WEBマスターの読書日記

「木戸さんがこんなマメだったなんて」と大方の予想を裏切って続いているブログ。本、映画、感じたことなどをメモしています。

『翻訳夜話2』 『The Catcher in the Rye』

2012-04-30 19:37:52 | 本と雑誌
キャッチャー・イン・ザ・ライ (ペーパーバック・エディション) キャッチャー・イン・ザ・ライ (ペーパーバック・エディション)
価格:¥ 924(税込)
発売日:2006-04
翻訳夜話2 サリンジャー戦記 (文春新書) 翻訳夜話2 サリンジャー戦記 (文春新書)
価格:¥ 777(税込)
発売日:2003-07-19

この3日間は、久しぶりに完全オフを満喫。最初二日は体調が悪かったせいで、仕事のメールもチェックしなかったし、幸い仕事の電話がかかってくることもなかった。実に今年初ではないか。


休暇中は、月曜朝イチに広告代理店のかたから電話がかかってきて、第一声が「いまシンガポールですよね」・・そうですよ、休暇に入る前の前日、あなたと打ち合わせで、しっかり「明日から休暇ですから。海外ですから」って言っておいたじゃない・・・(笑)とはもちろん言わなかったけれど。iPhoneはとても便利で、海外でもパケット代を気にせずメールもウェブもつなげられるし、通話もクリアだが、やっぱり休暇中に仕事をしないでいられればそれにこしたことはない。ワーカホリックでもたまには休みたい。


翻訳夜話2を読む途中で、どうしても、どうしても寄り道して村上春樹訳を読みたくなり、野崎氏の訳とは180度違う「ライ麦畑」を堪能。この人の書く日本語の行間が持つ力というのはおそるべきで、雨上がりの水をたっぷり含んだ土のような、みずみずしい自然なホールデン・コールフィールドの声を楽しんだ。不思議だな。


『アンナ・カレーニナ(4)』(著者:トルストイ 訳:望月 哲男)

2012-04-29 16:44:46 | 本と雑誌
アンナ・カレーニナ〈4〉 (光文社古典新訳文庫) アンナ・カレーニナ〈4〉 (光文社古典新訳文庫)
価格:¥ 800(税込)
発売日:2008-11-11

今日も暖かい陽射し。昨晩体調が悪く久しぶりにバファリンを飲んで寝たが、朝まで四肢がだるく重くうっとおしい。朝食後ジョギングしてたくさん汗をかいたら、やっと気分がさっぱりした。シンガポールでは毎食ごはんをおかわりして美味しく頂き、1キロ体重が増えて帰国したが、休暇明けからヘビーワーク再開であっという間に元に戻ってしまった。さっきシャワーを浴びてはかってみたら、それがちょっと増えている。嬉しい、この調子。


順調に4巻目に入り、読了。望月哲男さんの訳はほんと読みやすく、グイグイ引き込まれてとまらなくなる。


それにしても子どもの頃に読んだ版では、アンナ自殺後のエピローグ(ヴロンスキーの廃人ぶりとセルビア戦争、リョーヴィンの精神的啓示)が全部カットされていた。これがなければ単なる不倫の果ての悲しい物語ではないか。今回初めて読んで、むかしの出版社の短絡的?な編集に愕然(笑)、この感動的なフィナーレこそ人生への深い考察として子供に読ませるべきなのになあ。


『運命の人』(1)~(4)(著者:山崎 豊子)

2012-04-28 16:15:33 | 本と雑誌
運命の人 (文春文庫) 運命の人(一) (文春文庫)
価格:¥ 650(税込)
発売日:2010-12-03

当社は毎年、5月2日が記念日なので、今年のGWは中1日を休むと9連休。昨晩平日には珍しく12時前にベッドに入り、あまりに疲労がたまっていたのか、夜中、かたまった筋肉や関節の凝りをほぐそうと無意識になんども手足を伸ばして目が覚めた。朝、連休初日のあたたかい陽射しにぼんやりしながら起き、食事の後片付けと掃除、洗濯をすませて、やっとスッキリ。


「ランドレス」というファブリックケアを愛用していて、洗剤だけでなくベッドカバーやカーテンなどにシュッシュできるミストウォーターが秀逸。掃除の終わりにこれをかけると、ようやく、一週間の仕事で蓄積した疲れがリセットされる。何日か出社はするが、この連休でしつこい疲れをとらなきゃ。


シンガポールへの往路で読んで、おもしろく、帰国してすぐに残り3冊を買った。佐藤栄作総理時代の沖縄返還に伴う日米秘密協定の情報を、関係のあった外務省の女性から入手して野党議員に渡し、国家公務員違反で有罪となった毎日新聞記者の実話をもとに書かれた力作。若かりしころの渡邉恒雄氏、大平正芳氏、大野正男氏など戦後の経済復興から現代にいたる政官財各界の錚々たるメンバーが登場し、言うまでもないが文章も構成も巧みに味がある。