ネコのミモロのJAPAN TRAVEL (Mimoro the cat:JAPAN TRAVEL)

「京都観光おもてなし大使」のライターとネコのミモロが、京都の情報や暮らし、グルメなどをご紹介。心和む雑誌のようなブログ

今、人気上昇中のスペシャルティーコーヒー。大原のアトリエで作る特別な味わい。「河太郎珈琲店」

2013-01-26 | ものづくり

朝食には、コーヒーが欠かせないミモロ。

「ミモロちゃん、コーヒー好きなんだー。今度、コーヒーを焙煎しているところ見においで…」と、最近、お友達になった河上順一郎さんに誘われたミモロは、「行く!行く!」と、さっそくアトリエのある大原へとお出掛け。
自然豊かな大原の里。
「へーここでコーヒー焙煎してるんだー」



お友達の河上順一郎さんは、JCQA認定コーヒーインストラクター1級取得者で、現在、コーヒークリエーターとして活躍中。大原の小さなアトリエで、自ら選んだ生豆を焙煎、ブレンド、袋詰め、発送など、全部ひとりでやっています。

京都の町は、日本でもコーヒー店が多い場所。ガイドブックにも、こだわりのコーヒー店が数多く登場しています。
老舗と言われるコーヒー店も多く、また主人が煎れるコーヒーが評判の店や、落ち着いた雰囲気のインテリアが人気の店など、タイプもさまざま。最近は、大手コーヒーチェーンの進出も盛んで、まさにコーヒー激戦区。その中で、今、若者を中心に注目されているのが、スペシャリティーコーヒーと言われる、個性や品質にこだわった産地や農園を指定した高品質の豆を使ったコーヒーです。

また、喫茶店やコーヒーショップに行く目的は、友達とのおしゃべり、書斎がわりのスペース、ちょっと休憩するためなどいろいろ。ひと昔前は、クラシック音楽やジャズなどを楽しむために訪れた人も。つまりコーヒー+αを求めて来店する人が多かったのです。ところが、最近は、美味しいコーヒーを飲むことを第一目的に、訪れる人たちが増えているとか。そんな人たちが求めるのが、自分のお気に入りのコーヒー。スペシャルな味を見つけるのも、楽しみのひとつに。


河上さんが、コーヒーの世界に入ったのは、おじい様の影響とか。子供の頃から、芳しいコーヒーの香りに包まれていたそう。

「へーこれがコーヒーのお豆…」
グアテマラをはじめ、世界のいろいろな産地の農園から取り寄せた生豆です。

「これが焙煎機?なんか機関車みたい…」
想像していたより小さな焙煎機が、ちょこんと机の上に。

「では、さっそく焙煎を始めましょう…」ミモロもお手伝いすることに。
まずは、生豆を焙煎機にいれる量を測ります。
小さな機械なので、1回に焙煎できるのは、200グラム程度。つまり1袋分しかできません。

焙煎機を約200度にセットして、その中に、生豆を入れ、ときどき温度を指で確認。


「よく耳を澄ませてごらん…初めはカラカラという音がして、それがそのうちにパチパチという音に変わるから」
ミモロは、焙煎機のそばで、耳をピクピクさせて、じっと音の変化を待っています。


「もう、少し…」ときどき中の豆を取り出して、焙煎具合を確認。

生豆を入れてから、約13分。「もういいでしょう」と、豆を外に。ザーッと中から、豆が…。

焙煎した豆は、いっきに冷まします。
「わーできたー。いい香り…」クルクル回る機械を見つめ、「もうすぐ飲めるかなー」と楽しみに。

豆により、微妙に焙煎の時間などを変えるのが、腕の見せ所のひとつ。焙煎の仕方が、コーヒーの味を決めます。

「熱いままを、挽いて、コーヒー煎れたらダメなの?」とミモロ。冷やすことで、味わいに深みと落ち着きが生まれるそう。

「ミモロちゃんは、なんでコーヒー煎れるの?」「あのーペーパーフィルター」「じゃあ、今日はお手伝いしたくれたから、これプレゼントするね」と、紙袋にお店の名前のスタンプを。

