宇宙は何でできているのか (幻冬舎新書) 価格:¥ 840(税込) 発売日:2010-09-28 |
宇宙がビッグバンで生まれてから137億年。誕生から38万年前までは、光や電波をとらえることで見ることができる。でもそれより前は、あまりに熱く、原子が構成されていないのでいくら望遠鏡の精度をあげても見ることができない。時間をかけて、宇宙が冷えて、原子から星ができて、生き物が生まれた。すごい壮大なロマン。
その宇宙は、今でも膨張を加速し続けている。銀河系のすべての星の原子を集めても宇宙のたった0.5%にしかならず、では何が多いのかといえば正体不明の暗黒物質、暗黒エネルギー、ヒグス粒子。このヒグス粒子がなければ、私たちの体をつくっている原子の、原子核の周囲をまわっている電子が質量をなくして、ぜんぶバラバラに飛び散ってしまう。(体が一瞬で、なくなってしまうということ)
宇宙と素粒子物理学、10の27乗メートルという想像できないくらい大きい世界と極限のミクロの世界を行きつ戻りつ、ノーベル賞理論と最新実験結果の解説が、こんなに読みやすくていいのだろうか。子どもの頃にこういう本で啓蒙されていれば、きっと物理も科学も超楽しく勉強できただろうに。今の小学生たちはいいなあ(笑)