WEBマスターの読書日記

「木戸さんがこんなマメだったなんて」と大方の予想を裏切って続いているブログ。本、映画、感じたことなどをメモしています。

『寝ながら学べる構造主義』 (著者:内田 樹)

2010-11-03 19:22:03 | 本と雑誌
寝ながら学べる構造主義 (文春新書) 寝ながら学べる構造主義 (文春新書)
価格:¥ 725(税込)
発売日:2002-06

季節が変わった。晩夏以来、頭痛がひどかったり風邪をひいたり、肌がすごい荒れたりしていたのがようやく落ち着いてきた。今日は夕食に韓国料理を食べに行って、おいしい参鷄湯でぽかぽか。お店の人によれば、これも美肌効果らしい。


前にレヴィ=ストロースを読んでいて、もっと勉強したいなと思っていたので、渋谷のジュンク堂に行ったときに買った。いわく、フロイト直系の精神分析・ラカンは要するに「大人になれよ」と言っており、ニーチェ直系の社会史学・フーコーの主要著作は「バカが嫌いだ」と言っている!難しいことを簡単に表現するのが一番難しいのに、この切れ味のすばらしさ。


たとえばソシュール。ものに名前がつくことではじめて概念がうまれる、言語活動は混沌とした世界のあらゆるものを文節に(概念に)切り取ること、という解説のなんと分かりやすいことか。さらに「文節」(articulation)の動詞、articulerは、はっきり発音するというほかに「連結する」の意味もあって、これまでまる覚えしていたけれど、断片と断片をつなぐことで言葉を語る(世界を文節化する)という語源だったとは。一冊まるごとおもしろかった。


ちなみに渋谷ジュンク堂はまさしく本好きのパラダイス。入り口からはるか遠くの向こうまで1本の通路がドーンと通って、その左右にえんえん続く棚、棚、棚。ぜんぶ、本がぎっしり o(^▽^o) !