はじめての・・・

ブログ10年目…庭、踊り、ウォーキング、ギター、ゲーム

好きなスポーツ

2005-07-24 11:51:30 | 恥ずかしい思い、勘違い
好きなスポーツですか、これは私にはトホホの話題です。体硬くてとろいです。
唯一の自慢話といえば、通っている保育園で町内対抗徒競走の代表選手に選ば
れたこと、いや一週間舞い上がりました。運動会前日に選手だけ集まって予行
練習をやりました。皆さん代表に選ばれるだけあってそこそこ速かったね。帰
りに先生が家に来て、母に平謝り、名前を言い間違えたことにすぐ気がついた
けれど、私があまり嬉しそうにしているので切り出せなかった事、でも予行練
習の様子をみて交代を決心したようです。母なんてはなから信じていなかった
のであっさりしたもんです。納得できませんでしたね。

屈辱をはらすには、町内のお祭りで全員がチームに分かれてのリレー競争です。
他チームよりやや遅れてきた、先頭走者のバトンを受け取るやいなや猛ダッシ
ュ、気付けば周りに走者がいない、一瞬あれ俺ってこんなに速かったっけと思
ったけれど、逆走したみたい。あわててユーターンしたけれど、結局チームは
びりになり、賞品にも差があったので嫌味をいわれました。でも後ろ向きにバ
トンを受け取ってそのまんまの方向に走るなんて聞いてねーぞ、不自然じゃん。

でも小学校の徒競走でビリになることはあまりありませんでした。誰か彼か転
ぶので、そこをすいっと追い抜かす戦術でしたので。でもスタート直後に転ぶ
子はその後がんばるので抜かされてしまいます。ちょっと悔しい。

で、好きなスポーツですが、保育園児の私なら短距離走と答えますね。バトン
持たなくていいやつ。

飛んでいきたい

2005-07-24 10:06:31 | お気軽モード・雑記
なつかしい友が住んでいる街に飛んでいきたいですね。年賀状を交わすわけで
もなく、深くつきあった訳でもないのに、十年ぶりに名前を名乗らず電話して
も、すぐに判ってしまうような、もともと勘の鋭いひとでした。近くまで来た
ら寄ってねと言われた時には、同じ都会の郊外に引っ越した事が喉元まで出か
かっていましたが、言えませんでした。そのための電話だったのに、油絵はと
うに諦めたと言ったので何となくね。

君の部屋におじゃました時、冗談でヌードを描いてあげようかと言ったこと、
タバコを教えてくれたこと、道でばったりあった時、キスって味があるわよっ
て挑発したこと、クラス会の話をしたら、そんなの20年後、30年後にする
ものでしょと馬鹿にしたこと覚えているかな。絵の勉強でさっさと都会へ行っ
てしまって。

最後の電話からさらに十年たちましたね。今でも名乗らず突然電話しても、や
あ元気って応えてくれるでしょう、きっと。まるで昨日の話の続きのように。

松本侑子、姫野カオルコ

2005-07-24 06:09:52 | 読書記録とか
松本侑子「作家以前」
討論とはどういう物かよくわかっていて、胆の据わっている方です。ブログで
は議論をかもしだす話題を避け、気弱くやっておりますが、私にはそれが適切
な選択だったという事が、よく判りました。

姫野カオルコ「ラブレター」
レターの集まりから編成、波に乗れず、ブログみたく結末から読み始めたらな
んなく頭までたどり着きました。誰が誰だか多少混乱したのは常の事。カオル
コという名前は<いたスト>のキャラクターの一人で萌えを感じていましたが、
人の名前で見るのは初めてです。

泥の河

2005-07-23 07:13:20 | エチュード
・・・俺を軽蔑しているだろう。
堤防にあがる途中、後も振りかず父が突然言った。あの事をまだ気にしている
のだろうか。本当に何でもない事なのに。

中学に入るお祝いに椅子付きの机を買ってもらうという事で、母につれられて、
近くにできた店へ行った。でもとても手の出せる値段でない事は、子供にもわ
かった。

しかたないから座り机になった。帰り道、なんだか可笑しくなって二人で笑っ
た。母も本当にそんなに高い物だったとは知らなかったようだ。

りんごの空き箱を机代わりにしていた妹は、私の古い座り机がまわってきて
喜んだ。父には面白くなかったのだろう、本当に何でもない事なのに。

母の働く工場では、毎月のように誰かが怪我をしていた。
・・・○○さんなんか二回も指を落としたのよ。
夕餉を囲みながらの話に興奮した。中学になったら、自分も働きたいと思っ
ていた。母が怪我をするまでは。

学校を休んで母に付いていくように父にいわれた。知らない町の知らない建物
だった。
・・・これっぽっちの。
札束を数える母の顔が醜くみえた。私には夢のような大金だった。指全部あげ
てもいいと思った。

妹が一人綾取りをしているのを見て、母が突然泣き出した。私にも妹にもどう
する事もできなかった。半年ほどもたっていただろう、怪我の事で母が涙を見
せたのはその時一度きりである。

その頃から、父に対して何かの気持ちを抱いていた。その気持が何だったのか、
言葉を与えられてやっと解った。ああ、私は父を軽蔑していたのだ。父が気付
くずーっとずーっと前から、私は父を軽蔑していたのだ。

