gooブログはじめました!

写真付きで日記や趣味を書くならgooブログ

エマニュエル・ローラン監督『ふたりのヌーヴェルヴァーグ ゴダールとトリュフォー』

2012-07-27 00:58:00 | ノンジャンル
 エマニュエル・ローラン監督の'10年作品『ふたりのヌーヴェルヴァーグ ゴダールとトリュフォー』をWOWOWシネマで見ました。
 「フランソワが死んだとき、アンヌ・マリー・ミエヴィルに言われた。“トリュフォー亡き今、あなたを守る人はいない。ヌーヴェルヴァーグの中で、彼だけが既存の映画界に受け入れられ、あなたの守護神になり得た”と」と語るゴダール。『大人は判ってくれない』のラストシーン。'59年カンヌ映画祭のプレミア上映で喝采を浴びるジャン=ピエール・レオー。「アール」紙はカンヌ郊外のラ・ナプール館に有望な若手監督を全員集め、その時の写真には最後列にゴダールが、最前列にスター然としてトリュフォーが写っています。
 トリュフォーとシャブロルはゴダールを全面的に支援する手紙をボールガールに送り、『勝手にしやがれ』の撮影が開始されます。『大人は~』のタイプを盗むシーン。カンヌ映画祭でのトリュフォーとレオー。二人へのインタビュー。『勝手にしやがれ』の警官射殺シーン。ゴダールへのインタビュー。ボールガールへのゴダールの手紙。『勝手に~』で主人公二人が見つめ合うシーンと、ルノワールのポスターをパトリシアが壁に貼るシーン。賛否両論の『勝手に~』の観客。ジャン・ヴィゴ賞受賞のゴダールのインタビュー。『あこがれ』の自転車疾走と男の子たちが自転車の匂いを嗅ぐシーン。『男の子の名はみなパトリッックというのね』『シャルロットとジュール』『水の話』の1シーン。『勝手に~』のアンケートのシーン。
 批評家時代の二人。ジャック・ドニオル=ヴァルクローズ、ピエール・カストへのインタビュー。バザンを語るトリュフォー。
 『アメリカの夜』の『市民ケーン』の写真を盗むシーン。幼少・青年時代の二人の写真。『大人は~』『男性・女性』『女と男のいる鋪道』で映画を見るシーン。『5時から7時までのクレオ』でのゴダールとアンナ・カリーナ。幼少時に映画を見に行っていたことを語るトリュフォー。アンリ・ラングロワへのインタビュー。映画を見ることの重要性を語るトリュフォー。『勝手に~』でボギーの写真を見るシーン。
 監督へのインタビューの話。『軽蔑』の試写でのラング。ゴダールのラングへのインタビュー。『軽蔑』での映画撮影のシーン。ロッセリーニを語るトリュフォーとゴダール。ルノワールを語るトリュフォー。『不良少女モニカ』のシーンと『大人は~』で同作の写真を盗むシーン。
 『大人は~』と『勝手に~』のラストシーン。自作について語るゴダールとトリュフォー。『柔らかい肌』での電話シーン。『大人は~』で母が死んだと嘘をつくシーン。レオーへのインタビュー。『大人は~』で万年筆を交換したことを父に見抜かれるシーン。『はなればなれに』での撮影風景。ジャン・ルーシュの『私は黒人』の1シーン。『勝手に~』のつまみカット。アンヌ・ヴィアゼムスキーへのインタビューと『中国女』での口論のシーン。マーシャ・メリルへのインタビュー。『小さな兵隊』の拷問シーン。『女は女である』のラストシーン。『ローラ』のダンスシーン。『ピアニストを撃て』のラストシーン。『カラビニエ』の映画館、レジスタンス射殺のシーン。『突然炎のごとく』の車転落のシーンと『気狂いピエロ』の海に車が突っ込むシーン。『彼女について私が知っている二、三の事柄』を絶賛するトリュフォーの批評と『彼女に~』の主人公と夫との会話のシーン。『修道女』で修道女になることに反逆するシーン。『中国女』の体操と講義のシーン。
 '68年のラングロワ事件、五月革命、カンヌ映画祭中止騒動。旧友が敵になる二人。ゴダールを批判するイヴ・モンタン。『恋人のいる時間』で『ローラ』を語るシーンと『ローラ』での回転木馬のシーン。『女は女である』のジャンヌ・モローとマリー・デュボア。『男性・女性』『家庭』『恋のエチュード』『二十歳の恋』『夜霧の恋人たち』『メイド・イン・USA』『アメリカの夜』のレオー。レオーを語るトリュフォー。'73年6月にゴダールからトリュフォーに送られた『アメリカの夜』を批判する手紙と、同封されたレオーを批判する手紙。20ページにわたるトリュフォーの返事で決定的になった決別。レオーのオーディション風景。(字幕監修は山田宏一さんによるものでした。)
 最初のミエヴィルの言葉へと続くラストとなっていないのが残念でしたが、貴重な写真などを見られた希有なドキュメンタリーでした。

→Nature Life(http://www.ceres.dti.ne.jp/~m-goto/