2018年に刊行され、和田誠さんの遺作になった本『忘れられそうで忘れられない映画』を読みました。
「はじめに」から一部を引用すると「「忘れられそうで忘れられない映画」という題名は自分の記憶を思い浮かべた上でつけたものだけれど、主語のない曖昧な日本語なので、「意味がわからん」と叱られそうな気もする。
「筆者にとって忘れることが可能のようだが、やっぱり忘れるのは不可能な映画」と解釈することもできそうだが、それでもちょっと違う。ぼくとしては「多くの人たちから忘れ去られそうでも、ぼくにとっては忘れることができない映画」というつもりなのである。
もっとしつこく言うと「批評家はあまり誉めなかったし、大ヒットはしなかったし、賞は貰わなかったし、ベストテンにも入らなかったけれども、俺は好きなんだよなあ」と言える映画。他人がなんと言おうと愛すべき作品だとぼくが勝手に思っている映画。そういう映画について、思い出すかぎり書いてみよう、というのがそもそもの始まりであった。(後略)」
そして実際に取り上げられている映画は、掲載順に「オクラホマ・キッド」(1939年、ロイド・ベーコン監督)、「コルシカの兄弟」(1941年、グレゴリイ・ラトフ監督)、「「戦場を駆ける男」(1942年、ラオール・ウォルシュ監督)、「暴力行為」(1948年、フレッド・ジンネマン監督)、「春の珍事」(1949年、ロイド・ベーコン監督)、「原子怪獣現わる」(1953年、ユージン・ルーリー監督)、「ラブ・レター」(1945年、ウィリアム・ディターレ監督)、「放射能X」(1954年、ゴードン・ダグラス監督)、「第二の妻」(1947年、ピーター・ゴッドフリー監督)、「栄光の都」(1940年、アナトール・リトヴァク監督)、「夜歩く男」(1948年、アルフレッド・ワーカー監督)、「他人の家」(1949年、ジョセフ・L・マンキウィッツ監督)、「仮面の男」(1944年、ジーン・ネグレスコ監督)、「破局」(1950年、マイケル・カーティス監督)、「秘境」(1949年、S・シルヴァン・サイモン監督)、「太陽に向って走れ」(1956年、ロイ・ボウルティング監督)、「窓」(1949年、テッド・テツラフ監督)、「卵と私」(1947年、チェスター・アースキン監督)、「悪漢バスコム」(1946年、S・シルヴァン・サイモン監督)の19本。既に私が知っていた映画は「春の珍事」ぐらいで、まさに映画のB級グルメといった感じでした。また紹介されている映画は皆和田さんが高校生や大学生のときに初見したものがほとんどでした。
またこの本の優れている点は、あらすじが詳しく、画面に即して書かれていること。(ネタバレもまったく気にされずにラストまで堂々と書かれています。)これは私も試みている方法で、あらすじを書くことで、その映画を紹介することになるのではと改めて思いました。 もちろん和田誠さんの映画に対する博学は素晴らしく340ページにもなる本なのですが、私は一日で一気に読ませてもらいました。映画好きな方は楽しめる本だと思います。
→サイト「Nature Life」(http://www.ceres.dti.ne.jp/~m-goto)
→FACEBOOK(https://www.facebook.com/profile.php?id=100005952271135)
「はじめに」から一部を引用すると「「忘れられそうで忘れられない映画」という題名は自分の記憶を思い浮かべた上でつけたものだけれど、主語のない曖昧な日本語なので、「意味がわからん」と叱られそうな気もする。
「筆者にとって忘れることが可能のようだが、やっぱり忘れるのは不可能な映画」と解釈することもできそうだが、それでもちょっと違う。ぼくとしては「多くの人たちから忘れ去られそうでも、ぼくにとっては忘れることができない映画」というつもりなのである。
もっとしつこく言うと「批評家はあまり誉めなかったし、大ヒットはしなかったし、賞は貰わなかったし、ベストテンにも入らなかったけれども、俺は好きなんだよなあ」と言える映画。他人がなんと言おうと愛すべき作品だとぼくが勝手に思っている映画。そういう映画について、思い出すかぎり書いてみよう、というのがそもそもの始まりであった。(後略)」
そして実際に取り上げられている映画は、掲載順に「オクラホマ・キッド」(1939年、ロイド・ベーコン監督)、「コルシカの兄弟」(1941年、グレゴリイ・ラトフ監督)、「「戦場を駆ける男」(1942年、ラオール・ウォルシュ監督)、「暴力行為」(1948年、フレッド・ジンネマン監督)、「春の珍事」(1949年、ロイド・ベーコン監督)、「原子怪獣現わる」(1953年、ユージン・ルーリー監督)、「ラブ・レター」(1945年、ウィリアム・ディターレ監督)、「放射能X」(1954年、ゴードン・ダグラス監督)、「第二の妻」(1947年、ピーター・ゴッドフリー監督)、「栄光の都」(1940年、アナトール・リトヴァク監督)、「夜歩く男」(1948年、アルフレッド・ワーカー監督)、「他人の家」(1949年、ジョセフ・L・マンキウィッツ監督)、「仮面の男」(1944年、ジーン・ネグレスコ監督)、「破局」(1950年、マイケル・カーティス監督)、「秘境」(1949年、S・シルヴァン・サイモン監督)、「太陽に向って走れ」(1956年、ロイ・ボウルティング監督)、「窓」(1949年、テッド・テツラフ監督)、「卵と私」(1947年、チェスター・アースキン監督)、「悪漢バスコム」(1946年、S・シルヴァン・サイモン監督)の19本。既に私が知っていた映画は「春の珍事」ぐらいで、まさに映画のB級グルメといった感じでした。また紹介されている映画は皆和田さんが高校生や大学生のときに初見したものがほとんどでした。
またこの本の優れている点は、あらすじが詳しく、画面に即して書かれていること。(ネタバレもまったく気にされずにラストまで堂々と書かれています。)これは私も試みている方法で、あらすじを書くことで、その映画を紹介することになるのではと改めて思いました。 もちろん和田誠さんの映画に対する博学は素晴らしく340ページにもなる本なのですが、私は一日で一気に読ませてもらいました。映画好きな方は楽しめる本だと思います。
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