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鈴木清順監督『峠を渡る若い風』その5

2021-04-03 05:48:00 | ノンジャンル
 奥田誠治さんによる2020年作品『アニメの仕事は面白すぎる 絵コンテの鬼・奥田誠治と日本アニメ界のリアル』を読みました。奥田さんのこれまでの仕事がすべて書かれた本でしたが、驚くほど細部まで書かれていて、その記憶の正確さに驚きました。

 さて、また昨日の続きです。

「ムラ、ムラちゃん、いないのかい? しょうがない」「夕べからいなかった。薄情な奴はいなくなるもんだ」。栗田、ケンに「会津若松のスター劇場にいます」。トラック、出発。
 山道を進むトラックをロングで。
“スター劇場”の看板。本番でいつも失敗する役のメンバー「たまには成功したい」。
 色気のある踊りの練習。「それ、ストリップでやるのよ」美佐子「あたしがやる以外ない」。
 信太郎「みんな本気でやってる。芸人とかいうけど、これほどの風俗の美しさはない」ケン「こんなバカバカしいものに一所懸命になって」「あんた毎日見てるそうじゃないか?」「道化師の見張りとしてだよ」。
 ポスター。コーヒーで粘りながらポスターを店内に張ってもらう信太郎。
“ミュージック&マジック・ショー”のポスター。初日は8月21日。
 数々の喫茶店。
 仙台の七夕祭り。
 店頭での道化師(栗田)の宣伝。ケン「へたくそだなあ。これじゃ入りかけた客も出て行っちまう」「じゃあケンさんにやってもらうか」「バカいえ」「じゃあ、やってみようかな?」「お前が?」「バカにしたもんじゃねえぜ。間違ったら教えてくれ」。ケンの口上をマネる信太郎。ケン「よっ、うまい!」。
 満員の客席。パパ役の芸人(藤村有弘)。
 やって来た秋田に信太郎「団体さんは安くしときまっせ」「ふざけるな。わざわざこんなガラクタショーを見に来たんじゃねえ。明美とムラを連れに来たんだ」「二人とも辞めましたよ」「嘘を言うな。ムラから明美を連れてったくせに。たった今渡してもらおうか。でなければ客席で叫ばせてもらうぜ」「料金を」「うるさい。私は秋田だ」「ただで入るなら警察を呼びますよ」。団体で入っていく秋田の手下たち。秋田「おい、いくらだ?」「切符はあちらです」栗田「順番に」信太郎「断っておきますがね、明美ちゃんがいなくても、後でブツブツ言わないで下さいよ」「うるさい」。秋田も入って行く。信太郎「ねえ、ケンさん、どうしよう」「しゃあねえよ」。
 水中にアヒル出現。次は水着の明美出現。そのまま踊りへ。(中略)
 明美、踊りながら「ちょっと。私が枯木ですって?」。
 信太郎「よく連れ出しましたね」ムラ「何しろ秋田が相手でしょ? 強引に明美ちゃんを引っ張り出ちゃった。でもあいにく秋田の手下に捕まっちまって。ちょっと殴っちゃって」信太郎「それはちょっと弱いな。警察なんかに行っちゃ逆にこっちが捕まっちまうしね」美佐子「山口さんにたすけて もらおうかしら」信太郎「なるべくゴタゴタを見せない方がいいんだけどな。ケンさんは?」「ダメなんだ」「恵ちゃん、河原町の辰巳館に行って千場組の青木さんたちに応援を頼んできてくれないか?」「オッケー」。
 明美、舞台上から「あっかんべー」をする。笑う客。秋田は頭に血が昇り、手下たちは舞台へ。幕が降り、上がると明美が骸骨になってる。逃げ出す手下たち。
 信太郎「秋田を引き留めとくから、後は頼む」。事務所に来た秋田「責任者はどこだ? 責任者は?」。秋田のビッコの真似をして歩く信太郎。「こら、学生。明美を返せ。早く渡さないと契約違反で訴えるぞ。サブ! タカオ!」「へい」。
 恵、辰巳館を探す。
 ファンファーレ。人間ロケット。
 秋田「おい、いつまで待てばいいんだ? 俺は気が短いんでな」信太郎「ショーが終わればムタと明美と座長と話せ「ますよ」「社長、これは奴らの引き延ばし作戦ですぜ。構うことないから舞台に押し込みましょう」「そうだな、そうすっか」「社長、もう少し待ってください」「この野郎、何するんでえ」。相手のパンチをよけて、相手を殴る信太郎。喧嘩。舞台は裏道へ。ケンも加わる。
 人間ロケット成功。美佐子「お父さん、聞いてちょうだい。お客さんの拍手」。拍手、鳴りやまない。口上を言いながら喧嘩をするケン。
「どけ。どけ」。走ってくる千場組の人々。「おーい、学生さん。遅くなってすまねえ。ちょいと留守したもんでよ。俺たちが来たなら、もう心配ねえぞ」。(中略)悔しがる秋田。
 バンド演奏。ギャグ。
 瞬間移動。井上ひろしの歌。

(また明日へ続きます……)