フランソワ・トリュフォー監督・共同脚本の'80年作品『終電車』をWOWOWシネマで久しぶりに再見しました。(ちなみに字幕は山田宏一さんによるもの。)ドヌーヴの足を捕えたショット、ネストール・アルメンドロスによるロウソクやランプの明りだけによる撮影など見どころは多々ありましたが、ラストの寓話的なハッピーエンドにはやはり幸福にさせられました。なお、詳しいあらすじは私のサイト( Nature Life(http://www.ceres.dti.ne.jp/~m-goto/))の「Fovorite Movies」の「フランソワ・トリュフォー」のところにアップしておきましたので、興味のある方は是非ご覧ください。
また、キャロル・リード監督の'68年作品『オリバー!』もWOWOWシネマで見ました。まだ少年のマーク・レスターが主人公のオリヴァー・ツイストを演じるミュージカルでしたが、フランスで5月革命が起こっていた時に、このような旧態依然とした映画がイギリスで作られていたことに少し驚きました。
そして、オットー・プレミンジャー監督・製作の'63年作品『枢機卿』もWOWOWシネマで見ました。アメリカ人のカトリック神父が'14年にローマの神学校から帰国し、ユダヤ人と恋に落ちた妹を死に至らしめ、'24年に神父を休業しウィーンで英語教師していた時の生徒アンヌ・マリー(ロミー・シュナイダー)との恋は成就せず、'34年にはジョージア州での黒人差別撤廃に乗り出し、'38年のヒトラーのウィーン入城に際してウィーンに行き、カトリック信者の弾圧に会い、アンヌ・マリーもゲシュタポに逮捕されるも、最後には枢機卿になるという映画で、内容的にはスキャンダラスなものを含むも、画面的・音声的には平凡な映画でした。
さて、昨日の続きです。
『ゴダール 映画史(全)』を読んで初めて知ったことは、アメリカのフィルム・ノワールは亡命したヨーロッパ人によって作り出されたものであること(プレミンジャーはウィーン生まれ、ラングはドイツ生まれ)、イリッチが人々が動き回る速度の平均値を計算し、フランスでは時速8キロ、アメリカではもっと小さくなったということ、68年5月のパリでゴダールがよく覚えているのは、ガソリンが品切れとなり、道を歩く人たちの足音が聞こえてきたこと、などでした。
文章自体は、やはり難解な部分が多く、あることを断言した後、すぐにそれを否定したりなど、結果何を言いたいのかよく分からないところばかりでしたが、具体的な固有名詞が多くでてくるなど、飽きることなく最後まで読むことができました。700ページ近い本ですが、実際の講義と同じく映画の断片の映写があれば、より興味深く読むことができたのでは、とも思います。とりあえず、手許には置いておきたい本の一つではありました。
→Nature Life(http://www.ceres.dti.ne.jp/~m-goto/)
また、キャロル・リード監督の'68年作品『オリバー!』もWOWOWシネマで見ました。まだ少年のマーク・レスターが主人公のオリヴァー・ツイストを演じるミュージカルでしたが、フランスで5月革命が起こっていた時に、このような旧態依然とした映画がイギリスで作られていたことに少し驚きました。
そして、オットー・プレミンジャー監督・製作の'63年作品『枢機卿』もWOWOWシネマで見ました。アメリカ人のカトリック神父が'14年にローマの神学校から帰国し、ユダヤ人と恋に落ちた妹を死に至らしめ、'24年に神父を休業しウィーンで英語教師していた時の生徒アンヌ・マリー(ロミー・シュナイダー)との恋は成就せず、'34年にはジョージア州での黒人差別撤廃に乗り出し、'38年のヒトラーのウィーン入城に際してウィーンに行き、カトリック信者の弾圧に会い、アンヌ・マリーもゲシュタポに逮捕されるも、最後には枢機卿になるという映画で、内容的にはスキャンダラスなものを含むも、画面的・音声的には平凡な映画でした。
さて、昨日の続きです。
『ゴダール 映画史(全)』を読んで初めて知ったことは、アメリカのフィルム・ノワールは亡命したヨーロッパ人によって作り出されたものであること(プレミンジャーはウィーン生まれ、ラングはドイツ生まれ)、イリッチが人々が動き回る速度の平均値を計算し、フランスでは時速8キロ、アメリカではもっと小さくなったということ、68年5月のパリでゴダールがよく覚えているのは、ガソリンが品切れとなり、道を歩く人たちの足音が聞こえてきたこと、などでした。
文章自体は、やはり難解な部分が多く、あることを断言した後、すぐにそれを否定したりなど、結果何を言いたいのかよく分からないところばかりでしたが、具体的な固有名詞が多くでてくるなど、飽きることなく最後まで読むことができました。700ページ近い本ですが、実際の講義と同じく映画の断片の映写があれば、より興味深く読むことができたのでは、とも思います。とりあえず、手許には置いておきたい本の一つではありました。
→Nature Life(http://www.ceres.dti.ne.jp/~m-goto/)