梅雨の川は増量し、川原に作られた僅かばかりの畑を全て押し流そうとしてい
た。

川原 (3)

2005-07-19 00:03:12 | エチュード
座りかけて隣の人嫌な感じと思った。でも立ち直すほどの事もしたくなかった。
携帯もそこそこにして外を眺めた。もやっていた。電車は川を渡っていた。川
は二股に分かれていて、もやの中でなんだか合流しているようにも、分岐して
いくようにも見えた。

なんだ一緒じゃないかと思った。別れることはイコール出会うこと、イコール
というのはおかしいか。母もそんな風にこの川を眺めた事があったんだろうか・・・

やばいと思った時は遅すぎた。ぐにゅりとしたものが鼻からたれて、唇を通り
越してあごにぶらさがった。耳まで真っ赤になったと思う。隣の男がすいと新
聞を広げて顔を隠してくれた。競馬新聞、父が手にしているのを見た事のない
新聞だ。軽く会釈をしてあわててハンカチを取り出し、鼻から下を覆った。

ポタッ、ポタッと新聞にしみができた。あれっと思った。当てたハンカチのも
っと上から落ちてきた。おかしいよ。男はびっくりして娘の顔を見た。泣いて
いた。

 梅雨ですか。
 じきに明けますよ。

娘は負け惜しみを言った。男は笑った。笑うと思ったより年が若くて、案外父
と同じくらいかなと思った。それは見方を変えれば、父もあんな風に老けて見
える事もあるだろうという事だ。みんな年をとっていく。母を除いて。

お母さん、弟は中学に入りましたよ。もう心配しなくていいですよ。約束は果
たしましたからね。

川原 (2)

2005-07-18 23:36:06 | エチュード
 もう娘も高校生ですよ。
 早いね。
 私に似て数学が得意ですよ。
 えー、君が数学得意だなんて知らなかったな。
 自分以外はみんな馬鹿だと思っていたんでしょ。
 それ偏見。
 クラス会の後でも話題になってたよ、やっと丸くなってきたって。
 まっすぐ新幹線で帰らなかったの、子供まだ小さかっただろ。
 いろいろ話せない事情がありまして。誰かさんみたいに単純ではありません
ので。
 高校で初めて一緒になったと今でも思っているのだろ。
 違うの。
 中学の時、階段の踊り場で一度ぶつかりそうになってるの。
 知らないよ。
 だから、中学の時に二回か三回合っているはず。
 そうなんだ。それって中学の頃から私に目をつけていたってこと。
 馬鹿だなあお前って。なんでそういう事になるのよ。
 そういう事でしかありえないじゃない。
 今言われて初めてわかった事実だろ、俺が単純じゃない証拠。 
 あの私にとってはどうでもいい事実なんですけど。

ありえない会話、夢の中でとか言っておくのが無難だね。



川原 (1)

2005-07-18 23:06:53 | エチュード
 ほい、殿様バッタ。
 お姫様バッタですよ。
 そんなのないよ。
 胸を押さえるとわかる、乳が出るから。
 お前って案外エロいな。出ねーよ。
 もっと強く。
 あ、きったねー。
 はずれね。
 きったねー、きったねー。

わざわざ知らせる事もない、いつまでもどこかで幸せに生きていると思ってく
れればいいと思う。でも交わされた一つ一つの言葉、微笑みは、思い出す主が
もうどこにも居ない事さえ気付かずに、最後はどうなるのか。川原の小石の一
つ一つとなるか、霞となって漂い続けるか、或いは物語のようにいつか雪原の
深い深い井戸の底に、そのままの形で氷結するのか・・・

娘は悔しかった。ありきたりの花や言葉でなく、母を母の友達で飾りたかった。
ほら見て、母はこんな素敵な友達に囲まれて、青春していたのよと自慢したか
った。

最後まで故郷の誰を呼べとも言ってくれなかった。いよいよの時は、父方の祖
母が通い易くなるよう隣町に引越した為、野辺送りする娘の学校の友達もさら
に限られた。

年の離れた弟のことで母が頼んだ一つ一つを思い出していた。しっかりしてい
るねと知らない人から励まされた。はい来年は私も中学生ですからと娘は応え
た。弟に、一つでも多く母の楽しい思い出を残してやりたかった。例えそれが
母の葬式の日であったとしても。

沈黙の読者をあまり詮索しないで

2005-07-13 05:29:40 | ブログに関する事
何もコメントを残さずとも、アクセスした時間、回数、パソコンのID?みた
いなものや検索条件など、いろんな情報が、管理人に知られてしまうのですね。


管理人である前に、沈黙の読者を結構楽しみたい私には、あまり面白くない事
態であり、以前のように気楽にこっそりブロクを覗きにいくのもはばかれる場
合がある。

管理人としては、アクセス数が解るのは多分いい事だと思うけど、誰か解らな
い、けれども一人だけでも読んでいるかも知れない相手に向かって書くという
緊張感も捨てがたい。一ヵ月後、半年後にこの記事を読む読者にも思いをはせ
ながら、書く事にしましょう。