「久しぶりだね~やっぱり生の演奏っていいね~」とミモロが耳をピクピクさせながら聞き入るのは、長唄三味線です。
梅の花から、そろそろ桜にバトンタッチしようとしている3月中旬。京都下鴨神社の境内にある重要文化財の建物「供御所」で、杵屋五司郎先生の京都のお稽古に通う方々が、日頃の修練の成果を発表するお浚い会が行われました。
ミモロは、以前も伺ったことがあり、日本の伝統芸能である長唄と三味線に触れることができました。「楽しかったから、また伺うんだ~」と、いそいそと会場へ。
今回の会場は、「下鴨神社」の境内にある重要文化財の建造物の「供御所(くごしょ)」です。
寛永5年(1628)に造営され、21年ごとの式年造営で、解体・修復されたそう。ここは、神様への供物を整える場所。また、直会で、神様にお供えした品々を頂き、そのお力を頂戴する場所にも使われるとか。
広いお座敷には、今回、奏者のための演台が設えられ、そこに生徒さんたちが並び、さまざまな演目を奏でました。
杵屋五司郎先生は、東京藝術大学を卒業され、世界的に活躍なさっている三味線演奏家。大学でご指導なされるだけでなく、日本の伝統芸能の普及のために、東京、熊本、福岡、島根、そして京都と、毎月全国を飛び回り、ご指導をなさっています。
14時から始まったお浚い会…「鷺娘」「神田祭」「靭猿(うつぼさる)」など、10曲が次々に…。
ミモロは、演目によって、体を動かしたり…「なんか楽しいね~」と。またある演目では、長唄の語りに涙ぐむことも…
「みんな、たくさん練習したんだね~以前より、腕上げたんじゃないの?」と。
さて、この日の最後に演奏されたのは、この春にプロの三味線奏者としてデビューなさる駒田早代さん。
小学生の頃から、先生のお教室に通われ、ご指導を受け、名取を襲名、東京藝術大学を卒業し、ついに「五司駒」の名でプロとして活動することに。
演目は、津軽三味線の即興演奏です。
超絶技巧とでもいうべき目にも止まらぬ指の動き…迫力ある演奏が観客を魅了します。「すごい!」とミモロも言葉を失い、ただじっと演奏に聞き入りばかり。
ふと外を見ると、プロとして羽ばたく弟子の姿を、観客の蔭から、ジッと見守る杵屋五司郎先生のまなざしが…
いかなる思いが、先生の胸に去来しているのでしょう…
「きっと立派な三味線の演奏家になるね~すごく魅力的だもの…」と、ミモロですら思うのですから、他の多くの観客もすっかりファンになったのでは??
これからの活動が、本当に楽しみ…。「素晴らしい先生との出会いがあったからだね~」と思うミモロです。
杵屋五司郎先生のお教室には、幅広い年齢層の方が通われています。
「全く三味線や長唄をしたことない方でも、大丈夫ですよ~ぜひ、一度、無料お稽古体験にご参加ください!」と。
ミモロも以前、お邪魔させていただきました。ミモロの場合、三味線が体のサイズに合わなかったのと、皮がネコであることから、続きませんでしたが、「長唄ならいけるかな?」と、今だ興味を持ち続けているよう。
ぜひ、トライなさってはいかがでしょう。
また、三味線界の新星、杵屋五司駒さんの活動から目が離せませんね!
*「杵屋五司郎先生」の活動などは、ホームページからごらんください。
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