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犯罪の6割が再犯!

2007-11-25 15:13:09 | ノンジャンル
 昨夜、NHK・BS2で放送された「コンバット」に若き日のチャールズ・ブロンソンがゲスト出演していました。年取ってからの顔とほとんど変わらない顔をしていました。

 ところで、11月6日の朝日新聞の夕刊に「犯罪の6割 再犯 法務省白書 窃盗・覚醒剤が高率」という見出しの記事が載っていました。
 記事を引用すると「法務省は(中略)『少数の者によって多数の犯罪が引き起こされている』と指摘。社会に出た後に仕事に就くための支援や、更正を見守る「保護観察」を充実させることで再犯を防ぐ必要があると訴えている。
 ここ数年間、奈良の女児誘拐殺害事件や愛知県安城市の乳児殺害など再犯者による凶悪事件が相次ぎ、法務省は犯罪白書の特集テーマに「再犯者」を選んだ。
 (中略)48年から06年の間に刑が確定した100万人を無作為抽出して調査。このうち再犯者は29%.だった。その一方、100万人による犯罪計168万件のうち58%が再犯者による犯罪で、初犯者に比べて数が少ない再犯者が半数以上の犯罪を起こしている実態が浮かび上がった。」この数字は、平均すると再犯者がちょうど2回犯罪を犯していたことになります。
 では、平均しないで実態を見ると、「2回の罪を重ねた再犯者による犯罪が最多の18%で、3回が10%、4回が7%と続き、10回以上の罪を重ねた人による犯罪も6%あった。
 罪の種類別の再犯率は、初犯で窃盗を犯した人が再犯に至った割合が45%、覚醒剤取締法違反は42%、傷害・暴行は33%だった。」グラフで見ると、それに加え、強盗32%、強姦32%、詐欺30%、風営法違反29%、強制わいせつ24%、放火20%、殺人17%となっています。殺人の再犯率が低いのは、やはり罪の意識を感じて二度と犯罪には手を染めないと決意する人が多いのかな、と思います。窃盗は万引きのように癖になってる人がいるから高い数字なのでしょう。覚醒剤もなかなか縁を切れないからじゃないか、という気がします。後は、犯罪的な人格を持った人たちなのかもしれません。また、記事の冒頭にも書いてありましたが、社会が彼らを受け付けない結果、再び犯罪の世界に戻らざるを得ないのかもしれません。
 そして「年齢別では、初犯時の年齢が65才以上の人は16%の人が6ヶ月以内、31%の人が一年以内に再び罪を犯していることもわかった。どの年齢層よりも高い数値だった。」とありました。これは生活苦から来るものでしょう。年金がきちんともらえれば、こんなことにはならないと思います。
 また、以前から気になっていたのですが、刑務所では少年刑務所のように犯罪を起こさせないための教育がなされているのでしょうか? ただ規則に従う生活だけ送らせても、犯罪防止には少しも効果がないと思います。心の教育、人生の教育をぜひ刑務所内でしっかりと行ってほしいと私は思うのですが、皆さんはどうでしょうか?

日本の温室ガス、1.3%減少!

2007-11-24 15:07:50 | ノンジャンル
 11月6日の朝日新聞の朝刊に「日本の温室ガス1.3%減」という見出しで記事が載っていました。
 記事を引用すると「環境省は5日、06年度の日本の温室効果ガスの排出量(速報値)は13億4100万トン(二酸化炭素換算)だったと発表した。前年度より1.3%減ったが、京都議定書の基準年(主に90年度)の12億6100万トンを6.4%上回る。日本は08~12年度に基準年比6%削減を義務づけられ、森林吸収や海外からも排出枠取得分を除いても現状から7.0%排出を減らす必要がある。目標達成は依然厳しい状況だ。
 前年度より減ったのは、暖冬の影響で灯油や電力が減り、オフィスなど業務や家庭部門などで排出が減ったことが大きいという。ただ、基準年と比べると、5.6%減となった産業部門以外は、業務部門が41.7%増、家庭部門が30.4%増、運輸部門が17.0%増となった。
 排出量が増えた6.4%分のうち、原発の長期停止の影響は3.1%分(3900万トン)を占めると環境省はみている。
 また、環境省は、温室効果ガスの大部分を占めるエネルギー起源CO2が、07年度4~6月期は前年度同期比4.8%増になると独自に試算。07年度は、7月に起きた新潟県中越沖地震で東京電力柏崎刈羽原発が停止した影響が加わり、排出量が逆に増える可能性もある。」とのことです。
 見出しで喜んだ私は、読み進むうちに、暗い気持ちになってしまいました。以前にも書きましたが、原発の存在というのは二酸化炭素の排出量に大きな影響力を持っていることを改めて認識しました。しかも今回停止している柏崎刈羽原発は世界最大級のものと聞いています。それに変わってクリーンな電力を供給してくれるものがすぐに用意できない今、早い復旧を期待するしかありません。
 ただ、いいニュースもあります。産業部門が出す温室ガスが5.6%も減っていて、努力してくれていることが分かったことと、私達が身近な存在である業務部門が41.7%増、家庭部門が30.4%増、運輸部門が17.0%増ということで、私達の普段の努力がただちに温室ガスの排出量減少に反映されるということです。
 業務部門では、使わない部屋の電気を消す、エアコンのこまめな調整あるいは停止して窓を開ける、再生紙の利用など。家庭部門ではこまめに電気を消す、普段使わない電化製品のコンセントを抜く、なるべくエアコンは使わない、省エネタイプの電化製品に切り替えて行く、電球を蛍光灯に替えて行く、など。運輸部門では、これは何といってもアイドリング・ストップ!これらを実行していけば、かなり温室ガスの排出量を減らすことができると思います。
 何度もいいますが、地球温暖化問題は待ったなしです。一緒に温室ガスの排出量減少に取り組みましょう!