ペーパーフィルター用に豆を挽いてもらい、手づくり感あふれる袋に詰めて、はい、出来上がり。

「どうもありがとう…お家で飲むのが楽しみ…」と、嬉しそうなミモロです。


さて、河上さんの「河太郎珈琲店」のコーヒーは、はなやかな甘味、すっきり爽やか、ほろにが旨とアイスブレンドの4種類。「僕の味を気に入ってもらえたら、嬉しいです」と。
200グラム入りで、1120円、500グラム2500円。<豆のまま、粉のどちらかで>本州の送料480円 4000円以上は無料。 FAX075-202-9434やホームページから注文できます。


「コーヒーの豊かな味わい…」
煎れ立てのコーヒーは格別。

さて、河上さんのお店は、京都の町で行われる上賀茂神社(毎月第4日曜)や岡崎公園(毎月第2土曜)「手づくり市」に出ています。でも、出店は、抽選なので、毎回あるとは限らないそう。

「今度の岡崎公園の『平安楽市』には、出ること決まっているから、よかったら来てね」と。
「はい、お手伝いしに行きまーす」と、張り切るミモロです。

さて、岡崎公園のミモロの活躍は…では、それはまた明日…

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ミモロの「都七福神まいり」。五穀豊穣、子孫繁栄、縁結びの大黒天。「松ヶ崎大黒天」へ

2013-01-25 | 寺社仏閣

「ねぇ、京都は、七福神めぐりの発祥の地なんだって…『都七福神まいり』っていうのがあるんだって、行ってみたいなぁ」と、ある日、ミモロは、どこかでもらった観光パンフレットを見て…。
そう言えば、最近、祇園の八坂神社のえべっさんの日にも、宝船の巡幸の時に、七福神にお目に掛りましたね。



七福神は、ご存じの通り、恵比寿、大黒天、毘沙門天、弁財天、布袋尊、福禄寿、寿老神の7人の神さまから構成されています。それぞれの神さまは、古代より伝わっていましたが、七福神というチームになって、民間に信仰されるようになったのは、室町時代からとか。さらに江戸時代に、徳川家康が信仰したことから、その人気は急上昇。全国的に広まり、現在も尚、衰えることはありません。

「ところで、だれがこのチーム七福神を作ったの?」とミモロ。はっきりだれがとは…。不明です。
中国には、8人の仙人からなる「八仙」というのがあって、昔から信仰の対象になっていたのが、日本に伝わり、日本では、7という数字が吉数といわれることから、七福神になったという説もあります。

さて、京都の「都七福神まいり」は、全国各地にある「七福神めぐり」のなかでも最古のものとか。
おまいりするお寺は、下記の通り。
*恵比寿   →  ゑびす神社(東山区大和大路通)
・大黒天   →  松ヶ崎大黒天(左京区松ヶ崎)
*毘沙門天  →  東寺(南区九条)
*弁財天   →  六波羅蜜寺(東山区松原通)
・布袋尊   →  万福寺(宇治市)
・福禄寿   →  赤山禅院(左京区修学院)
・寿老神   →  革堂(中京区寺町通)

「*」マークは、すでもかつて、ミモロが行ったことがあるお寺です。

「七福神の内、三福神は、もうおまいりしたんだー。残るは四福神…」制覇する意欲を見せるミモロです。

そこで、今年は、七福神まいりを行うことに…。

「本当は、正月の七日までおまいりするといいらしいんだけど…」気が付くのが遅すぎましたので、旧暦ならまだ…。ちなみに旧暦の一月一日は、今年は二月十日です。なので「2月16日までにすればいいんだー」とミモロは、勝手に解釈しました。

