道彦の散歩道

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09/02 「いとこ煮」と「がめ煮」

2013年09月02日 | 鍋料理

【いとこ煮】
「いとこ煮」は、小豆・カボチャ・ゴボウ・芋・大根・豆腐どを煮えにくいものから順に入れ、味噌か醤油で味付けした料理。北陸地方のものと、山口県萩市周辺に伝わるものが知られている。

『語原・由来』
「いとこ煮」は、堅い物から順に煮ていく料理で「追い追い煮る」の意味から「追い追い」と「甥々」と掛けた洒落で、「いとこ煮」と呼ばれるようになったというのが定説である。
その他、「甥々」の補足的な語原説で「銘々に煮る」の意味で、「姪々」とも掛けられているといった説や、いとこ煮は様々な野菜が煮られ、種類が異なる野菜は野菜であることから、近親関係のいとこに見立てたとする説がある。
「従弟似」という言葉を元に、「甥々」や「近親関係」などの意味が加わり、「いとこ煮」になったとする説もあるが、突如「従弟似」という言葉が出るのは不自然なので、影響を受けたとしても、意味が先にあって生まれた呼称と考えるべきである。

『北陸のいとこ煮』
根菜類(ダイコン・ニンジン・サトイモ・ゴボウ)とコンニャク・油揚げなどを煮たものに、あらかじめ下茹でした小豆を加えて、味噌や醤油などで味付けしたもので、暖かいものを食する。
浄土真宗の開祖で北陸に縁のある親鸞の命日である11月27日の前7日間に報恩講が営まれるが、その際の料理として必ず饗される、精進料理のひとつ。

『萩のいとこ煮』
萩のいとこ煮は北陸のいとこ煮とかなり趣が異なる料理で、少量の醤油を加えた昆布の出汁で小豆の形を崩さないように甘く煮たものに、かまぼこ・白玉団子・シイタケなどを加えたもの。煮上がったものを冷まして食する。
主に冠婚葬祭の際の料理として饗される。一見「カボチャやシイタケが入ったぜんざい」のような感じであるが、甘味は少なく、デザートではなく、あくまでも会席料理の一品である。

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【がめ煮】
「がめ煮」は、九州北部地方の代表的な郷土料理。炒り鶏とも言われる。

『概要』
博多の方言「がめくり込む」(寄せ集めるの意味)の名前が由来と言われる。
文禄の役の時に、朝鮮に出兵した兵士が当時「どぶがめ」と呼ばれていたスッポンとあり合わせの材料を煮込んで食べたのが始まりと言われている。亀(スッポン)煮から「がめ煮」と名付けられたと言われている。
現在ではスッポンではなく鶏肉を使うのが普通である。正月料理や祝いの席での料理として作られるほど地元では欠かせない味となっており、水炊きともに農山漁村の郷土料理百選に福岡県の郷土料理として選ばれている。

『作り方』
最初に具材を全て炒める。他府県の煮物との一番の違いはこの「最初に炒める」工程にあると言われる。
だし汁・シイタケの戻し汁・酒・醤油・味醂・砂糖を混ぜて鍋で煮立てさせたところに、鶏肉を一口大に切ったものを入れて一煮立ちさせる。その後、サトイモ・干しシイタケを戻したもの・コンニャク・ゴボウ・レンコン・ニンジン・筍を一口大に切り、そけらが柔らかくなるまで煮込んで出来上がり。

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