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クロード・シャブロル監督『最後の賭け』

2012-07-29 09:53:00 | ノンジャンル
 クロード・シャブロル監督・脚本の'97年作品『最後の賭け』をWOWOWで見ました。
 ルーレットで大儲けした男の隣の席にいて、男と親しくなるエリザベート(イザベル・ユペール)と、彼女の動向を探る老人。ホテルのバーでエリザベートは男にタバコを買いに行かせている間に、彼の飲み物に何やら液体を混ぜます。戻って来た男をセックスに誘うと、男はホテルの自室に彼女を招き、部屋に入ったエリザベートに焦ってキスしようとしますがうまくいなされ、彼女がシャワーを浴びに行っている間に寝込んでしまいます。そこへ老人のヴィクトールが訪ねてきて、二人で昏睡強盗を働きますが、ヴィクトールはエリザベートことベティに置き手紙を書かせ、男が気付かない程度の現金と小切手だけを盗んでいきます。
 次の仕事はスイスのシルス・マリアで歯科医の学界がある時を狙うと言うヴィクトールは、今月は3件で10万2400フラン儲けたことを計算し、これまでと同じように3分の1を共有基金として、残りを二人で分けます。10日間の休暇を申し出て認められるベティ。
 先にシルス・マリアに着いていたヴィクトールの元に約束の3日前にベティから電話があり、既に彼女も現地に着いていることを知ります。彼女が男と一緒にいるのを見つけるヴィクトール。彼女はヴィクトールと男・モーリスをお互いに紹介し、3人でリフトに乗り食事に出かけます。モーリスが大企業の経理部長で、1年前に列車で知り合ったというベティは、彼が実は運び屋で、近々500万スイスフランをカリブ海に運ぶことになっていることをヴィクトールに告げます。酔いつぶれたモーリスを自室に運んだ後、ベティはヴィクトールに、モーリスがカリブ海のグロドルーブ島にいる受取人に運ぶ金を一旦ジュネーヴからパリへ運び、そこからカリブ海に運ぶ計画であること、彼女も同行し、彼は金を奪って雲隠れするつもりであることを告げます。移動中は現金の入ったカバンを手錠で手につなぐモーリスに話を聞き、奪うのは難しいと言うヴィクトールに、ベティはヴィクトールの正体をモーリスに明かしてしまったと告げます。
 パリからの機上で手錠付きのカバンを預かったベティは、モーリスが眠ったすきにトイレにカバンを持ち込み、そこに潜むヴィクトールはモーリスのカード番号を暗証番号としているカバンを開けます。席に戻ってきたベティに「カバンを交換したのか?」と聞くモーリス。カリブ海の島に着いたモーリスは、到着ロビーで会ったヴィクトールとカバンを交換し、中身ごと取りかえしたつもりになります。ヴィクトールは別れる前にベティと決着をつけておきたいと言って、ベティと1時間だけ話し合いたいと言い、モーリスと別れます。まんまと金を奪って喜ぶ二人。ベティが散歩に出ると、ヴィクトールは念のためカバンの中身を確かめます。ベティが戻ってきてしばらくすると、モーリスの使いという男二人組がやってきて、ベティらに一緒に来るように言い、ベティが断ると、ベティの首にナイフを突き付け、カバンとともにムッシューKの邸宅へベティらを連行します。モーリスは浴室で片目にクギを打たれて殺されていて、「トスカ」の音楽が流れる中、カバンの暗証番号を言うようにムッシューKからベティは言われます。脅しでヴィクトールは指の骨を折られ、言わないと殺されると言われたベティは素直に暗証番号を言い、カバンが開くと、確かに中は札束で一杯でしたが、ムッシューKの手下は220万足りないと言います。ヴィクトールはモーリスが奪ったのだと言い、その主張が認められた二人は手錠につながれて夜に解放されますが、その際暴行を受けたヴィクトールは動けないと言い、その場で二人は眠りにつきます。朝が明けると、手錠は既に開けられていて、ヴィクトールは危険を避けるため別れようという置き手紙を残して去っていました。
 「長い歳月が経ち‥‥」の字幕。雪に閉ざされた湖の近くの家を訪れたベティは、そこに車椅子に座り、指を一本使えなくなったヴィクトールを見つけますが、すぐに彼が仮病を使っているのを見抜きます。また二人で楽しくやろうと言う彼を置いて去るベティは、すぐに戻ってくるのでした。

 楽しい詐欺師の話として面白く見させてもらいました。ヴィクトールの役者さんがいい味だしていたと思います。

→Nature Life(http://www.ceres.dti.ne.jp/~m-goto/