そこで、まず向かったのは、大黒天を祀る「松ヶ崎大黒天」です。


お寺は、山の中腹に。毎年8月16日、すぐそばの山では、五山の送り火の「法」の文字が灯されます。
階段をあがると、松ヶ崎の町が眼下に広がっていました。

なかなか見晴らしのいい場所です。


みなに「松ヶ崎の大黒さん」と親しまれるお寺の正式な寺名は、「松崎山妙円寺」で、日英上人の開基による日蓮宗の寺院です。その別棟に本尊として祀られた大黒天は、伝教大師の作で、日蓮上人により開眼されたと伝えられています。

大黒天を祀る御堂には、大きな「開運大黒天」の額が。
「うーご利益ありそう…」と、まずは、お清めをしてから、真剣に参拝するミモロ。


その前に鎮座するのは「なで大黒」。


福がほしい部分をなでると、願いが叶うとか…。そこでミモロは、打ち出の小槌にジャンプ。

「たくさん美味しいものが食べられるようにお金持ちにしてください…」と。そして、次は、
大黒天のお腹にピタリ。
「美味しいものがたくさん食べられて、お腹を壊しませんように…」とお願いします。

お寺にかかる絵には、大きな俵と打ち出の小槌。

福をかき集める熊手のお守りにも俵が。

境内には、福々しいお顔の恵比寿さまと大黒様、そして琵琶を奏でる弁天様の像も、ミモロを迎えてくれました。


*「松ヶ崎大黒天」(松崎妙円寺)京都市左京区松ヶ崎東町31 電話075-781-5067 9:00~16:00開門 縁日は、年6回 甲子祭に。2月27日には、初甲子大祭が。
詳しい情報は、「都七福神」で検索を。


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老舗の桶屋さん、京都の「おけ庄」。ミモロの工房見学。美しい桶をつくる職人さんの技に感激

2013-01-24 | ものづくり

京都、四条通から大和大路通を南に進み、ゑびす神社の近くにある、江戸時代から続く桶屋さんの「おけ庄」。
店内でさまざまな桶を見学したミモロは、ご主人について奥の工房へ。

「わーいろんな道具がいっぱい並んでるー」と、工房の壁にずらりと並ぶ道具に、まず驚きます。

それらは、全部、桶の素材となる、木材を削るもの。「なんでこんなにたくさんあるんだろ?」と、首をひねるミモロです。


さて、桶づくりは、まず、大きな木材から、作る桶に合うように、木を削ることから始まります。

かつては京都産の木材もあったそうですが、今は、木曽産のもの。樹齢100年から200年という木を切りだし、それを乾燥させたり…原木から、桶になるまでに10年から30年かかるそう。

ここ「おけ庄」で作る桶は、もっぱら料理道具や、お風呂場など、人が直接使う道具としての桶。ですから、用いる木材も、軽く、美しく仕上がる、槇やさわらを主に使うそう。
醤油やミソなどを貯蔵するのは、基本的な作り方は同じで、杉や樫などが使われます。
桶と樽は、上に蓋があるなしで、区別するらしいです。

縦に切り取った木材を、桶に組み立てるよう加工してゆきます。


木材は、どんな大きさの桶を作るか・・・で、木の切り方が変わります。つまり、大きな桶なら、木材のカーブをゆるく、小さければ、桶の直径が小さくなるので、カーブはきつくなります。作る桶の直径で、木の削り方が変わるわけです。
そこで必要なのが、さまざまなカーブの鉋(かんな)です。
「あれ、鉋って、木の表面を平らに削るのに使うんじゃないの?」、そう、よく大工さんが使うのは、表面が平ら。
でも、桶の鉋は…

桶の外側を削る鉋は、内側がへこんでいて、また内側を削る鉋は、膨らんでいるのがわかります。
つまり、桶の直径に合わせた2つの鉋を使います。

「わーこんな形の鉋見たの初めてー。だから、こんなに鉋がいっぱいあったんだー」とミモロは納得。そう、桶の大きさによって、それぞれ鉋の大きさが違うんです。

次は、削った木材の組み立て。
接着面を整えた木材を、次々に組んで行きます。ここでは、木材を繋ぐのは、なんと小さな竹の釘。
「えー小さな竹が、桶に入っているんだー」と目を凝らします。

