WEBマスターの読書日記

「木戸さんがこんなマメだったなんて」と大方の予想を裏切って続いているブログ。本、映画、感じたことなどをメモしています。

『世界一簡単なフランス語の本』(著者:中条 省平)

2018-05-06 19:30:40 | 本と雑誌

小学生のときからゴルフをやっている兄にいいスコアと褒められたものの、毎年、春から夏のあいだに必ずひいて長期化する風邪(気管支炎?)のせいで、さあこれからとギアをいれる途端に体調を崩すパターンが続き、なかなか上手くならない。打ちっぱなしの練習に行くと、アイアンのショットが必ず左右どちらかにブレる。たまにスイングを見てもらっているプロのコーチから、足にかける重心がふらついているのでもっと体幹を鍛えたほうがいいとアドバイスいただき、早速、ジムで専門のパーソナルトレーナーの方にお願いすることにした。

レッスン初回から、筋肉はあるので使い方しだいとモチベーションのあがるお言葉。トレーニングを続けているとちょっとずつ体の変わってくるのが分かり、先週の連休初日は寝不足で高尾山に行ったのに険路にも全く疲れない。すごい効果!楽しくて、昨日はいつもお世話になっている整体の先生と、施術中ずっと筋肉&プロテイン談義で盛り上がってしまった。

ところで最近、本を読む時間が極端に少なくて、たまに読むのは小説だけになり、ずっと維持してきたフランス語のレベルが一気に落ちてきた。連休前に会社で「Que faites vous specialement?(何をする予定?)」と聞かれて「Je voudrais faire beaucoup de sports pendant les vacances」の"pendant(~の間)"がとっさに出てこない。青ざめて自宅に帰り、本棚のサガン「悲しみよこんにちは」の原書をめくると、前はすらすら読めたのに結構つっかえるではないか。これはヤバイとあわてて復習用の書籍を買い込んだ。まずはこの新書をKindleでランチの間に。ものすごく分かりやすくて、これからフランス語をはじめる人には最適な一冊である。しかしこれだけ長い休暇だったのに結局、この一冊だけで今日はあっという間に最終日。筋トレは進んだけれど、なんか釈然としない(笑)。


『宇宙に命はあるのか』(著者:小野 雅裕)

2018-05-04 15:17:16 | 本と雑誌

サントリーホールがお気に入りで、月に2、3回は必ず演奏を聴きに行く。会社から近く、平日の夜など開場時にまだ仕事をしていても、急いで向かうと開演時にはちゃんと席に着いていられるのも便利。たびたび行くので場の雰囲気になじんでいるのか、この前、開演まぎわにすべりこんだところスタッフの方に「関係者の方ですね」と言われてあやうく違う席に案内されそうになった(苦笑)。

ブルックナーをライブで全曲聴きたい!と、こまめに探しているのだがこういうときにはなかなかタイミングがあわず、やっと二週間ほど前に新日本フィルで6番。いい演奏だった。美しい音楽のためにつくられた広いホールいっぱいに気持ちよく音が響きわたる。ブルックナー、構成も音の使い方も壮大すぎて、聴いてて収まりきらないところがすごい。この人が書き直し続けた交響曲はほんとに人智を超えている気がする。6番はことにとってもきれい。バレンボイムまた来日してくれないかしら。

演奏のあいまの休憩時間にカウンターで白ワインをもらい、姿勢を正しながらこの本を読む。NASAジェット推進所に勤務されている研究者の著作で、歴史的・科学的なエピソードが満載、文章もうまくて評判通りおもしろい。木星の衛星エウロパの地中に深く広がる海、火星の空を染める青い夕焼け、太陽圏を脱して永久に恒星間を漂うボイジャー、・・・空を抜けた向こうをどうしても知りたいという全人類の壮大なイマジネーション、読むときっと、小さいときわくわくしながら見つめた星がいっぱいの夜空を思い出す。と、夢中になって読んでいたら近くのテーブルの老婦人から「お若いのにひとりで聴きにいらしたの、素敵ねえ」と話しかけられた。(若くないですけれど・・・笑)サントリーホールはこういうゆったりした触れ合いもあって好きである。


『人工知能の見る夢は』(著者:新井 素子、宮内 悠介ほか 人工知能学会編)

2018-05-01 20:36:45 | 本と雑誌

3月、4月と週末にお出かけする日が多く、疲れているのか、本を読むどころか読んだ本の感想を書こうと自分のMacBookを立ち上げる間もなく寝てしまう夜が続く。昨年の今ごろ不眠症に悩んでいたのが嘘のよう。寝まいと大きなマグカップにやたら濃いコーヒーを淹れても、アップテンポでドラムが響く音楽をかけていても、容赦なく睡魔がやってくる。この前など、足の爪に塗ったペディキュアを乾かしながら「進撃の巨人」最新刊を読んでいる途中にぐっすり寝落ちし(最近、世界が転換して複雑なストーリーなのだ)、友人に「あの一番いいところで寝るのはありえない」と呆れられた。

さらに寝落ち場所が自宅ベランダに出した折り畳み椅子の上だったため、午後急に冷たくなった風にあたって鼻風邪をひいてしまった。ここ数年、春から夏にかけてひいた風邪をこじらせて何か月も咳が続くパターンが恒例で、「今年もか」と身構えたところ、意外にあっさり2~3日で治る。睡眠が足りているせいか、目の下の濃くて今までどんな美容液でも治らなかったクマが薄れてくる。肌の調子が良くやたら褒められる。いいことずくめである。機嫌よく連休に入ったところで、半年ほど少しずつ読んでいた本を読了。

中学生のときにハマッていた星新一氏のショート・ショート、おもしろかったなあ。短いのに起承転結あり、人を突き放すような鋭いオチあり、そうかと思うとほろっとする人情味あり、一話読むとまた続けて次が読みたくなる。短いから限られた枚数に盛り込む工夫の多さと、着想や視点があっという間に読者にジャッジされてしまう怖さは、他の創作物にはちょっとないだろう。これは、人工知能が生きる社会における倫理から対話システム、インフラ、法規制まで、広範なテーマごとにまとめられたショート・ショート集と、そのテーマの最新状況をそれぞれに専門家が解説する扉との構成で、読みごたえあり、抜群のおもしろさ。さて、連休後半は久しぶりにたまった本を読むぞ。