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マキノ正博監督『鴛鴦歌合戦』

2008-03-06 15:49:34 | ノンジャンル
 WOWOWで「マキノ雅弘監督生誕100周年記念」と題して放送された、マキノ正博監督の'39年作品「鴛鴦歌合戦」を見ました。今回で何回めでしょうか?思い出せないぐらい、機会があると見て来た映画です。
 お富を追い回す男達を冷たくあしらうお富。殿様(ディック・ミネ)が家来を従えて骨董探しに歩くうちにお富に目をつける。気の強いお春は、傘張りをする父(志村喬)の骨董狂いを責め、毎日麦焦がしを食べるのは嫌と言うと、父は麦焦がしも捨てたもんじゃないと歌う。傘を干しながら歌うお春のところへ、隣に住む浪人の浅井(片岡千恵蔵)が現れ、お春の言い分を聞き、父の弁護をすると、お春に叱られる。そこへ現れた父を見舞った帰りのお富と浅井が話し、お春は焼きもちを焼く。そのうち、傘を売る売らないでお富とお春がケンカを始め、そんな2人から逃げ出した浅井は殿様の一番の家来の叔父と会い、家へ連れて行かれる。お富のもとへ殿様からそばめにと言う誘いが来るが、お富はバカにするなと断る。浅井は、父と約束したと叔父に自分の娘と結婚するように強引に話を進められ、困る。浅井のことが好きなお春は泣く。そこへ雨が降って来て父とお春と浅井が急いで傘を取り込んでいるうちに、浅井とお春は仲直りをする。殿様の家来が汚い骨董ですな、と言うと、殿様は骨董の価値を家来の演奏で歌う。お春の父も骨董屋の口車に乗り、つまらないものを高く買わされる。浅井は家でお春と談笑していると、お富が現れ、お春は出て行く。お富は自分を浅井にアピールする。一方、浅井の許嫁は恋の病で臥せってしまう。家来が娘の病の相談を殿様にすると、殿様は骨董屋に行き、お春の父の骨董への熱意に感心し、50両で買ってやる。浅井はお春と一緒にいたが、お富が自分の誕生日だと言って、強引に浅井を連れ出してしまう。殿様を自宅に招いたお春の父は、自分の収集品を見せるが、殿様はお春に夢中になる。殿様の家来は、買ってやった骨董の50両と引き換えに、お春をそばめに置きたいと言うが、お春は思う人がいるので父は50両を返すと言う。骨董屋に50両の骨董を持って行くと、骨董屋は偽物だということが分かり、3両なら引き取ると言う。お春の父は今まで集めて来た骨董を全て売るが、8両2分にしかならない。「妾になるのは嫌」というお春に「すまん」としか言えない父。父は夜逃げをしようと言い、殿様は自らお春を迎えに行き、浅井の許嫁は父が浅井とお春を離すために殿に進言したことを怒り、お春を助けに行く。お春は夜逃げの前に人目会いたくて、お富の家に浅井を訪ねるが、小僧は浅井がお富の婿養子になることになったと言って追い返す。殿様の家来に捕まり助けを呼ぶお春の声を聞き、浅井は家来を次々と倒していく。殿はお春をあきらめて逃げる。浅井は泣くお春を慰め、浅井の胸に飛び込むお春を見たお富は浅井を諦める。そしてお春の父が麦焦がしを入れていた壷が1万両もするものだと分かり、親子で大喜びするが、浅井は金持ちは嫌いだと言い出て行こうとするので、お春は壷を割る。お春はお富とも仲直りし、最後は皆で歌って、傘を回してレビューの終わりのように映画も終わる。

 ということで、もうお分かりかもしれませんが、これはミュージカルです。それも最高に楽しいミュージカルです。童謡のような歌あり、ジャズあり、様々なジャンルの音楽が使われ、それがまた笑わせます。志村喬の歌う麦焦がしの歌や、しゃれて歌う冒頭のディック・ミネなど抱腹絶倒ものです。劇場でも見たことがありますが、劇場が寄席に早変わりして、場内爆笑の嵐でした。まだ見てない人は見ないと損ですよ。必見です!