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アンナ・カレーニナ〈2〉 (光文社古典新訳文庫) 価格:¥ 900(税込) 発売日:2008-07-10 |
今日ものどの痛みおさまらず、ものを飲むと腫れているところにあたって痛い。暖かくて気持ちよい春の日にもかかわらずジョギングはお休み。最低限の家事、朝食をつくってざっと家の掃除とお洗濯をしただけで、かなり体力を消耗してぐったりと横になる。健康が最もありがたいとこんなときはしみじみ思う。
第一巻がイントロダクションだとすると次のこの巻は壮大な展開部、中でも3つのパートが素晴らしい。主人公の一人である地主貴族が「人はどうせ死ぬのだからどんな思想も仕事も意味がない」と厭世観にとらわれるところ、若い恋人ふたりが書いた長い文章の頭文字だけでお互いの考えを読み取るところ、そしてアンナが出産に際して死にかける場面。孤独なモノローグと甘くて優雅な旋律とクライマックスに向けて高まる狂ったようなコーダ。
新訳で読みやすいせいかけっこう厚みがあるのにすらすらいける。しかし1冊終わるとなぜか必ず日本文学(それも夏目漱石)を読みたくなる。それで午後読書しているうちにじょじょに痛みと体のだるさが治まってきた。夕方はふつう熱があがってくるので、これは良い兆候。またぶり返さないといいのだけれど。