ダニエル・シュミット監督『ラ・パロマ』

2007-11-23 15:34:43 | ノンジャンル
 スカパーの260チャンネル「洋画★シネフィル・イマジカ」にて、ダニエル・シュミット監督の'74年作品「ラ・パロマ」を久しぶりに見ました。
 賭博場で歌うヴィオラ(イングリット・カーフェン)は、余命数週間と告げられて、花束を贈り続けてきた客のイシドールの愛人になります。彼女はイシドールの母(ビュル・オジェ)に説得されて、イシドールと結婚しますが、イシドールの友人のラウルが来ると、彼と浮気し、イシドールにお金を出してもらい、2人で出て行こうとしますが、イシドールはお金を出す事を断ります。イシドールの自分に対する無償の愛を信じられなくなったヴィオラは部屋にこもり、毒物学を勉強し始めます。病気が再発し、美顔薬の研究に没頭し、彼女はついに死にます。3年後、彼女とかわした誓いを守るため、彼女の遺書をラウルと一緒に読みますが、そこには自分の遺体を掘り起こして、骨を礼拝堂に納めてほしいと書かれていました。これはイシドールの一族の慣習でもあったのです。実際に掘り起こしてみると、彼女の遺体は生きてるかのごとく、美しいままでありました。イシドールは彼女との約束を果たすため、ナイフで肉を削ぎ取り、骨だけにしていくうち、狂ってしまいます。と、場面は賭博場に戻り、今までの話はイシドールの一瞬の夢だったことが分かります。奇術師がトランプを繰りながら、「みなさん、永遠に忘れないで、忘れないで、‥‥」と語って映画は終わります。
 非常に変わった映画です。私は初めてこの映画を見た時、あまりの面白さに「これこそ本物のエンターテイメントだ」と心の中で叫びました。映像的にも、幻想的な人物と音楽についても、とても独特な魅力があり、飽きさせません。特にほとんどのシーンで流れる不協和音のような不安な音が、時に映画を無声映画に変えたり、人の表情を奪ったりして、この映画のオリジナリティを強めています。デビュー作の「今宵かぎりは‥‥」でもそうでしたが、日常とは違う時間が流れている映画でした。最後に、イシドールの母を演じているビュル・オジェには一目惚れしてしまいました。この映画での彼女は本当に魅力的です。まだこの映画を見ていない方、騙されたと思って是非見てみてください。オススメです。
 なお、詳しいあらすじは「Favorite Movies」の「その他」の項に載せておきましたので、興味のある方はぜひご覧ください。

