堅曹さんを追いかけて

2002年(平成14年)9月から先祖調べをはじめた速水家の嫁は、高祖父速水堅曹(はやみけんそう)に恋をしてしまったのです

横浜「開港の道」と相棒Tさん

2007-10-15 09:10:30 | 原三溪市民研究会

10月13日は横浜での『原三溪翁伝』を読み解く「原三溪市民研究会」に行きました。

とてもすてきな秋晴れです。

はじまる前に「中華街」で昼食。(おいしかった!)

その後「山下公園」へいき、昔の臨港鉄道高架跡の「開港の道」を歩いてみました。

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横浜港の景色が目の前に開け、「象の鼻」といわれる開港当時のイギリス波止場が間近にみえます。

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     「横浜港」                  「象の鼻」



少し行くと今度は横浜三塔と呼ばれる「キング」(神奈川県庁)「クイーン」(横浜税関)「ジャック」(横浜開港記念館)が順に左手にみえてきます。

いまは高層ビルの間にかろうじてみえるぐらいですが、当時港に入ってくる船からはそういった形容をされるほどシンボライズされた建物だったのでしょう。

Cimg1715 「キング」

Cimg1717_2  「クィーン」

Cimg1720 「ジャック」



鉄道のレールがのこる「新港橋」をわたると、昔横浜税関の施設として使われてきた「赤レンガ倉庫」につきます。

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                「赤レンガ倉庫」



そこから桜木町のほうへ左に曲がり、「よこはまコスモワールド」の大観覧車のよこを通って、会場の「横浜美術館」に着きました。

Cimg1725 「 大観覧車」



勉強会がはじまり一緒に参加している相棒Tさんが急遽、横浜と群馬の富岡製糸場のつながりについてミニレクチャーすることになりました。

原三溪が富岡製糸場を明治35年(1902)から昭和13年(1938)まで36年間経営していたことが今日の富岡製糸場につながっていること。

群馬のシルクは横浜を通って海外に輸出されたこと。

多くの群馬県人が横浜で生糸に関わり活躍していること。等を中心に約15分間話されました。

Cimg1728 レクチャーする相棒Tさん

自分たちを除いて全員が横浜市民の参加者は熱心に聞いてくださいました。

相棒Tさん、急なご指名ご苦労さまでした。


早稲田大学

2007-10-13 00:36:26 | インポート

毎週勉強に行ってる早稲田大学の写真を載せます。

まずはおなじみの場所から

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今年早稲田大学は創立125周年を迎え、10月21日の創立記念日に大規模な記念行事を予定しています。

構内いたるところに「125」の文字があふれています。

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大隈講堂はリニューアルが終わってきれいになりました。構内あちこち。

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私の好きなところ、演劇博物館と大隈庭園

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いつも講義をうけている教室

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よく利用している中央図書館 と売店

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南門、ここに立ってる守衛さんいつも「こんにちは」って笑顔であいさつしてくれます。

門の前にある「高田牧舎」 懇親会はたいていここでやります。創業時ここは牧場だったんです。

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最後は行きつけの今年できたばかりのケーキやさん。

頭が疲れたときはここで美味しいケーキを食べることにしています。

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おしまい。


前橋にて

2007-10-12 01:41:50 | 勉強会、講演会

今日(11日)は月に一度の歴史ワーキンググループの勉強会の日。

また、県庁のある前橋へ行ってきました。

読み解いたのは堅曹の自叙伝『六十五年記』の中から、明治9年、堅曹がアメリカのフィラデルフィアで行われた万国博覧会に繭糸織物の審査官として渡米した時の話です。

ニューヨークで絹織物の調査と産業都市パターソンでの多くの製糸、紡績、染色工場の視察。

サウスマンチェスターの広大な敷地にあるシルク企業のようす。

博覧会での繭、生糸、織物についての審査。

各国の同業者に日本の生糸の良質を力説したこと。

世界の絹産業の現状のくわしい報告。等々

いまから130年前のアメリカってどんなだったんだろう。

とてつもない大きさの工場群、夢のような一大シルク帝国の企業の存在。

「筆紙に尽し難し」と書いたその驚きが読み取れる。

日本はまだ黎明期の生糸産業、これから目指す目標としての理想の姿がそこにあったのだとおもう。

きっと堅曹さんにとっては生涯をとおして最も素晴らしい体験であり、多くのことを吸収してそれからの自信と力になったのであろう、と私は感じた。



勉強会はおわり、Nさんが前橋市の明治42年の地図を復刻したのものがいま市役所でもらえるよ、と教えてくれてみんなで前橋市役所へ。

ついでに前橋城の変遷が書いてある絵地図ももらってきた。

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地元にいかないとこういうものは手に入らないので貴重です。

