WEBマスターの読書日記

「木戸さんがこんなマメだったなんて」と大方の予想を裏切って続いているブログ。本、映画、感じたことなどをメモしています。

『貧乏サヴァラン』(著者:森 茉莉)

2022-01-02 19:46:59 | 本と雑誌


元旦は早起きして映画館へ。こんなに寒い冬の朝、映画を観に行くなんて私くらいだろうと思っていたら、新宿TOHOはなかなかの人出。さらに・・・なんと通りにはジョギングしている人がいる。それも一人や二人ではない。中にはお揃いのランニングウェアで元気いっぱい走っているカップルも。元旦の朝ですよ、それも凍てついた風が吹きまくって外の気温はきっと5℃くらい。みんな大晦日に夜更かしして紅白みて除夜の鐘をきいたあと、さらにダラダラ飲んだりしないのだろうか(いや、私もしないですけど・・)。

子どもの時分は、朝からおせちにお雑煮、両親の呑むお屠蘇をちょっぴり小さな盃にわけてもらって・・典型的なお正月の朝だったが、大人になった今や、気性半分フランス人の私、朝食は軽いコンチネンタルでないと体調を崩す。クロワッサンかトーストに、乳製品とフルーツ。おせちは元旦のお昼に少しだけ食べるもの。スーパーマーケットもコンビニもあいているので、夜は普通に買い物してキッチンで料理にたつ(笑)。

さて何を作ろうか、やっぱりお正月だから何かしら特別感は欲しいなと思って、この本にあった牛肉のバタのソテーに、馬鈴薯とトマトをつかったサラダ、果物のコンポート。一昨年の夏、森鴎外の作品を読み返したくなったとき、(勢いで夏休みには千駄木の記念館まで行ってしまった)、その余波でKindleに落とした一冊。抒情的で崇高なグルメ本といおうか、最初から最後まで季節のうつくしいものばかりなんだけれど、鋭い美意識が満載、ちょっと永井荷風とかに通じるところがあってお気に入り。このジャンルでは丸谷才一の「食通知つたかぶり」と並ぶツートップである。

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