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増村保造監督『からっ風野郎』

2020-03-22 18:51:00 | ノンジャンル
 先日、角川シネマ有楽町で、増村保造監督の1960年作品『からっ風野郎』を観ました。ウィキペディアのあらすじを一部改訂して記すると、

 昭和30年代の東京。
 東京刑務所内の庭で111番の出所祝いのバレーボール大会が行われている最中、試合に熱中している111番囚人・朝比奈武夫(三島由紀夫)に面会の知らせが来たため、同じチームの112番囚人が代わりに武夫の上着を着て面会に行った。面会の男は、「111番の朝比奈だね」と名札を確かめると同時に拳銃を発砲した。殺し屋は朝比奈武夫ではなく全くの別人を殺したのだった。
 命を狙われた朝比奈一家の二代目の武夫は、なんとかその日に予定どおり出所した。殺し屋を仕向けたのは朝比奈一家と反目する新興ヤクザ「相良商事」の社長・相良雄作(根上淳)であった。そもそも武夫が2年7か月間も服役したのも、父の復讐で相良の足を刺したためだった。大怪我し後遺症を負った相良は武夫のことを個人的に恨んでいた。
出所した武夫は先ず、情婦のキャバレー歌手・香取昌子(水谷良重)と映画館の2階にある部屋で落ち合った。昌子を抱き終わると武夫は非情にも、手切れ金代わりだと昌子のネックレスを奪い取り、さっさと彼女と手を切った。命を狙われている武夫に女はお荷物だったからだった。この映画館「コンパル」は朝比奈一家が支配人となっていて、2階は武夫の隠れ家だった。
 映画館「コンパル」には武夫が初めて見るもぎり(切符係)の女・小泉芳江(若尾文子)が働いていた。武夫は芳江から、「親分なのにちっとも怖くないもん」と言われた。ある日、芳江は町工場に勤める兄・正一(川崎敬三)に弁当を届けにいき、ストライキにまきこまれ、そのまま留置所に拘束された。
 武夫の叔父・吾平(志村喬)は、相良を殺して来いと拳銃を武夫に渡した。そして相良との対決の機会が訪れた。大親分雲取大三郎からの法事の招待状が両者に届いたのだ。ところが当日、寺には相良はいなかった。それを知り武夫が帰ろうとしたところを、跡をつけた殺し屋・ゼンソクの政(神山繁)の銃弾が襲った。しかし、政がゼンソクの発作を起し弾丸が外れたため、武夫はなんとか左腕を射たれただけで済んだ。
留置所から出てきた芳江が、武夫がいる隠れ家「コンパル」の2階にやって来た。もぎり職を解雇されていた芳江は、再び映画館で雇ってくれと頼みこんだ。武夫がダメだと断り退職金を渡そうとすると、雇ってくれないと居場所をバラすと脅した。怒った武夫は無理やり芳江を手籠めにし、事の後「こうなったのもお前が好きだったからさ」と言い、それを機に2人は付き合うようになった。
 ある日、2人が遊園地から出たとき、武夫は相良の幼い娘・みゆきを偶然見つけて誘拐した。そして相良一家が薬品会社から金をゆすろうとして手に入れたブツ(治験で死人が出て問題のある新薬)をよこせと相良に要求した。しかしその取引の待ち合わせ場所の東京駅八重洲口の構内には、朝比奈一家と相良と繋がりのある大親分雲取が仲介で登場し、薬の儲けは折半して両者手打ちにしろと命令した。武夫と相良はそれで一旦収めた。しかし相良は半分になった儲けのさらに半分を、雲取に仲介料として取られるはめになった。
 芳江が妊娠した。武夫は、命を狙われている自分に子供ができると面倒なことになるから堕ろせと命じるが芳江はきかなかった。産婦人科に連れて行ったが抵抗され、帰り際、2人は昌子と鉢合わせした。自分と芳江との仲を昌子が相良に密告することを察知した武夫は、芳江を安全なところへ匿った。どうしても産むと言って聞かない芳江に根負けした武夫は、彼女と世帯を持つ決意をする。
 そんな折、相良が芳江の兄を監禁して、朝比奈一家が取引で儲けた金で経営を始めたトルコ風呂の権利をよこせと脅してきた。芳江の身にも危険を感じた武夫は、九州の田舎へ身をかくすよう芳江に命じた。武夫は舎弟で親友の愛川(船越英二)に、トルコ風呂の権利をくれと相談するが揉め、相良一家にピストル一丁で単身乗り込もうとする。愛川は無謀な武夫を諌め、トルコ風呂の権利書を相良に渡し、芳江の兄を救った。
 一件落着し、愛川の勧めで彼と一緒に大阪で堅気になることに決めた武夫は、出産のため里帰りする芳江を東京駅まで送りに来た。発車まで30分しかなかったが、武夫は「オレのガキに野暮なものは着せられねえ」と、生まれてくる赤ん坊の産着を買いに、構内のデパートに走った。
 しかし、売り場で待ち伏せしていたゼンソクの政に武夫は捕まり、その場で後ろから撃たれた。武夫はデパートのエスカレーターの上に転げ倒れた。武夫は必死にもがいて上りエスカレーターを下りようとするが絶命し、人垣の中、エスカレーターは武夫の死体を乗せ静かに上昇していった。

 三島由紀夫の素人っぽい演技にハラハラする映画でした。

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