次々に木材を組み合わせて、桶の形に。
ピターッとくっついた木材。すごい…

そこから、さらに鉋を使って、表面を整えて行くんです。

ミモロもちょっと鉋に触らせていただくことに。
「そう、そんな感じで…」

「これは、すごく小さな鉋…」ミモロの大きさから、小ささがわかるはず
こでは桶の口などの部分を整えるのに使うもの。

丁寧な仕事で、桶の口まわりも、なめらかに…。

また、桶に欠かせないのが、タガ。

タガが安定するように、桶の表面にへこみを。「いろんな道具が登場するんだー」とミモロは、またビックリ。
底の部分にセットして、グルリと桶を一周すると、水平に線が描ける道具です。

工房には、竹や銅線など、タガの材料が。

タガをしっかり締めた桶。(この桶は、これから内側などを整えてゆきます)


そして、最後に底板を。はめ込む部分にも、底板が安定するように、へこみが施こされています。

完成した桶は、本当に美しい姿。「京都を感じさせる桶だねぇー」と、改めて見惚れるミモロです。

「おけ庄」の桶は、海外の方にも評判だそう。この桶に氷をいれて、ワインクーラーなどにするのも素敵。
「こんな木の桶が、あったら、きっともっと生活が豊かな感じになるよねー」と、憧れの眼差しを向けるミモロです。

やっぱり日本の技術は、すごい!と実感させられた桶づくり。桶づくりに、こんなにいろいろな道具が登場するとは、全く知りませんでした。代々使われた道具には、職人さんの手の温もりが伝わって、自然のツヤが。

ひとつひとつ昔ながらの技で作られる桶には、決してプラスチック製の桶では味わえない温もりが漂います。使うほどに味わいが出て、馴染んでゆくのでしょう。

京都に来たら、ぜひ訪れてほしい、美しいものづくりのお店です。

*「おけ庄」詳しくは、昨日のブログで。



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「おけ庄」。江戸時代から続く桶づくり。木の温もり漂う桶の魅力。

2013-01-23 | 老舗

ある日、ミモロは、祇園のゑびす神社の前の通り、大和大路通を歩いていた時、ふと足を止めたお店があります。

それは、「おけ庄」という桶屋さん。

「わーいろんな桶があるー」とお店の中を覗きこむミモロです。
桶と言っても、その種類は、さまざま。用途によって、いろいろな形や大きさがあり、店内には、ずらりと大小さまざまな桶が並びます。

かつて木製の桶は、日本の生活に欠かせない日用品のひとつ。台所には、水を汲む桶、ご飯を入れるおひつ、お風呂場には、お風呂の桶をはじめ、お湯を組む桶などが…。


「木の香りがして、清々しい感じ…いいなぁー」とミモロは、鼻を近づけたり、なめらかな木肌に触れたり、木の感触を楽しんでいます。

木製の桶が果たした役割は、今やプラスチック製品にとって代わられ、かつて、どこの家庭にもあった木製の桶は、高級品になっています。ひと昔前まで、家庭で使われた日用品ですから、高級品ではなかったはず…。
でも、安価なブラスチック製品の台頭で、需要が激減。桶づくりをする職人さんも減ってしまったのです。

「需要が減ったのは、60年くらい前からと言われ、かつて京都市内には、200軒ほどの桶屋さんがあったんですが、現在は、3軒ほどしか残っていないんですよ」と話してくださったのは、「おけ庄 林常二郎商店」の若き8代目。

創業は、江戸中期の弘化年間という桶の老舗です。




「でも、やっぱりいいよねー。こういう品…」
プラスチックの製品にはない、温もりが漂う品です。


桶の材質は、槇やさわらなど、柔らかく、削りやすく、また水に強い木材が主流です。

「余分な水分を吸ってくれるから、中の食べ物が美味しくなるんだよねー。おひつに入れた、ご飯ってホント美味しいよねー電気がまの保温とは、一味違う…」とミモロは、おひつの前で。

「わー小さなお風呂?」
それは、湯豆腐の入れ物。でも、かつてこういうタイプの風呂桶は、昭和までよく家庭にありました。
ちょっと熱いお湯が桶の上の部分にあって、そこを上がり湯に使ったり…。保温性の高い木製のお風呂は、肌触りもやさしい感じでした。今は旅館でしか、その感覚は、味わえないかもしれません。

ここ「おけ庄」では、オーダーで風呂桶も作ってもらえます。興味がある方は、ぜひ相談してみては?


