WEBマスターの読書日記

「木戸さんがこんなマメだったなんて」と大方の予想を裏切って続いているブログ。本、映画、感じたことなどをメモしています。

『種の起源(下)』 (著者:チャールズ・ダーウィン 訳:渡辺 政隆)

2010-03-27 20:57:21 | 本と雑誌
種の起源〈下〉 (光文社古典新訳文庫) 種の起源〈下〉 (光文社古典新訳文庫)
価格:¥ 880(税込)
発売日:2009-12-08

シベリアで約4万年前の新しい人類の指の骨が見つかったというニュースを、ちょうどこの下巻を読んでいるときに知った。

進化論、シルル紀よりも前にどこか一箇所で誕生した種が、進化と分岐を繰り返しながら世界中のあらゆる場所に分布したという壮大な仮説。ワトソンとクリックによるDNAの構造解明から100年も昔、種の個別創造という宗教的見解に反証するためにはこれほど膨大な標本検証とそこからの考察と、緻密な論理体系が必要だったことにまず気が遠くなる。

そして、気になる箇所を読み返してみて、ダーウィンが一語一句をいかに気をつかって書いたかに気づく。前の論考と矛盾しないよう、予想される反論に納得のいく回答ができるよう、実験からのデータに即した正確な表現になるよう。さぞかし和訳も大変だっただろう。そのおかげでわかりやすく、読むのは大変おもしろかった。


『ミレニアム2(下)』 (著者:スティーグ・ラーソン 訳:ヘレンハルメ美穂・岩澤雅利)

2010-03-21 20:17:02 | 本と雑誌
ミレニアム2 下 火と戯れる女 ミレニアム2 下 火と戯れる女
価格:¥ 1,700(税込)
発売日:2009-04-02

未明にすごい風の音で目がさめた。

轟々とあまりの大きさに眠れず、そのまま起きて、コーヒーをいれて静かにジャン=マルク・ルイサダのショパン集を聴く。どこをとっても完璧すぎる美しさに聴くたびに涙が出る。

この本のファンはみんな同じことを言うのだが、リスベット・サランデルというメインキャラクターがとにかく良いのだ。人と精神的なつながりを一切持たずに、嬉しいときも悲しいときも、振り幅の大きいその感情が自分の中で消えてゆくまでひとりで黙ってじっとしている。自分だったらこんな孤独、耐えられない(笑)

3作で上下2冊ずつなので全部で6巻の長編、我ながらおかしいくらいハマって読んでいる。今はこの次の巻を読書中。兄の奥さんも読書家だから読み終わったらまとめて送る予定。あら、そういえば今日は日曜日、あろうことか龍馬伝を忘れていた!


『ご冗談でしょう、ファインマンさん(上)』 (著者:R.P.ファインマン 訳:大貫昌子)

2010-03-20 19:57:37 | 本と雑誌
ご冗談でしょう、ファインマンさん〈上〉 (岩波現代文庫) ご冗談でしょう、ファインマンさん〈上〉 (岩波現代文庫)
価格:¥ 1,155(税込)
発売日:2000-01

高校の理数科目で、美しい規則性のある数学やファンタジックな科学、何よりも夢中になって愛した会計学と比べて、まったく理解できなかったのが物理。AゆえにB、とある公式の、Aを構成する要素のどれをとっても、Bに「ゆえに」とつながるロジックが見えない。この飛躍はどう解釈すればいいの、と授業でも試験でも困りはてていたことをよくおぼえている(笑)。物理学者の頭の中ってどうなっているんだろう、とリチャード・ファインマン氏の名作エッセイを手にとってみた。

ファインマン氏は、経路積分で有名なノーベル賞物理学者。コンピュータといえば大型の電気演算機しかなかった時代に、すでにナノテクノロジーの概念を生み出していた超天才。その人生、爽快なほど破天荒である。

金庫破りが趣味で、莫大な価値のある特許を1ドルで売って笑っている一方で、マンハッタン計画に自分の能力を捧げたことで戦後、強烈な厭世観に囚われてしまう。ものごとの仕組みに好奇心いっぱいで、凡人では想像しえない点を見、凡人では維持できない集中力で考える。こんな物理学者はきっと学界でも珍しいのだろうな。下巻も早速買いました。


『ミレニアム2(上)』 (著者:スティーグ・ラーソン 訳:ヘレンハルメ美穂・岩澤雅利)

2010-03-01 22:33:17 | 本と雑誌
ミレニアム2 上 火と戯れる女 ミレニアム2 上 火と戯れる女
価格:¥ 1,700(税込)
発売日:2009-04-02

もうこの本がやみつきになってしまった(笑) これは読書感想を書くのも何なので、今日は日記に。

朝、出社してメールチェック。うちはメール文化なので、業務連絡、社内周知、電話メモ、ML、とにかく件数が多いが、自分で直接、返事を書く必要のあるものは日に30件くらい。

午前中はITトレンドの勉強会。第二回の今日は、トラバター、VEVO、Zune、IPTVについて。仕事に直結しているので集中するがかなりの情報量。もし自分で調べたり考えたりしていたらきっとものすごい時間がかかるだろう。ランチをはさんで午後から、上司との1on1ミーティング、所属する部署のトップへの定例報告会、雑誌DIMEのTwitter取材。あいまにメールの返事と会議用メモを書き、Twitterのリストをチェックし、明日の社内イベントの司会台本をまとめると定時。

夜ピアノのレッスンへ。今やピアノに夢中で、月曜のほかにも時間がとれるときはレッスンと自主練習、弾くのも聴くのも楽しくてたまらない。いい気分のまま帰宅して、仕事続行。オリエン1本を半分くらい書き、3月のイベント中継のアウトラインラフを整理する。残りはあした。

と書いてみて、なんだか仕事ばっかり(笑) 週の初めだしね、読書で息抜きしているからいいか。