7月16日、靖■神社のみたま祭踊り終えた後、境内の屋台でタイのうどんを
食べました。屋台はいっぱいありましたが、場所柄かどうか、「アンニョンハ
セヨー」とハングル実践講座ができそうな所が見つからなくて。近くから軽快
なダンスの曲がバンバン響いてきたので、まだ踊れるのかもと覗いたら見世物
小屋でした。
縛られて箱に入れられた女の子がすり替わるのと、1メートルもある帯風船を
飲み込んじゃうの、これ喉が膨らんで気持ち悪かった、歌と踊り、歌は、多分
あがた森男だと思うけれど、デカダンスでアナーキーで切なく心を掻きむしる
感じ、最後に雪子さんという人がシマヘビを生きたまま食べちゃうの。見物人
は30人ぐらいいたかなあ、浴衣姿の女の子たちもいっぱいいました。
雪子さん、しばらく蛇の喉のあたりを噛み切っている様子でしたが、いきなり
蛇の頭をひっぱると、背骨と一緒に内臓が烏賊の塩辛みたいくっついて出てき
たのには口あんぐり、匠の技を感じました。
あとは切り口を口にくわえて、くねくね動く胴体を顔より上に持ち上げ尻尾の
ほうから手でしごきながら、血液とか体液を吸い込みます。ちょうど冷蔵庫の
ポッキンコが凍るのが待ちきれず、ビニールの口を噛み切って、シャーベット
状の胴体をギシギシ押しながら、吸い取る感じですね。受け切れず、口からと
ろりと汁があふれ出して、あごをつたったりしちゃうのも同じ。
床に戻された蛇の胴体は、勢いよくのたうち回っていました。背骨もう無いん
で、動きが蛇というよりみみずなんだよねーと一人で納得していると、雪子さ
ん舞台の奥からざるを持って戻るなり、いきなり中の蛇をこちらに投げつける
ので、わたしゃ腰をぬかしましたよ。

「でも、それはインチキでしょう」

「ああ、でも食べてたのは、本物だよ」

「インチキしてるのに、どうしてそこだけ本物なの」

「見たんだってば、目の前で動いているんだから、首なしで」

「トリックよ」

「舞台の一番まん前で、かぶりつきで見てたの」

「でも、箱に入った人間が早替わりするのわからなかったんでしょ。もう
騙され易いんだから」
インチキ呼ばわりされては、血反吐をはいて技を磨いている雪子さんがかわい
そうですよ。