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セルジオ・レオーネ監督『ウエスタン』その2

2021-04-18 00:21:00 | ノンジャンル
(では休憩開けです。)

 フランクが姿を消した後、シャイアンも列車に入り込み見事にハーモニカの男を救出する。マクベインが鉄道会社に屈せず、自らの手で駅を作り、この辺りを発展させようとしていたという強い意思の持ち主であったことをシャイアンへと伝えるハーモニカの男。その志を知ったシャイアンは、ハーモニカの男に力を貸すことを決意する。
 ハーモニカの男は線路がマクベインの駅に至った時、駅舎がまだできていなかったら、土地の権利を失うという契約をシャイアンに教え、シャイアンは部下たちに駅舎の建設を急ぐように指示する。
 一方のフランクは、ジルをそそのかして土地を売るように持ち掛ける。こんな土地など女一人でどうにかなるものではないと。ここを離れるつもりだったジルはその誘いに応じ、町で競売にかけることになるが、それはフランクの策略であり、裏で手を回して安値で買い叩こうという魂胆があったのだった。
 いよいよ始まった競売に潜り込んでいたフランクの手下が、あらかじめ決めていた値段を告げ、落札しようとしたその時、「5000ドル!」との声が上がった。ハーモニカの男だった。予定外のことにどうすることも出来ないフランクの手下。
 その5000ドルという金額は、シャイアンの首に掛かった懸賞金と同じ額だった。彼を保安官へと引き渡し、土地の権利を手にしたハーモニカの男。
 その一部始終を見ていたフランクは、ハーモニカの男を買収しようと持ち掛けるが、もちろん彼は応じない。
憤懣やるかたない様子で出ていったフランクだったが、突然彼を襲う銃声が聞こえる。もはや用済みになったとモートンが仕組んだのだった。しかし、そこへ何故か助太刀に入るハーモニカの男。フランクは彼の思惑を推し量れずにいた。
 一方のシャイアンは、計画通り護送中に見事脱走。彼にとっては朝飯前だった。そして、シャイアンは手下を引き連れてある場所へと向かう。
 アジトへと戻ったフランクの目の前には異様な光景が広がっていた。それは、そこかしこに横たわる自分の手下たちとシャイアンの手下たちと思しきものの死体の山。いざ中へと踏み込むと、まだ辛うじて息のあるモートンを発見するが、彼を見捨ててフランクは去っていく。
 その頃、マクベイン家の前では彼の意思を受け継いだ者たちによって鉄道建設が進められていた。ハーモニカの男も彼らと共に働いていた。そこへ現れたフランク。そして、そのあとに続くように駆け付けたシャイアンは、どうやら先ほどの銃撃戦で傷を負った様子だった。
 「お前が生きていると落ち着かない」とフランクは、ハーモニカの男へ決闘を申し込む。対峙するハーモニカの男とフランク。おもむろにハーモニカの音色が聞こえてくる。
 引き金を引く二人。致命傷を負ったのはフランクだった。地面へと崩れ落ちたフランクのもとへと近づくハーモニカの男。彼は、いまだに自分が何者なのか分からないでいるフランクの口にハーモニカをくわえさせる。
するとフランクの脳裏にある光景が蘇ってきた。それは、まだ幼いハーモニカの男の兄を自分が殺したという記憶だった。復讐を果たした男を目の当たりにしながら、事切れるフランク。
 そして旅立っていくハーモニカの男と、その後を追うシャイアン。しかし、負傷が悪化したシャイアンは倒れ、彼の亡骸と共にハーモニカの男は去っていくのだっだ。

 エンニオ・モリコーネの音楽が多用され、音楽のない場面は静かなシーンが多いように思われました。ヘンリー・フォンダの極悪非道ぶりも見ものだったと思います。

セルジオ・レオーネ監督『ウエスタン』その1

2021-04-18 00:15:00 | ノンジャンル
 セルジオ・レオーネ監督・共同原案・共同脚本、エンニオ・モリコーネ音楽の1968年作品『ウエスタン』をNHK・BSプレミアムで観ました。
 
