WEBマスターの読書日記

「木戸さんがこんなマメだったなんて」と大方の予想を裏切って続いているブログ。本、映画、感じたことなどをメモしています。

『原発クライシス』 (著者:高嶋 哲夫)

2010-07-31 18:55:26 | 本と雑誌
原発クライシス (集英社文庫) 原発クライシス (集英社文庫)
価格:¥ 880(税込)
発売日:2010-03-19

梅雨明けと同時に東京も猛暑。体が暑さに慣れていないのか、口内炎と結膜炎が一緒にやってきて、目も口も痛い → 食べられない → 治らないという悪循環。治るのに1週間以上かかってしまった。


その前の金曜日、一緒に仕事する機会のあった会社の美女たちと、虎ノ門のフレンチ< petit tonneau >で打ち上げ。フランスらしい味付けの料理を囲んで楽しいガールズトーク、中でもむかし、社長室のドアに、スタッフのいたずらで原子力のイラストが貼られていた話に「うまいなぁ」と一同感心。


(ウランと中性子がぶつかると熱エネルギーとともにさらに中性子が発生する。臨界に達する、つまり、この連鎖反応が維持されて、どんどんエネルギーが生まれ続ける状態と、ものすごいパワーと意思でどんな難しいこともやり遂げてしまうお人柄にかけて)


それにしても、冷静に大量の作業をさばき、手をぬかず、どんなに体調が悪くてもオモテ向き笑顔で過酷な状況を乗り切るのは、やっぱり女性ならでは(笑) また一緒に仕事したいな。


『アップル vs. グーグル』 (著者:小川 浩・林 信行)

2010-07-18 19:56:52 | 本と雑誌
アップルvs.グーグル (ソフトバンク新書) アップルvs.グーグル (ソフトバンク新書)
価格:¥ 767(税込)
発売日:2010-07-20

3連休の中日。すてきに晴れた暑い夏の青空を見ながら、音楽を聴いたりレヴィ・ストロースを読んだりして過ごす。こんな日はドライブして海にでも出かければいいのだけれど、出不精の自分はこういう時間の使い方が大好き。


ちょっと前から、二台目の携帯にHTC Desireを使っている。iPhoneも、どちらも偉大な科学者アラン・ケイの名言 <People who are really serious about software should make their own hardware. > を思わせる。携帯電話というより、生活を変えてしまう魔法のようなプロダクト。ボタンひとつで快適な環境を作り出す素晴らしいソフトウェアを、宝石のように美しい外観で包んであって、見るだけで心を奪われる。指先で画面に触れると、情報革命ということばを妙に実感してしまうのだ。


世界を変える、それはグローバルマーケットを相手に、革新的なもの、素晴らしいものを生み出して、圧倒的な支持を得ること。この2社のように、自分たちなら出来るんだと強固に信じ続けている企業は少ない。鮮度の高いテーマについてプロが書いた本、おもしろいです。


『ご冗談でしょう、ファインマンさん(下)』 (著者:R.P.ファインマン 訳:大貫昌子)

2010-07-17 16:18:11 | 本と雑誌
ご冗談でしょう、ファインマンさん〈下〉 (岩波現代文庫) ご冗談でしょう、ファインマンさん〈下〉 (岩波現代文庫)
価格:¥ 1,155(税込)
発売日:2000-01

今日はすっきり晴れて、夏らしい一日。遅めのランチに、下巻を持っていった。


大物理学者のファインマン氏は、好奇心いっぱいのやんちゃな天才少年のよう。好きなことや、一度やると決めたことには、尋常じゃない集中力と時間を注ぐ。たとえばノーベル賞を受賞した量子力学。物理の演算や研究は、ほんとに大好きなのが伝わってくる、筆がわくわくと踊っているのだ。


ほかにも、本場ブラジルのカーニバルで使う楽器、フリジデイラの演奏。義理でいやいや頼まれてしまった教育委員会の教科書選定。絵のデッサン。とことんまでやって、全部クロウトはだし。こんな科学者、ほかにいるかしら。


読みながら、最近、気持ちのいい年齢になってきたなぁとしみじみ(笑)。自分の好みや志向がよくわかってきて、だから忙しくても全般的に快適、それでいて新しいことへの興味も尽きない。このままもっと、色々な要素を吸収していけたらと思う。


『グラスホッパー』(著者:伊坂 幸太郎)

2010-07-05 22:12:18 | 本と雑誌
グラスホッパー (角川文庫) グラスホッパー (角川文庫)
価格:¥ 620(税込)
発売日:2007-06

毎年のこととはいえ、すごい湿気で空気がじっとり重い。フランス語を見てもらっている先生は、「日本の梅雨はterribleだ」とこの時期、かならず故郷のボルドーに帰ってしまう。蒸し暑さと、内外の温度差が体力を奪うのか、ずいぶん前にひいた夏風邪の治りが遅くて、起きれないほどつらいというわけではないのに、変な気だるさがいつまでも残っている。


この小説は、そんな曇天の2日を舞台にした”ハードボイルド”。こういう血なまぐさいストーリーだとは思わなくて、読んでみて「あらら」と思ったのだが(・・贈った本だったので)、よくできた構成と、たたみかけるような小気味よい展開と、からっとしたユーモアが爽快。「ゴールデンスランバー」もそうだけれど、読んでいて独特な「そんなわけないよね!?」と思わず笑ってしまう気持ちのいい面白さがあるのだ。


それにしても夏、朝ベッドから体を起こしてカーテンを引いたとたん、まぶしい青空が視界いっぱいに広がる夏が待ち遠しい。もうちょっとで夏休み、新30年ビジョンのプロジェクトが佳境になってからは手がつけられずに、微妙にたくさんたまっている仕事もあるのだが、それは忘れることにして、まずはあさっての打ち上げが楽しみ。