年末の朝日新聞の特集記事「2007年 心に残った一冊」の中で作家の万城目学さんが推薦していた岸本佐知子さんのエッセイ「気になる部分」を読みました。
読んでて同感だったのは、「自分の並ぶ列が必ず遅い」「ロールシャッハ・テストの絵が必ず骨盤に見える」。そしてユニークだと思ったのが、著者がこわいものがヤマネで、著者はゴキブリをわしずかみにして噛むこと(どうも嘘臭い)。著者がに指摘されてなるほど、と思ったことに、「首の皮一枚でつながっているって、それってすでに死んでいるのでは?」とか満員電車の乗り方がありました。
著者が見つけた面白いものは、七夕の短冊(「○○小がこわれませんように」「給食まずい」「たなばた」「さいとうめぐみ」「おじいちゃんに家を!」などなど)、電車の中で瀕死のトンボに話しかけるおじさん、バス停の前の列に「きちんと整列してください」と土下座し続けるサラリーマン、ある日から真っ赤な口紅に青いアイシャドーを塗って電車に乗ってくるようになったサラリーマン、「すべからく」という言葉に狂喜するライター、何もかもきのこずくしのホテル「国際きのこ会館」がありました。
また著者には妄想癖もあり、入道雲にカルピスの黒人のマークが見えたり、夜空に黒猫の顔が浮かんでいたり、新幹線の先っぽの部分の中にはオマケが入っていると信じていたり、祖母の家の枕の中に日本兵がいると信じていたりします。
著者の体験としては、幼稚園でいじめられたストレスを、近所の子を相手に発散させ悪の限りを尽くしたり、スキップしながら物を食べるとおいしいと感じることなどが、述べられていました。
日記の部分もあるのですが、嘘だらけで、口の中に蛙を飼っていたり、靴屋の靴を持ち上げるとゴーンと鐘の音がしたりします。
翻訳家としては、サルマタケをどう英語に訳すか悩んだり、自分の翻訳した本を紹介したり(この部分はまじめにきちんと書いています)しています。
そして最後に好きな本を列挙して解説してあります。
以上で分かるように、いろんな要素の混じったエッセイなので、いろんな楽しみ方があると思います。翻訳家の中にもこんな変わった人がいるのだ、と分かって、ちょっと身近な存在になった気がしました。お暇な方にオススメです。
読んでて同感だったのは、「自分の並ぶ列が必ず遅い」「ロールシャッハ・テストの絵が必ず骨盤に見える」。そしてユニークだと思ったのが、著者がこわいものがヤマネで、著者はゴキブリをわしずかみにして噛むこと(どうも嘘臭い)。著者がに指摘されてなるほど、と思ったことに、「首の皮一枚でつながっているって、それってすでに死んでいるのでは?」とか満員電車の乗り方がありました。
著者が見つけた面白いものは、七夕の短冊(「○○小がこわれませんように」「給食まずい」「たなばた」「さいとうめぐみ」「おじいちゃんに家を!」などなど)、電車の中で瀕死のトンボに話しかけるおじさん、バス停の前の列に「きちんと整列してください」と土下座し続けるサラリーマン、ある日から真っ赤な口紅に青いアイシャドーを塗って電車に乗ってくるようになったサラリーマン、「すべからく」という言葉に狂喜するライター、何もかもきのこずくしのホテル「国際きのこ会館」がありました。
また著者には妄想癖もあり、入道雲にカルピスの黒人のマークが見えたり、夜空に黒猫の顔が浮かんでいたり、新幹線の先っぽの部分の中にはオマケが入っていると信じていたり、祖母の家の枕の中に日本兵がいると信じていたりします。
著者の体験としては、幼稚園でいじめられたストレスを、近所の子を相手に発散させ悪の限りを尽くしたり、スキップしながら物を食べるとおいしいと感じることなどが、述べられていました。
日記の部分もあるのですが、嘘だらけで、口の中に蛙を飼っていたり、靴屋の靴を持ち上げるとゴーンと鐘の音がしたりします。
翻訳家としては、サルマタケをどう英語に訳すか悩んだり、自分の翻訳した本を紹介したり(この部分はまじめにきちんと書いています)しています。
そして最後に好きな本を列挙して解説してあります。
以上で分かるように、いろんな要素の混じったエッセイなので、いろんな楽しみ方があると思います。翻訳家の中にもこんな変わった人がいるのだ、と分かって、ちょっと身近な存在になった気がしました。お暇な方にオススメです。