ほかにも、いろいろな桶が、オーダーできます。


「これ、ミモロのお風呂にぴったり…木の温もりっていいなぁー」。


じっと桶を見つめていたミモロ…ふと、顔を上げると・・・
「あのー、桶って、どうやって作るんですか?」と…。

「では、作っているところお見せしましょうか?」とご店主に言われ、「ホント?ぜひ、見せてください…」
そういうと、お店の奥の工房へと入れていただくことに…。

では、明日は、桶づくりをご紹介します。お楽しみに…。


*「おけ庄」京都市東山区大和大路四条下ル4丁目小松町140-3-1 電話075-561-1252 9:00~18:00(冬は~17:00)詳しくは、ホームページで




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第47回京の冬の旅。「聖護院」12年ぶりに冬の旅で公開。品格漂う仮御所。ミモロは、ほら貝吹きを初体験

2013-01-22 | 寺社仏閣

1月10日から3月18日まで行われる非公開文化財特別公開の京の冬の旅。47回目となるこの冬は、14か所の寺院で、日頃見ることができない文化財が公開されます。(寺院によって、公開の期間が異なったり、見学できない日もあるので、「京都市観光協会」のホームページで事前に確認を)

さて、ミモロは、今年のガイドブックを見て、まずめったに公開されない文化財から見ることに。
最初に向かったのは、昨年、節分に訪れた「聖護院」です。「あ、このお寺知ってるよー。山伏さんがたくさんいたところでしょ?」。そう、その通り。

「聖護院」は、増誉(ぞうよ)大僧正によって、寛治4年(1090)に創建された、山伏で知られる本山修験宗の総本山です。、代々皇室や摂家から門主を迎えた門跡寺院で、その格の高さが、建物の随所で感じられます。
今回の「京の冬の旅」での見どころは、光格天皇が、天明8年(1788)の大火により焼失した御所から移り仮御所として使われた宸殿。京都の狩野派の絵師による見事な障壁画の数々。また後水尾天皇が、御側室のために造られた書院造に数寄屋風の趣を取り入れた御所から移築されたりっぱなお部屋も拝見できます。さらに、経巻や山伏の法具など、お寺に伝わる寺宝もいろいろ展示されています。そして、仏間の三体の不動明王像や役行者像なども、身近で拝見することができます。


仮御所とした宸殿の前の広々した庭の白砂には、正方形の模様が。

お寺の方が、3時間以上かけて整えた模様です。

夕方、西日を受けると、コントラストがくっきりと見えるとか。

建物の内部は、撮影禁止なので、お寺の雰囲気をお伝えできるのは、外のみに…。

「あ、金具がいろんなところに付いてる…」

以前、迎賓館などの錺金具を担当した「森本錺金具製作所」の工房を見学したことがあるミモロ。それ以来、お寺や神社に行くと、錺金具が気になるよう。

錺金具は、すべて手作り。その細工の美しさも、ぜひお見逃しなく。

ここは、皇室と縁が深い門跡寺院なので、菊の紋様をあしらった金具が多く見られます。

普段は見られないお庭も拝見。
書院のお庭も広々と…。

ここでミモロが、注目したのは、軒の深さ。
「なんかこういうの修学院離宮で見たような気がする…」


外に面した杉戸にも、絵が描かれています。


お寺の中を歩き回って、不動明王像や障壁画など、さまざま貴重な文化財を拝見したミモロです。


見学が終わり、出口に行くと、「どうぞ1枚絵はがきをプレゼントしていますから、お好きなものを選んでください」と。ミモロは、勇ましいお姿の不動明王像の絵ハガキを頂戴しました。