 サイト「Cinemarshe」からあらすじを引用、一部改訂させていただくと、
「西部開拓時代のアメリカ。荒野の中にぽつんとある小さな鉄道の駅にダスターコートを羽織った3人のガンマン(ジャック・イーラム、ウッディ・ストロード他)が現れる。どうやら誰かを待っている様子だ。しばらくすると1台の列車が到着し、男たちは拳銃を構える。
 すると、どこからともなく聞こえてくるハーモニカの音色に辺りを見回す男たち。列車が通り過ぎた後、そこには一人の男が立っていた。3人の男の拳銃が火を噴く。しかし、最後まで立っていたのはハーモニカの男(チャールズ・ブロンソン)ただ一人だった。
 一方、マクベインは子供たちと共に妻を迎える用意をしていた。西部へと移り住んだ彼らの下へ、再婚相手であるジル(クラウディア・カルディナーレ)がやってくるのだ。
 準備にいそしんでいたマクベイン一家だったが、ふと気付くと辺りが静かすぎることに違和感を覚える。すると突然藪の中から現れたのは、フランク(ヘンリー・フォンダ)率いる5人のガンマンだった。容赦なく殺されるマクベイン。子供たちに至っては、フランクの名前を知ってしまったという理由だけで殺されてしまう。
 そうとは知らず、鉄道で駅へと到着したジル。マクベインが迎えをよこすはずだったが、待てど暮らせどやってこない。不審に思いながらも、駅馬車に乗って彼の家へと向かうことにする。
 途中、ジルが酒場にて休息をとっていると、何やら外の様子が騒がしいことに気付く。激しい銃撃戦が行われていたのだった。しばらくして外が静かになると、一人の男が酒場へと入ってきた。その男は殺人の罪を犯したならず者で、どうやら脱走してきた様子だった。
 すると店の奥の方からハーモニカの音色が聞こえてくる。ハーモニカの男は、そのならず者の手下の服装を見て、何やら気付いた様子だった。先ほど殺した男たちと同じダスターコートを着ていたのだ。
 その後、ようやくマクベインの下へと辿り着いたジルだったが、彼女を待っていたのはこれから家族になるはずだった人たちの声なき姿だった。葬儀を執り行った後、現場で服の切れ端が見つかったことから、シャイアン(ジェイソン・ロバーズ)という悪党どもの仕業だと教えられる。
 一方、何やらきな臭いにおいを嗅ぎつけていたハーモニカの男はジルを尾けて、ここまで辿り着いていた。彼には、マクベイン一家の下手人がシャイアンではないことが分かっていたのだ。
 しばらくマクベイン家にて過ごすジル。そこへ数人の男たちが突然現れる。コーヒーを飲ませてくれとジルに要求するリーダーと思しき男は、酒場で出会ったならず者だった。シャイアンと名乗るその男は、マクベイン一家の事件が自分の仕業とされていることを聞きつけてやってきたのだ。
 ならず者であることは認めるが、今回の件には一切関わっていないと主張するシャイアン。罠にはめられたというシャイアンは、ジルに黒幕を見つけてやると約束する。
 その頃、マクベイン殺しの真犯人フランクは、鉄道会社を経営するモートンを前にしていた。鉄道を通すためにマクベイン家の土地を手に入れたがっていたモートンが、フランクに依頼したことだったのだ。しかし、モートンはフランクに脅せとは言ったが殺せとまでは言っていないと彼を責めるのだった。そんな言葉も一切意に介さないフランクは、策があるから任せろとすごむ。
 ハーモニカの男は、やがてフランクとモートンの居場所を突き止める。列車の中が彼らのアジトだった。中へと侵入するハーモニカの男。一方、様子を窺っていたシャイアンも列車へと近付いていく。
 やがて捕らえられてしまったハーモニカの男。この謎の男がなぜ自分に近づいてきたのか分からないでいるフランクは、この場を部下に任せ、ジルの下へと向かう。

(一旦休憩を入れます……)