その恰好は...言われて満員のエレベーターの中、自分だけ半袖半ズボン。あ有
給にします、教えてくれてありがとう。見上げると若い男、多分私の上司っぽ
い。旧友の車でドライブした後うっかりそのまま出社してしまった。目を覚ま
すと朝の6時過ぎ、今から着替えればまだ間に合うと一瞬ほっとする。
肉の臭いが染みつくようで嫌だわ等とご婦人たちが不満げに駅の階段を歩いて
いる光景。新駅にできた新しいお店の評判かしら。すぐ店長に知らせなくちゃ
とくだんの店にいたママと駆けつける。座って小さなお菓子を作る。客だか報
道人だかの立ち見の人だかり。遅れて着いたママはあんまり話す気なさそうで
テーブルにうっぷしてぼんやり。私が臭いの事を店長に告げるも、肉扱ってな
いし関係なさそう。背後の窓の外にいきなり新幹線が到着してびっくり。
ハワイから日本が見えるんだけれどかすんでいてイマイチだったと上の息子。
人工衛星から確実に見えたんじゃないのと私。奥から妻が茶菓子を出す。賞味
期限かを確認したところ昭和11年とある。〇〇まだ生まれていないじゃない
と下の息子をからかいながらゴミ袋に投げ捨てる。一つ一つ個包装されていて
形も様々。ためしに一つ空けてみるとなかなかいける味。古いのは意匠だけか
も知れない。ゴミ袋から戻しながら皆で食べる。
朝起きたら右上奥歯が痛い。夜中に寝床で黒かりんとう齧ったせいか。医療費
も小遣い込みなので12月の予約日までもたせたいんだけれどなあ。
途中から上の青い所ばかりだけれど4本程、我が家の庭で採れたにしては上出
来のネギ、ほら、と母に渡したらいきなり用水に抛り投げてしまう。隣にいた
息子たちが慌てて追いかけるも、水嵩は増えていて凄い勢い。フェンスも邪魔
しているし。堰止めみたいな所に差し掛かって今が拾い上げるチャンスかもし
れないけれど、そこまでしたくない。
手渡すとき捨てさせるような事、何か言ったのかなあ。動作が機敏過ぎる。
今週末四十九日。
数学ゼミもいよいよ終わり誰かが代表で教授の前で成果を発表することになっ
たけれど、皆さん真面目にノート取りしていて似たり寄ったり、お前ろくに授
業出てないから面白いかもと押し付けられる。ノートを開くと点や線、面など
のハングル文字が躍っており、戸惑う。
一昨日の韓国語の授業で夢の事が話題になり、ええしょっちゅう見ますよ、学
校とか仕事で悩まされるのと答えたら、次に紹介してと言われていたので書き
留めた。たいした夢じゃないけれど韓国語で上手く伝えられるかな。
図形 点線 直線 半円 中心 …
도형 점선 직선 반원 중심
一斉に押し出されて流れのまま歩いていると「お前、そっちじゃないだろう」
と同僚だか上司だかの怒った顔。役員専用のエレベーターに乗り込んでしまっ
たよ。1、2,3階の後・・・となって屋上近くの階数が黄色く表示されてる。
エレベーターはぐいぐい上昇中、全方位ガラス張りのようで、らせん状の階段
かな、エスカレーターじゃないような気がするけれど下から昇っており、人が
歩いているようなのを上から見下ろしている。
上階で降りると2,3段降りて広い通路、一面絨毯が敷かれている。赤色では
なかったような。エレベーターを降りた黒いスーツ姿の男達の後ろ姿が方々へ
散っていく。右に曲がって見えなくなる人達も。その先上に上る階段があって
社長室があるのかなと勝手に想像する。
ここにいる誰とも顔を合せたくないので、出口から2,3段降りた所で回れ右
をして戻ろうとするけれど、エレベーターは既に地階の方に降りたようで暫く
待たなければならない。
職員らしい若い男が2名現れて、報告書か始末書か、書き方よく分からないと
いうと、大体の所は書いておいたのでほとんど拇印を押すぐらいでいいみたい。
653円(だったかな、夢だからもういいかげん)とあるのはエレベーター使
用料?免許証サイズの用紙で鉛筆薄字で日付とか生年月日とか既に書いてある
ようだけれど、ボールペンでなぞらなくてもいいのかな。指に力が入らない。
「このエレベーター今まで一度も利用したことがないので慌ててしまったよ」
と同情を誘ってみるも反応なし。
その間に次のエレベーターにも間に合わず。金縛りにあったように床に寝転ん
で、焦って指先でボタンを押しまくると異常警報装置が作動しだす。でも先程
