道彦の散歩道

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09/25 スープ料理②

2013年09月25日 | 食・レシピ

【コンソメ】
「コンソメ」は、フランス料理におけるスープのひとつで、澄んだスープでの一種。琥珀色・浅黄色である。

『概要』
もともと「コンソメ」とは、仏語で「完成された」という意味で、中世から見られるようになった。基本的な作り方は、牛肉・鶏肉・魚などからとった出汁(ブイヨン)に脂肪の少ない肉や野菜を加えて煮立てる。こういった製法ではアクが出るが、そこに卵白を加えてアクを吸着させ、さらにそれを漉した後、浮いた脂分を取り除くという徹底した調理方法がとられる。これらの手順は厳密に行われねばならず、見た目は単純だが非常に手の込んだスープである。

完成したスープの色は透き通った琥珀色である。十分煮込むことで具材から色が染み出るが、レストラン等でさらに焦がした野菜やカラメル等で着色し、綺麗な琥珀色を完成させる。

熱いまま出す場合には冷めるのが早い上にゼラチン質を含むため、注意を必要とする。また、冷やして飲む場合もある。多くの場合は様々な付け合わせとともに出され、風味豊であるわりに満腹感を与えないため、コースの始めに食欲を刺激するのに理想的なスープのひとつである。

『種類』
スープの材料、具材等を変えることでいくつかの種類が存在する。

「材料による違い」
牛のコンソメは「コンソメ・ド・ブフ」(脂肪分が少ないので、牛の場合もっとも望ましいのはスネ肉である)、鶏のコンソメは「コンソメ・ド・ボライユ」、魚のコンソメは「コンソメ・ド・ポアソン」、キジやハトなどの野鳥、猟で得られた動物類のコンソメは「コンソメ・ド・ジビエ」と呼ばれる。また風味を増すため、材料に腱や軟骨など、ゼラチン質を含むものがなければならない。

ダブルコンソメという、倍の濃いさのコンソメのレシピもあるが、作り方は様々である。また、かって腱や軟骨などゼラチン質を多量に含む部位のみを、調味料を加えずに煮込んで、果物で風味をつけたものがデザートとして出されていたが、これはゼラチンを用いたデザートの先駆けである。

「具材による違い」
澄んだスープをそのまま飲むことが多いが、具材を入れることで違った風味を楽しむこともできる。

■コンソメ・コロンビーヌ
ウズラの卵、人参、丸くくりぬいたカブ、グリーンピースを具としたコンソメ

■コンソメ・ロッシーニ
フォアグラを詰めたシュー生地を浮かせたコンソメ

■パリ・ソワール
パリの夕暮れの意。ビシソワースの上から静かに冷やしたコンソメを注いだスープ。コンソメを夕焼けに、ビシソワースを雲に見立てて命名された。

『ブイヨンとの混同』
日本ではブイヨンと混同され、「西洋料理に用いる出汁」全般がコンソメと呼ばれることもある。非常に多くの材料と長い時間を要するため、家庭では肉や野菜などから作ることが少なく、固形状の「コンソメスープの素」を溶かしてコンソメ味を作ることがほとんどである。
混同の理由については、味の素の定番商品である固形ブイヨン「コンソメ」の存在が挙げられる。この1967年に発売された固形ブイヨンは、定番商品として黄色と赤のパッケージがスーパーマーケットやコンビニでも必ずといって良いほど見られるが、野菜などの煮込み料理で味付けに使ったり、そのままカップの湯に落として溶かし、コンソメ風のスープとしても飲めるものとして販売され続けている。
また、スナック菓子に「コンソメ味」というフレーバーがつけられているが、これはカルビーが1978年に発売した「カルビーポテトチップス・コンソメ」がヒットしてから一般化したもの。主にブイヨンの粉末をまぶしたものである。

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【オニオンスープ】
「オニオンスープ」とは、タマネギを主な素材とした西洋料理のスープの総称である。日本では「タマネギスープ」ともいう。日本でオニオングラタンスープとも呼ばれるフランスの「スーパ・ロワニョン・グラティネ」が最も有名である。他にはドイツの「ツヴィーベルズッベ」、イタリアの「ズッパ・ディ・チポッレ・アル・フォルノ・カラパッチャ」どがある。

『フランスのオニオンスープ』

フランスのスーパ・ロワニョンは、タマネギをバターや油できつね色になるまでじっくりと炒め、ブイヨンを注いでコトコト煮込んだものである。カリッとトーストしたフランスパンの輪切りを一切れスープ皿に入れ、スープを注ぎ、おろしたエメンタールチーズ、グリュイエールチーズまたはパルメザンチーズを振りかけて食べる。家庭ではブイヨンの代わりにポトフの煮汁を転用することもある。

耐熱性の器にスープを注いでからフランスパンを浮かべ、チーズを振りかけてからオーブンに入れ、焼き色が付くまで焼くと「スーパ・ロワニョン・グラティネ」となる。フランスでは二日酔いに効くと言われる。

『ドイツのオニオンスープ』

「ツヴィーベルズッペ」は、ドイツ料理の定番スープである。
一般的な材料はタマネギ、水、調味料のみ。まずタマネギを短冊切りまたはみじん切りにし、油できつね色になるまでじっくりとひいた鍋できつね色になるまで炒める。そのまま鍋に湯を流し入れ、煮詰めて、塩、コショウで味付けする。固形コンソメなども味付けに使われる。チーズやクルトンを上に載せることもある。様々な料理と相性がいい。

南ドイツ風は、バターできつね色になるままで炒めた刻みタマネギに小麦粉を振りかけてさらに炒め、温めたブイヨンまたは牛乳を注ぎ、コトコト煮てから裏ごしし、温め直してから卵黄とクリームを溶いて加える。

『イタリアのオニオンスープ』

エミリア=ロマーニャ州のズッパ・ディ・チポッレ・アル・フォルノは、薄切りにしたタマネギを肉のブイヨンで煮てから塩・コショウで味を整え、耐熱性の器に盛り付け、炒めタマネギを薄く切ったパンに塗ってカリッと焼いたクロスティーニを作って浮かべ、おろしたパルミジャーノ・レッジャーノを振りかけて7オーブンに入れ、チーズが溶けて表面に焼き色が付くまで焼いたものである。

トスカーナ州のカラバッチャは、パンチェッタ、オリーブオイル・刻んだセロリ、人参、バジリコ、を合わせてきつね色になるまで炒めてソフリットを作り、刻みタマネギと塩を加えて弱火でじっくり炒め、、次に辛口の白ワイン、ブイヨン、グリーンピースを加えて弱火で煮込み、おろしたパルミジャーノ・レッジャーノを加えて数分置いてから、パンを一切れ入れた器に注いで供する。

イタリアでは、イタリアのタマネギのスープがカトリーヌ・ド・メディシスの奥入れに伴ってフランスに伝えられ、スーパ・ロワニョンの原型になったと言われている。

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