ネコのミモロのJAPAN TRAVEL (Mimoro the cat:JAPAN TRAVEL)

「京都観光おもてなし大使」のライターとネコのミモロが、京都の情報や暮らし、グルメなどをご紹介。心和む雑誌のようなブログ

「おけ庄」。江戸時代から続く桶づくり。木の温もり漂う桶の魅力。

2013-01-23 | 老舗

ある日、ミモロは、祇園のゑびす神社の前の通り、大和大路通を歩いていた時、ふと足を止めたお店があります。

それは、「おけ庄」という桶屋さん。

「わーいろんな桶があるー」とお店の中を覗きこむミモロです。
桶と言っても、その種類は、さまざま。用途によって、いろいろな形や大きさがあり、店内には、ずらりと大小さまざまな桶が並びます。

かつて木製の桶は、日本の生活に欠かせない日用品のひとつ。台所には、水を汲む桶、ご飯を入れるおひつ、お風呂場には、お風呂の桶をはじめ、お湯を組む桶などが…。


「木の香りがして、清々しい感じ…いいなぁー」とミモロは、鼻を近づけたり、なめらかな木肌に触れたり、木の感触を楽しんでいます。

木製の桶が果たした役割は、今やプラスチック製品にとって代わられ、かつて、どこの家庭にもあった木製の桶は、高級品になっています。ひと昔前まで、家庭で使われた日用品ですから、高級品ではなかったはず…。
でも、安価なブラスチック製品の台頭で、需要が激減。桶づくりをする職人さんも減ってしまったのです。

「需要が減ったのは、60年くらい前からと言われ、かつて京都市内には、200軒ほどの桶屋さんがあったんですが、現在は、3軒ほどしか残っていないんですよ」と話してくださったのは、「おけ庄 林常二郎商店」の若き8代目。

創業は、江戸中期の弘化年間という桶の老舗です。




「でも、やっぱりいいよねー。こういう品…」
プラスチックの製品にはない、温もりが漂う品です。


桶の材質は、槇やさわらなど、柔らかく、削りやすく、また水に強い木材が主流です。

「余分な水分を吸ってくれるから、中の食べ物が美味しくなるんだよねー。おひつに入れた、ご飯ってホント美味しいよねー電気がまの保温とは、一味違う…」とミモロは、おひつの前で。

「わー小さなお風呂?」
それは、湯豆腐の入れ物。でも、かつてこういうタイプの風呂桶は、昭和までよく家庭にありました。
ちょっと熱いお湯が桶の上の部分にあって、そこを上がり湯に使ったり…。保温性の高い木製のお風呂は、肌触りもやさしい感じでした。今は旅館でしか、その感覚は、味わえないかもしれません。

ここ「おけ庄」では、オーダーで風呂桶も作ってもらえます。興味がある方は、ぜひ相談してみては?


ほかにも、いろいろな桶が、オーダーできます。


「これ、ミモロのお風呂にぴったり…木の温もりっていいなぁー」。


じっと桶を見つめていたミモロ…ふと、顔を上げると・・・
「あのー、桶って、どうやって作るんですか?」と…。

「では、作っているところお見せしましょうか?」とご店主に言われ、「ホント?ぜひ、見せてください…」
そういうと、お店の奥の工房へと入れていただくことに…。

では、明日は、桶づくりをご紹介します。お楽しみに…。


*「おけ庄」京都市東山区大和大路四条下ル4丁目小松町140-3-1 電話075-561-1252 9:00~18:00(冬は~17:00)詳しくは、ホームページで




人気ブログランキングへブログを見たら、金魚をクリックしてね
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする