細野豪志ブログ

衆議院議員 細野豪志の活動報告です

日本の海洋権益を守るために

2006-03-08 19:48:35 | 国会活動
注目された海洋権益に関する日中協議が終わりました。中国政府は、わが国固有の領土である尖閣諸島周辺での共同開発を提案してきました。強気一辺倒の外交姿勢は相変わらずです。中国は、わが国の抗議にも係わらず、中間線付近のガス田の開発を続けながら、更なる権益の拡大を目指して、日本側のガス田にも食指を伸ばしています。

一方、日本政府は、長年、中国の国際法違反の海洋調査を放置しただけでなく、日中口上書でお墨付きまで与えてきました。しかも、中間線付近のガス田からのパイプラインを、かつてODAで融資したことまであるのですから、開いた口がふさがりません。

同じような状況で交渉を続けても、前進は期待できません。ここまで来ると、日本側の海域での試掘に踏み切ることが、まともな外交交渉を行う前提になると私は考えます。その前にやっておくべきことが二つ。

一つは、日本側の試掘に関わる船を警護できる法律を制定することです。すでに民主党案と自民党案が出揃っているのですが、依然として審議すらされていません。両者の折衷案をつくることを含め、環境さえ整えば、アクションを起こすことができるのですが、政府与党の抵抗は依然として強いのが実情です。

もう一つが、日中間で偶発的な軍事衝突を回避する仕組みをつくることです(すでに米中間には存在します)。昨年、訪中したときに、我々から提案したところ、人民解放軍の幹部も興味を示していました。隣国である両国にとってメリットのある枠組みをつくることは、十分に可能だと私は考えます。