熟年新米弁理士のひとり言

平成18年に59歳で弁理士試験に合格した企業内弁理士です。弁理士試験、企業での知的財産業務について、気軽にお話します。

ペーパーレス

2018-03-16 14:04:31 | Weblog
リコーが業績不振に悩んでいます。

リーマンショック後に企業が事務機器のコストを見直すと、売り上げが落ち込み、営業網の拡大で増えた人件費が重くのしかかってきたそうです。

そこで2011年に国内外で1万人を削減するなど、一転してリコーは冬の時代を迎えました。

リコーの最大の問題は、主力の事務機が低迷していることにあります。

複写機・複合機は、日本勢が世界シェアの大半を握る分野で、リコー、キヤノン、米ゼロックス=富士ゼロックス、コニカミノルタ、京セラで8割弱のシェアを誇ています。

リコーは世界で18.9%、国内で26.6%のシェアを有するトップメーカーです。

しかし、先進国におけるオフイス需要が飽和状態になった上にペーパレス化が進み、事務機市場は縮小の一途を辿っているのが実情です。

2018年3月期通期の見通しでは、複写機・複合機などのオフィスプリンティング部門の売上高は1兆1168億円。全社売上高(2兆400億円)の55%を占めるていますが、それでも前期比では4%減で、主力の海外は5%減で。なかでも米州では11%減と2ケタの減収の見込みです。

複写機・複合機の一本足打法の足元が揺らいでいることが大きな原因ですね。

「ペーパーレス」という懐かしい言葉が報道されていましたが、この言葉は、私が研究所で仕事をしていた40年位前にも盛んに言われていました。

しかし、実際は、紙の需要が減少するどころか増加する一方で、ペーパーレスは杞憂であると結論付けられていましたね。

当時の私も、紙にプリントアウトされた情報を見ることに慣れていて、ディスプレイを見ることには苦痛を感じていましたので、このような結論に異論はありませんでした。

それから10年後に知財部門に異動して総合研究所を担当することになり、若い研究者と話す機会がありました。

その時に、若い人はディスプレイで情報を読み取ることに何の苦痛もなく、むしろ紙にプリントアウトすることが面倒だといっていたことに驚き、ペーパーレスが実現するかもしれないと思いましたね。

20年後の需要は、20年後に需要者となる人に尋ねることが必要です。

子育て支援の対策を議論している有識者会議のメンバーが全員50歳以上で、8割が男性というメンバー構成では、的外れな対応策しか出てこないのではないかと思われますね。

有識者会議のメンバー構成を見れば、どのような提案がなされるか予測できますね。

もっと真面目に対応策を考えてほしい。








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