ダニエル・シュミット監督『今宵かぎりは‥‥』

2007-11-22 18:38:47 | ノンジャンル
 スカパーの260チャンネル「洋画★シネフィル・イマジカ」で、ダニエル・シュミット監督の'72年作品「今宵かぎりは‥‥」を久しぶりに見ました。
 5月16日、聖ネポムーク祭の夜。チェコのある貴族は召使いたちのために客を呼んで宴会を開きます。この夜に限り、主人と召使いの上下関係は入れ替わり、主人が給仕することになっていました。
 やがて芸人の一座が到着し、男は愛の歌「今宵かぎりは」を歌い上げ、男優(ペーター・カーン)と女優(イングリット・カーフェン)が「ボヴァリー夫人」のラストシーンを演じ、羽飾りをつけた女がクラシック音楽に乗せて白鳥の舞いを披露します。女優はある貴族に、今でも愛していると言うが、拒絶されます。彼女は愛を想像した者が処刑されるところを見たいと言います。イタリア民謡がドイツ語で女優によって歌われます。次にはヴァイオリンによるバラードの演奏が、黒いヴェールをかぶった女によって、客席を練り歩きながら行われます。その最中、一部の貴族が降霊式を行います。入り乱れて歩く貴族と召使いたち。女優が明るい調子の愛の歌を歌います。その歌に合わせて踊る貴族と召使いたち。男が進み出て、イタリア語で「革命の期は熟した。一緒に戦おう」と召使いたちに語り挑発しますが、貴族と召使いたちは爆笑します。楽しそうに貴族と会話したり、踊ったりする召使いたち。芸人の一座の彼らに加わります。
 客は帰り、召使いは本来の仕事に戻ります。華やかな音楽のもと、芸人たちも去って行きます。女優が去る時だけ、美しく楽し気な音楽に変わります。「今宵かぎり」の歌が流れる中、女主人の前で召使いは膝まずくのでした。
 上のあらすじからも分かるように、エピソードが断片的に積み上げられていく構成を取り、登場人物は異常にゆっくりした動作で、不安を煽る音楽や音が流れ、台詞が極端に少ないため、無声映画を見ているような気になってきます。長回しのショットを多用し、宴会の進行を無感情に捉えて行く(というか、登場人物が無感情)映画で、非常に奇妙な印象を持ちます。おそらくこれまでにこんな映画はトーキーになってから存在しなかったでしょう。それだけに最初に見た時のショックは忘れられません。まだ見ていない方には、是非見ることをオススメします。

チェ・ゲバラと妻アレイダの人生

2007-11-21 16:01:25 | ノンジャンル
 11月3日の朝日新聞の別冊「be」に、チェ・ゲバラと彼の2番目の妻アレイダに関する特集記事が載っていました。
 引用すると「(前略)キューバ革命の英雄ゲバラは1967年に南米の山中で射殺され、39才の生涯を終えた。革命家としてよく知られているが、家庭での顔はほとんど知られていない。アレイダさんがメディアに顔を出すのを固く拒んできたためだ。
 ところが、半世紀近い沈黙を破って5月、アレイダさんの『回想録 チェとともにした我が人生』がイタリアで出版された。それを読むと、妻から見た人間ゲバラが浮き上がる。(中略)
 アレイダさんがゲバラと会ったのは58年、ゲリラ戦の山中だ。地下組織で革命運動をする大学生で22才だったとき、ゲリラに軍資金を届けるよう指令を受けた。上半身にばんそうこうで5万ペソのカネを巻いて山を登り、第8軍司令官のゲバラに渡した。
 彼女はゲリラ兵士になることを志願し、ゲバラは『いっしょに銃の引き金を引こう』と答えた。ゲバラが戦闘中に屋根から飛び降りて腕を骨折したさい、アレイダさんは持っていた黒い絹のスカーフを渡した。ゲバラはそれで折れた腕をつった。
 ゲバラは治癒後もこのスカーフを身から離さず、彼女あての手紙などで『愛のこもったつり包帯。墓までともにする』と書いた。ゲバラの骨がキューバに送還されると、ためらうアレイダさんを尻目に娘のセリアさんがスカーフを棺に納めた。『戦士が彼のスカーフとともに休むため』だ。愛の象徴は文字通り、墓までともにある。
 サンタクララの戦闘でゲバラが率いる340人の第8軍は、3千人の政府軍に勝った。これが革命の勝利を決定づけた。59年1月、首都に進軍する道でゲバラはアレイダさんに初めて愛を告白した。『サンタクララ後略の日に、君を愛していると感じた』。そのときアレイダさんは疲れ果て、半分眠っていた。聞き違えたのかな、と思いながら夢うつつで聞いていた。
 ゲバラが彼女に贈った最初のプレゼントは、『岩間の花』という名のフランスの香水だった。(後略)」
 その後、彼らは二人の息子と二人の娘をもうけ、アレイダさんも71 才で健在です。また、ゲバラの霊廟の頂上には高さ約7mの黒い銅像が立っています。右手にライフル銃を持ち、骨折した左腕を首からスカーフでつった姿で。
 いい話ですね。革命の戦闘の中で生まれた愛。映画「誰がために鐘は鳴る」を思い出しました。ゲバラが今生きていたら、どんなことを考え、どんなことをしているのでしょう。興味は尽きません。