しばし、古地図をながめああだ、こうだ、と楽しむ。



みんなと別れ、本屋の煥乎堂へ行く。

『上州風』まとめ買い、といくつか探し物。

なんと「みやま文庫フェア」なるものをやっていて、会員にならないとなかなか手に入らない本がずらっと並んでいる。

丹念に見ていって、結局こんなに本を買ってしまった。

  • 『群馬県農業史(上)』 宮崎俊弥著 みやま文庫
  • 『海を渡った幕末明治の上州人』 みやま文庫
  • 『青い目の旅人たち』 みやま文庫
  • 『上州風』 上毛新聞社
  • 『NHK知るを楽しむこの人この世界 ニッポンの近代化遺産 清水慶一』 日本放送出版協会
  • 『ニセモノはなぜ、人を騙すのか?』 中島誠之助著 角川oneテーマ21
  • 『NHKためしてガッテン 計るだけダイエット』 アスコム

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ブログもここのところずっと本の話ばかり。

まあ、読書の秋だからいいか。



そう、こんなものも買いました。

「たむらや」のみそ漬け。

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おいしいですね。

ちょっとした手土産にすると東京の人にはすごく喜ばれます。

今日はなんだか収穫物の多い前橋行きでした。


『日本のシルクロード 富岡製糸場と絹産業遺産群』

2007-10-10 20:02:52 | 本と雑誌

今日は朝から本屋へダッシュです。

『日本のシルクロード 富岡製糸場と絹産業遺産群』 佐滝剛弘著 中公新書ラクレ

の発売日なのです。

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佐滝氏とは富岡製糸場世界遺産伝道師協会の研修会で、ご自身が200ヶ所あまり見てこられた世界遺産についての講演をなさったのを聞かせていただいたのが最初の出会いでした。

彼はNHK前橋放送局のプロデューサーとして番組制作の仕事のかたわら、メディア、ジャーナリズムや趣味の分野の評論、講演を精力的に行っていらっしゃいます。

『旅する前の「世界遺産」』(文春新書) や『郵便局を訪ねて1万局』(光文社新書)などを出されています。

7月にお会いしたとき、今こういう本を書いていて秋に発売になります、とお聞きしていたので、発売日の今日ダッシュしたわけです。

新刊ですぐにみつかりました。

その場ですぐページをめくって探しました。

じつは堅曹さんと私のこと、すこし書いてくださったと聞いていたのです。

ありました!

私について、

その子孫が精力的に資料を掘り起こして新たな発見を続けている。

堅曹の自叙伝『六十五年記』については

黎明期の富岡製糸場の息遣いがきこえてくるようで、胸震えるような自叙伝である。

エ~、うれしいー!

本当に私のことがちゃんとした本に書いてある!

おもわず平積みになっていた『日本のシルクロード』全部買っちゃいました。といっても2冊だけ(笑)



まあ、私のことはこのへんに置いといて。

この本とってもいいです。

タイトルからわかるように今年1月ユネスコの世界遺産暫定リストに選ばれた「富岡製糸場と絹産業遺産群」について、ものすごくわかりやすく、丁寧に書かれています。

佐滝さんが全部の遺跡を自分の目でみて、感じたままに説明してあり、多くの絹関連の建物や、町をその歴史のつながりを示しながら解説していきます。

そうやって富岡製糸場を起点として日本の養蚕製糸の物語をシルクロードに見立てて日本全国、海外へと広げていきます。

わたしが研修会や講演会に行くと、必ずいらっしゃいました。群馬県内のお祭りや行事などにもよく顔を出されていました。

こうやって丁寧に取材されたことがいっぱい詰まっている内容です。

ぜひ皆さんに読んでもらいたいです。


『上州風』発行

2007-10-08 17:52:52 | 本と雑誌

『上州風』vol.27発行されました。

9月7日のブログに書いた、校正した原稿の記事が載っています。

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群馬県内の書店ではすぐに手に入ると思います。定価840円。

それ以外の地域では大きな書店で。

または上毛新聞社出版局(℡027-254-9966、E-mail  shop@raijin.com )へお問い合わせを。



速水堅曹の記事はP52~57 にあります。

「シルクカントリーの系譜 4」となっています。

タイトルは

「日本で最初の洋式器械製糸 それは“マエバシ”から始まった 養蚕・製糸業の父 速水堅曹」

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デ~ンと最初に今年見つかった堅曹さんの写真が載っています。

若き堅曹さんデビューです。

この写真のことから記事ははじまり、堅曹の一生を追う形で群馬県の養蚕・製糸業の変遷が書かれていきます。

そして最後は富岡製糸場の所長としての経営、民間への移譲という大きな仕事をしたことで締められています。

写真も要所ごとに入っており、速水堅曹がどんな仕事をしたのかよくわかります。

堅曹さんが雑誌にこうやって取り上げられるのは、いったい何十年ぶりなんでしょうか。

とてもうれしいです!



富岡製糸場世界遺産伝道師協会の歴史ワーキンググループの活動のことや私たちが作った資料のことも書いてあります。そしてしばしばこのブログに登場する相棒Tさんの資料も。

がんばって活動続けてきてよかった。

ひとつ形になりました。