の報告書はその事も織り込み済みのようで助かった。
這いずって何とか乗り込んで下に降りられそうだ。役員専用エレベータ、昇る
だけでは体験したこと自慢できないもんね。
Q6.16 台所からの物音で目覚めると外が薄っすら明るい気配。こんな時分は玄
関先にでると西空に丸い月が見えるはず、天気が良ければだけれど。家内に声
をかけたら、とっとっと動く音がして出てるよーとの答え。私は声掛けるだけ
で済ますことも多いけれど、昨晩は結局満月を見ずじまいだったので、見よう
かなと。
堤防の際近く、色はほとんど黄みが消えかけている。真下の草はカゼクサだろ
うか、線だけの形が美しい。
早朝のロビー、昼までいても料金は変わらないのでそうすることに。フロント
の男性はビデオの使い方を手振りで説明しようとしている。本当は部屋に入り
込んで操作したい風だけれど、遠慮があるのか我慢している。いえそんなの見
なくても全然退屈しないので、実際一晩中退屈しなかったしと私は思うんだけ
れど、妻は少し興味深げ。手振りに交えて言葉を発しようとするけれど、日本
語が使えないのか、元々喋ることができないのかアーウーと呟くばかり。ただ
意識だけは私たちの部屋の廊下の細い隙間を辿っていって、奥まった所にある
ノブを開けようとしている。
部屋の真ん中にワイシャツが浮きぶら下がっている。右袖がずーっと伸びて右
側の壁の中に入っている。あーワイシャツのボタンこっち向いていたから左袖
なんだけれど、何故かその時は右袖と思ってたの。
ちょっと袖を引っ張ると壁の一角がぼろっと崩れて泥土が覗いている。引っ張
り続けると太いホースみたいになっていて泥の中からずるずる。隣家やまたそ
の隣家の縁の下の方から続いている様子。家が崩れてクレームこないかしら。
長芋の先っぽみたいにすぽっと抜けた。袖口はネクタイで縛ってある。どろど
ろで模様は分からない。もう片方の袖は左側の障子の方に伸びているけれどそ
ちらは簡単に抜けるのではないかな。まだ試していないけれど。
韓国語の教室、ふざけたカラーシャツで出かける事が多かったけれどワイシャ
ツも沢山出てきたので最近はワイシャツばかり。ネクタイは無しです。
地味なニュースに思えたのは画面が白黒のせいだろうか。右下に発見された死
者の数がケルンのように積まれた石の数で表されているのも何だかねという感
じ。杉の原生林の中、自衛隊でいいのかな、地中に埋められた死体の捜索、併
せて悪さをした大蜘蛛が5,6匹捕まって一列に並ばされている。それぞれ鳥
の巣みたいな所から色模様のついた体を半分出してぐったりしている。畑の畝
に植えた苗みたいにも見える。また一匹掴まってまだ小さくて元気、何か言い
たげに僕の方に近づいてくる。いつの間にか糸があちこち張られていて残りの
蜘蛛たちも動き始めている。危ない、その糸に毒があると観衆が騒ぎ始める。
埋めろ埋めろと騒ぐ。助けてあげたいんだけど。ぼくももう絡まっているし。
久々のオーディション。舞台で思い切り動くのって本当に気持ちいい。忘れか
けていたよ、役者だという事。参加者6名、内4名合格のはずだから気楽。ふ
ちっこに座っているのから順に呼ばれていく。1人、1人返事とか動作をえら
く決めてるけれど、声出すところ3カ所とかね、演技はもう終わっててただ結
果を聞くだけなんだけれどなあ。
そうこうするうちに3番目か4番目かに私が呼ばれて、あったか布団に肩から
くるまっている所を家内に呼び起されたような、一瞬間の抜けた表情になった
けれど、はいって返事してからは、やっぱり前の人みたく気合いれて動いてる。
部屋へ入るなり審査員3人程、私と同年代位の若い男性ばかり、いやーいいも
のを見せてもらったという表情で寄ってくる。一人が寸止めしてたでしょうと
しきりに尋ねる。そんなはずはない。伸ばし切った脚の充実感がまだ残ってい
る。迫力不足だったというのか。
別の一人が私の左腕を掴んで、柔らかそう、豚かな。いや犬だろう、おいしそ
う。私が赤犬ですねと口を挟むと、赤犬は不味いだろうと皆が言い出す。いや
美味しいよ、食べられちゃって町からどんどんいなくなったもんねと言おうと
したけれど、皆はもうそんなことはどうでもよく、私の腕に武者ぶりついてる。
私も加えてくださいよ、いやそうそうと一同、大笑いしたところで目が覚めた。