛モツ煮込みスープを出してあげた。すっかり母親モードですw。もちろん会話はRioに通訳してもらいつつ・・・。

ダニエルが「Rio、バースデイだよね。」とちゃんと覚えていてくれ、私たちも「あ、そうだった!」とダニエルに言われて気がついた(汗)。



日本時間では今日だけど、こちらでは明日なのだ。という訳でサックスを演奏(?)。ダニエルに国歌とOblivionを聴かせた。国歌は一緒に歌ってくれ、ささやかな演奏会だったけど、天井も高いこのアパートに気持ちよく鳴り響いていた。しかし、シエスタの妨害だ、と怒られるかもしれないのでほどほどにしないと(汗)。ちなみにダニエルはロックが大好き。来ているTシャツを見れば一目瞭然。

「今度は金曜に僕の手料理をご馳走するから。」と約束して、ダニエルは大学に戻って行った。本当にまじめな好青年。会話はさっぱり解らなかったけど。


夜はジャズのライブを聴きにTご夫妻と出かけた。初めてのライブハウスだ!



「ブエノスアイレスの中では一番小さなジャズクラブなんです。」とTご夫妻は予め予約をして下さっていた。

キャパは池袋Apple Jumpくらい。本日のお客は私たち5人を含めた12人くらい。

ピザ、ハンバーグ、アップルパイなどそれぞれが食事を頼み、ワイン2本開けて、一人100ペソ(その中にはミュージックチャージは35ペソ含まれていた。)飲んで食べて2000円しないなんて!

美味しそうなピザ。ピザが美味しいところもAppleJumpに似ているので、ブエノスのAppleJumpと呼ぼうw。


テナーサックスのLuis Nachtの5人グループ。ギター2人、ベース、ドラム、サックスという編成。全てが彼のオリジナルで、最初からECMのような心地よいサウンド。5拍子があったり3拍子があったり、途中がフリーになったりと面白い曲が多く、危うく時差ぼけで眠りそうだったが一睡もせずに最後まで楽しめた。


リーダーのLuisのテナーはおだやかな音で決してうるさくなく、コントロールされた美しいテナー。音程も素晴らしいテクニックも抜群。いや~、初めてのライブでこんなに素晴らしいミュージシャンたちが聴けるなんて。やはりブエノスアイレスはクオリティが高い!!Viva!Algentina!!!


Luisは「ステージから君たちがミュージシャンじゃないかな、って思っていたよw。」と気さくに、私には英語で話してくれた。




アサードで乾杯!

2012年05月23日 | 
なんだかよく眠れないまま、ブエノスアイレスにたどり着いた。日本の夜8時に出て、こちらにも夜の7時くらいに到着。長い長い飛行機の旅でした。日本の裏側だから仕方ないな~。とにかく元気で~す。

成田からオーストラリア(シドニー)までカンタス航空で約9時間、2時間ほど待ってLAN航空に乗換えて、チリ/サンチアゴまで、と思っていたら、3時間ほどですぐに着陸。なんだ、なんだ?と思ったら、一端ここニュージーランド(オークランド)で飛行機からパスポート,チケットだけを持って降ろされた。乗務員が総入れ替え、燃料補給らしい。ここでもまた2時間ほどロビーで待たされる。なんだか、ぶらり途中下車の旅みたいだな。

初めての国ばかりだし、免税店しかないが、その国々でかかっている音楽が違っていたり、土産物などを見てちょっと立ち寄った気分に浸る。さあ、これからが一番の長丁場、チリに向けて出発だ。

それにしても一番心配していた、アップライトベースとその2倍にもなってしまったバリトンサックスは重量も軽くてまったく何も言われずに無事通過。成田のカンタス航空のお姉さんも優しくて「こちらの大きなスーツケースが3kg超過になっています。3kgなので、ほかのスーツケースに入れ替えれば大丈夫です。」とわざわざ教えてくれ、さらに「機内持ち込み、この楽器大丈夫でしょうか?」とアルトサックスとソプラノサックスを見せると「それほどの大きさでもないですから問題ありませんよ。」と太鼓判。嬉しい~~~。バイオリンの弓が長さ的にひっかかって、超過料金を1万円支払わされた、などという噂を聞いていただけにいくらとられるのかドッキドキだったので尚更嬉しかった。カンタスのお姉さん、ありがとう!

チリからブエノスアイレスに向かう飛行機は6列しかない小さな飛行機。ガタピシプルプルと結構恐怖だったけど、着陸と同時にお客さんたちが拍手。国がらなのか、それとも危なっかしい機体だったからw???ともかく無事で微笑ましい光景でした。


ブエノスアイレス空港でバンドネオンがお出迎え。

あとは無事に預けた荷物がこの3回も乗り換えて、一緒に到着するのだろうか・・・。と思っていたが、ブエノスアイレスで指紋をとられたりして厳しい入国管理を受けている間に荷物受け取り場にぽつんと置かれているのであった。

あとは出国審査。というところで、好奇心たっぷりのアルゼンチン兄ちゃん、「これはなに?サックス?開けてみて。」とおもしろ半分に言い、カッターでばしばしと切り始めた・・・。おいおい、大変な梱包なんだよ~~~(涙)。


ちょっとプチプチが破れていただけで無事だった。

開けるとこんなに沢山!!


特別製の強化段ボールが2重にプチプチでつつまれ、さらに蓋を開ければ白い繭玉のようなクッションがバラバラと・・・。「お~い、これ見てみろよ。」「あはははは。」などと、繭玉がめずらしかったのか友人まで呼びつけて外に投げたりして・・・。「ちょっと、止めてよね。帰りもこれで梱包して持って帰るんだからさ。」と日本語でつぶやく私。中から大変な思いで出したバリトンサックスにはほんのちょっと見ただけで「オッケー」って。わたしの荷物、まだチェックしてないじゃん。私のサックスもあるんだよ~と思いつつ、審査官の顔を見ると、すっかり興味なくした様子で仕事もそっちのけで友人と話し込んでいた。なにもチェックせずに「オッケー、オッケー」。ったく、面白半分で梱包をといたのか。

出口ではTご夫妻が待っててくださって、しかも15人乗りのマイクロバス(運転手付き)を手配して下さっていたので問題なくサンテルモのアパートに到着。夜なので、向かい側の公園がどんな感じなのかよくわからないけれど、街自体が石畳で風情がある。明日のお昼はこのあたりをさっそく散策してみよう。

私たちの拠点となるアパートも超ご機嫌!炊飯器もお米まであるし、日本の友人が全て手配してくれた至れり尽くせりのメゾネット型のアパート。荷解きをしてからそのままTご夫妻と夕食に出でかけた。




Tさんご夫妻と。

「初めて来たのだから、やっぱりアサードよね。」とアパート近くのレストランに連れて行ってもらい、美味しい肉,肉,肉、サラダ、ワイン、チーズ、プリンを堪能。もう、しばらく肉はいいかなってくらい食べましたw。


何も頼まなくてもパンと野菜コロッケのようなものが出てきます。


一番右の赤いのはピーマンの焼いたもの。あとは腸詰め2種。


これがアサード各種盛り(4人前)だ!!


さて、明日からどんな事になるのやら。ワクワクドキドキPalpitante!!