ふとそばの棚を見ると、大きなほら貝が。
「ご自由にお吹きください…だって…。わー山伏さんになったみたい…」とさっそくミモロも吹いてみることに。

「フーフーフー」いくら息を強く吹いても、なんの音もしません。
その姿を見ていたお寺の方が、お手本を…
ブォーブォーとお腹に響くような低音の大きな音が鳴り渡ります。「なんでミモロのは、鳴らないのークスン」
「ほら貝は、なかなか吹くのがむずかしいんですよ。正面から息を吹きかけるのではなく、口の脇からブルブルという感じで、吹くんです。いい音が出るまで、結構練習が必要なんです。でも女性の吹き手もいますよ。肺活量の多さより、吹くコツをマスターすることがポイント」と。

「口の脇ねーブルブル」と、教えて頂きながら、再度ミモロも挑戦。

「プープー…あ、鳴った!」と。とてもほら貝の勇壮な音色とは程遠い、情けない感じの音ですが、まぁ鳴ったということで。
「あれ、上手ですねー。初めての人は、なかなか音がでないんですよー」と言われ、即、嬉しそうな顔に。

調子にのったミモロは、それからも何度も吹いてみます。
「わーなんか、前より音が出るようになったみたい…あのーほら貝のレッスンってあるんですか?」
「はい、修験講習会というのがありますから、一度見学に来たら…ほら貝の吹きかたも教えてもらえますよ」
「えー山伏さんになる講習会?」ミモロの目が輝きます。

山伏、つまり修験者の修業は、それなりに厳しいもの。
でも、
2月10日に開講し、12月10日に終了する修験講習会には、毎年、多くの方が参加するそう。修業をなさりたい方は、聖護院にお問い合わせください。

「あのーこのほら貝だとミモロには、ちょっと大きすぎる…練習して上手になったら、やはりマイほら貝持つ人が多いんですか?」
「そうですね。やはり自分のほら貝が欲しくなりますね。ほら貝を山で吹くのは、本当に気持ちいいんですよ。特に険しい山を登り、山頂で苦しいながら吹くのは、いいもんです…。京都なら、五山の送り火をする大文字山の上で吹いたり…」「あ、そこなら、ミモロ、もう2回も登ってます。あそこで吹いたら、きっと気持ちいいだろうなぁー」京都の町を見下ろしつつ、はるかな山や空に向かって吹くほら貝です。その響きは、心揺さぶるものがあるはず。

「ミモロも、ほら吹きになりたい…口だけのほら吹きは、簡単だけど、本当のほら貝吹きは、大変なんだよねー。でも、憧れちゃう…」何にでも、興味を抱くミモロでした。きっとこれから、ほら貝を吹く方に会うと、尊敬のまなざしを向けることでしょう。

*「聖護院」京都市左京区聖護院中町15 電話075-771-1880 「京の冬の旅」非公開文化財特別公開 1月10日~3月18日 10:00~16:00
この期間以外は、事前予約にて拝観が可能です。



昨年、ミモロは節分に聖護院に伺っています。そこでも詳しく説明していますので、ぜひ「ミモロ節分」で検索してみてください。

ほら貝を吹いて、エネルギーを使ったミモロ、「お腹空いたー」と、すぐ向かい側にある蕎麦のお店「河道屋養老」で、大好きなニシンそばを頂くことに。

何度も訪れていても、ついここでは「ニシンそば!」を注文してしまいます。
「だって、ここのニシンそば、美味しいよ…お汁が特に好き…」

「ズーズーズー」と汁を最後まで飲み干します。なぜかここのおそばだけ、いつもお汁まで食べてしまうミモロでした。
聖護院を拝観した後は、ぜひここに…。
*「河道屋養老」電話075-771-7531 11:00~19:00(入店) 火曜休み 聖護院の西門の向かい側です。


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